令和現在の大学入試には大きな変革が起きています。それは、ペーパーテストで入学者選抜を実施する一般選抜から、高校での活動実績や内申点、教授との面談などで合否を決める総合型選抜へと比重が傾いているということです。
これからの時代、机の上で勉強をしているだけでは大学に入れない時代もやってくるかもしれません。新たな大学入試を生き抜いていくために、今の我々に何ができるのか。本日は、総合型選抜に特化した塾である「クラウドセンバツ」の方にお話を伺っていきたいと思います!
本日お話を伺っていくのは、選抜入試専門塾である「クラウドセンバツ」塾長の、河上明夢さんです。河上さんは、中央大学に通う学生でありつつ、塾長としての責務も果たしているという二足の草鞋を履いた才女です。そんな河上さんに、いま、どんな活動をしているのかきいてみました。
現在の活動について
「私がやっていることは、一言でいうと、選抜入試のマッチングです。大学に入りたい生徒と、多様でやる気のある生徒を求めている大学。それぞれの需要を聞いてみて、お互いにマッチングするところを探していくんです。具体的なサポートの内容としては、大学志望理由書の書き方を教えたり、面接で問われる社会人的なマナーや知識を教えたり、といったところが現在の業務になっています」
志望理由書と面接で合否が決まるというと、一般入試よりも簡単に思われそうな選抜入試ですが、実はかなりの狭き門。たった数千の文字列と、10分~15分程度の短い問答ですべてが決まってしまうという点から考えると、実はかなり厳しい入試方法だと言わざるを得ません。」
河上さんたち「クラウドセンバツ」では、そのような特殊な形態の入試の対策を教えています。限られた時間の中で自分の伝えたい内容を可能な限り話せるようになる練習をしたり、作文と小論文の違いを教えたりと、かなり初歩的な部分から生徒をサポートしていきます。
そのきめ細かいサービスの甲斐もあり、もともとは3人しかいなかった塾生も、いまではトータルで100人を超えているといいます。選抜入試に対する需要がそれだけ高まっていることの表れでもあるように思えます。
なぜ塾長になったのか?
若くして、そのような大手塾の塾長を務めている河上さんですが、そこに至るまでにはどのような道筋があったのでしょうか。
「私自身、かなり選抜入試に救われた人間です。もともと評定平均2.5しかなくて、一般入試では無理だと思われていた大学進学でしたが、推薦入試という新たな選抜方法を知ることによって、この門を突破することができました。だからこそ、選抜入試の魅力をもっと色々な人に伝えていきたいと思ったんです。ですから、生徒数を増やすために、自分から保護者の方や生徒様と直接話して推薦について話して営業していました。今の塾長という立場も、私がやりたいといったんです」
一般入試では絶対に無理だと諦めている子たちにも、選抜入試という選択肢があることを示してあげたいという河上さん。その裏には、選抜入試で受かっている人たちがみんな評定などをそろえて合格しており、自分だけが逆転合格していたというコンプレックスが隠れていました。
塾長に立候補したのも、大学生の間をもっと精力的に活動していきたいという思いからだといいます。大学の四年間を遊んですごすのではなく、もっといろいろな活動に携わりたい。何か仕事を任せてもらえることが、すべて嬉しく思えたのだそうです。
ふつうの大学一年生では体験できないことを体験させてもらっていると話す河上さん。たしかに、通常の大学生活では味わえないような貴重な体験をしているようで、筆者からも楽しそうに働いている様子が見て取れました。
今後について
最後に、今後の展望について伺います。
「まずは、目の前の生徒様の合格をしっかりと見届けていきたいと思います。その先のステージでは、やっぱり教育に携わり続けていきたいです。
いまの教育業界では認知能力(テストの点数など、数字で測ることができる能力)ばかり重視されているような気がしますが、私は、それよりも非認知能力(数字で測れない能力、思いやりなど)をもっと認められるようにしていきたいんです。それらが認められるような仕組みを、これからの教育の中で作っていきたいと思います。
選抜入試もまた、この活動の一つだと私は考えています。小学生のうちから留学したり、課外活動をしたりと、様々な経験を積むことが、よい方向へ進んでくれればと思います」
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