さまざまな業界・分野で活躍している東大生にインタビュー!
今回は、東京大学工学部3年生、魔改造研究会の初代会長の松岡 頼正(まつおか・よりまさ)さんにインタビューをしました。研究会の活動のみならず、松岡さんの知られざる過去まで、ここでしか聞けない内容をお話いただきました。
魔改造を世の中に広めたい
ー魔改造研究会とは、一言でどんなサークルですか?
松岡:魔改造に関わる「マシンの展示・イベント出展・授業」をするサークルです。元々はNHKの「魔改造の夜」というモノづくりを世の中に広める番組でできたプロジェクトで、過去に参加した東大チームは番組で優勝したこともあります。
ーサークルの活動が東京大学で実際の講義として認定されていると伺いましたが、本当ですか?
松岡:そうなんです!東京大学には、サークルの活動を授業にできる制度*があります。そのため、演習の代わりに履修登録をすれば、2単位をもらえるようになっています。
*創造的モノづくりプロジェクト
ーすごいですね!魔改造研究会にはどのような人たちが集まっているのでしょうか?
松岡:基本的には、いろいろなものを創ることが大好きな人や、「魔改造の夜」の番組のファンが集まっています。私の高校の後輩は、受験期にたまたまテレビで流れていた番組を見て感動し、「初めて自分から何かをやりたいと思った」ためこのサークルに入ったと言っていました。
ー実際に魔改造したプロダクトはありますか?
松岡:個人的には「モルモットちゃん5m橋渡り」が好きです。ガイドのない橋を5m最も速く走り切るモルモットを、各チームが試行錯誤して創っていましたよ!
ーすごいですね!普段はどのような機械を使っていますか?
松岡:ボール盤や旋盤を使ってモノを加工したり、スコッチヨーク機構を使ったスターリングエンジンを作ったりしています。他にも、工房には3Dプリンターなどがありますよ。
ー普段は目にすることができない機械がたくさんあって、まさに夢のような空間ですね!
辛かった過去と今後について
ー松岡さんご自身の将来の夢はあるのでしょうか?
松岡:そうですね…。絶対にこれをしたい!というものはなく、今は目の前の楽しいことをやりたいと思っています。大学に行くまでは「東大に行く」という大きな夢がありましたが、東大に入ってからは、正直、自分の将来の夢とは何か分からなくなりました。
実は中学二年生の時は個人的にとても辛い時期でした。そんな時にアニメを見て生きる力をもらっていたので、自分もモノづくりを通して、他の人の活力になれたらという漠然とした夢はあります。
ー松岡さんにも辛い時期があったのですね…。具体的にどのようなことがあったのかお聞きしてもよろしいでしょうか?
松岡:実は、私は中学受験に失敗しています。一番厳しいとされる中学受験スクールに通塾しており、模試の結果によっては罵声が飛び交うようなところでした。それでも報われると信じて挑んだ中学受験でしたが、結果は不合格。小学6年生にしてメンタルがやられ、本当に鬱になりました。
ところが「受験は運と縁なんだから、合格させてくれた中学校との縁を大事にせなあかん。」という母親の言葉が私を救いました。中学校に進学し、最初は精神的にも辛い時がありましたが、その言葉を胸になんとか前を向いて生活できるようになりました。
ー楽しそうにモノづくりをされている松岡さんにそのような過去があったと知って、本当に驚きました。
サークルの今後の展望
ー今後サークルでやりたいことはありますか?
松岡:今のメンバーでもう一度番組に出たいですね。また番組に出演した際に出会った企業の皆さんや学生同士の繋がりは今でも大切にしています。互いに刺激を与え合えるので、今後もサークルを挙げて関わっていきたいです。
ー読者の皆さんやモノ作りに興味がある子どもたちに向けて一言お願いします!
松岡:モノづくりで必ず成功しなくてはいけないものはありません。頭で考えて「ダメだなあ」と諦めるのではなく、失敗しても構わないから、とにかく手を動かしてみてほしいです。そして「モノづくりって楽しい!」と思う人が増えたら、それは本当に嬉しい限りです。
公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!
カルペ・ディエムでは、学校や保護者のみなさまが抱える懸念やニーズに応える形で、講演・講座・ワークショップを提案し、それらを実施しております。
生徒の皆さんの大学選びや学部選びのワークショップ、モチベーション向上を目的とした講演、独自の探究学習授業、長期休暇中の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しております。
私たちの講師は現役東大生で 偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめ、地域格差や経済格差などの多様な逆境を乗り越えた講師たちが、生徒の皆さんに寄り添って全力でサポートいたします。
ご質問やご相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。