前回に引き続き、ラジオパーソナリティとして活躍中の山崎怜奈さんにお話を伺います。
今回はやりたいことが見つからなくて悩んでいる中高生へ向けたメッセージについて語っていただきました。
ラジオというメディアに魅力を感じ、それを生業としている山崎さん。
やりたいことが見つけられる何かを持っているはずと思いましたが、山崎さんからのメッセージはそれとは全く異なる視点からのものでした。進路選択に悩む中高生、必見です!
プロフィール紹介
山崎 怜奈(やまざき れな)
1997年5月21日生まれ,東京都江戸川区出身。
慶應義塾大学卒業。2022年乃木坂46を卒業。
TOKYO FM『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』(通称:ダレハナ)など東名阪でラジオのレギュラー出演をする他、歴史好きとしても知られ,『NHK高校講座 世界史探究』ではMCを務める。
公式サイト:https://yamazakirena.jp/
公式X:https://x.com/ymzkofficial?s=21
公式Instagram:https://www.instagram.com/rena_yamazaki.official?igsh=MW9sdnZxd2FlMjdsOQ==
やりたいことが見つからなくても気にしない!
西岡
今回も引き続き山崎怜奈さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
山崎
よろしくお願いします。
西岡
今回伺いたいのは、ズバリ、やりたいことが見つからない中高生に向けて、どんなふうに見つけていけばいいのか、についてです。
今我々が向き合っている生徒さんの多くは、やりたことが見つからないとか、どうもなかなかこう、自分がどういうふうに人生を生きていけばいいのかについてわからないと感じています。しかし、進路選択をする上で、やりたいことは何?と問われることが多く、よくわからない中で探すことに悩んでいる生徒さんが大変多いんです。そこで、これまで多くの経験を経て現在のキャリアを歩む山崎さんはそんな中高生にどのようなメッセージを送りたいですか?
山崎
うーん、生まれて18年19年でやりたいこと何って明示する方が無茶だと思うので、聞かれた側は気にしなくていいと思う!
西岡
おぉ!それは意外ですね。少し詳しくお話してもらえますか?
山崎
だって18年くらいで出会える大人の人数ってそう多くないじゃないですか。
西岡
それはそうですね。
山崎
だから自分の人生の中に職業サンプルみたいなものが全然ない状況で小学校の卒業アルバムに将来の夢を書かされたり、やりたいことを言わなきゃいけないということになりますよね。その状況で選ばなきゃいけない方が無茶だと思うんです。
だから、このタイミングでやりたいことが定まってなくても何も気にしない、というメンタルの方が大事、なのかなと思う。それで凹む必要はないんじゃないかなって。職業がちゃんと見えてくるのも、小学校では全然見えてなくて、中学から高校くらいじゃないですよね?
西岡
そうですね、小学生の時に描いていた夢って途方もないものが多いイメージです。
山崎
個人的には、大人が子供に将来の夢はなんですかって簡単に答えられるかのように問う世の中は変わってほしいし、子供は子供で職業選択までのスパンを大学卒業くらいまで悠長に構えていてもいいのかなって考えてます。もし想像と違ったらその選択を変えればいいし。
例えばですけど、私の友人も入った後も、それを仕事にすると思ったら違うかもって思って大学変えてる友人もいます。でも、決めないといけないという雰囲気が作られてしまうと、決定事項を変えることが失敗とみなされ、決定の変更が許されない社会になると思うんですね。社会がそういう機運を醸成してしまうと、個々人が方向転換もしにくいのかな。
私も、やりたいことが見つかったのも最近なんです。今後やっていきたいこととか、ちゃんと意志が明確になったのが一昨年くらいで。そんなものだと思う。仕事やってみないとやりたいことなんか見つからないと思うし、結局自分で手を伸ばしたものというより、他人から求めてもらってという運や縁が巡ってくることもあるので、外的要因は大きいと思うんです。
西岡
確かに外的な誘発がきっかけとなることもありますよね。僕自身の経験を考えても、他人から言われたことから自分のやりたいことが見つかることもあるなって思います。
山崎
自発的に出てこなくても自分を責めないっていうのがすごい大事だなぁって思いますね。お仕事をさせていただく中で色んな職業をしている人の話を聞く機会が多くあって、その度。でも、子供の時、もっと言えば10代の時になりたいっていう職業にそのまま就いているっていう人って結構少ない気がしているんです。
西岡
まぁほとんどいないでしょうね。
山崎
だからそういうものだと思っていいと思ってる。気にしない、挫けない。
人よりも深めたい、と思えるものは挑戦の中で開けてくる
西岡
ちなみに、やりたいことが見つかったというのはどんなことなんでしょう?
山崎
グループ在籍時からTokyo FMの帯番組をやらせていただいていますけど、それを番組として成熟させていきたい。そして、喋り手としても自分で何かできることがあるんじゃないかと思い始めた。
西岡
なるほどぉ。
山崎
グループに入ったのはご縁があったという感じなので。もちろん入ったからにはちゃんとやるじゃないですか。仕事だし、求められるし、応援してくれる人がいるし、その期待にはちゃんと応えたい。応えるようにちゃんとやるんだけど、ある程度の年齢の制限がある職業ではあるんですよね、アイドルって。
今はもうアイドルではないですし。その区切りをどこかでつけなきゃいけないとなった時に、もうちょっと深めたいと思うものが見つかってきたというか。自分の意志をちゃんと持てるようになったのが2021年2022年くらいでした。
それで自分で区切りがつき、前職を辞めてこっちに集中するように決めました。
西岡
なるほど!
グループをご卒業されるにあたって、将来自分がやっていくことが何かを起点にして今後を考えられたんですね!
山崎
そういうものが1個でも見つかったのは自分にとって大きかったというか。何か別にやりたいこともない、情熱を持ってやりたいことがなかった、学生時代の自分から比べると。グループに愛はありますし、熱量は高めに持ってやっていたけど、将来先々考えた時に、自分はこれかなっていうのが見つかったのはだいぶ大きいことだったなと思っています。
それが最近だったことも踏まえると、子供の時にやりたいことを探せなんて口が裂けても言えないなと思います。きっと見つけようとしても見つからなかったので 笑
西岡
そうやって色々と挑戦する機会があるときに挑戦をしてきて、徐々にやりたいことの一端が見えてきた。やりたいことが見えていなければならないという前提自体がちょっとなんか違うというのは今回の山崎さんのお話を聞いて1つ納得感のある意見だというふうに感じます。
そして、今の生徒たちに対して希望を与えるというか、あ、それでいいんだって思える。
お話が刺さる子供が多いんじゃないかなって思いました。実際、キャリア教育とかをいきなりして、何も社会の状況がわからないのに美容師になりたいと宣言するのって何か違和感があると思うんです。その違和感が発生してしまう原因こそ、社会に出てもいないのに、ほとんどないに等しい選択肢のうちから1つを決定しなければならない、しかもそれが変えられないという部分にあるのかなと思いました。
今回もお話をしていただきありがとうございました!
山崎
ありがとうございました!
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