【さんまの東大方程式出演】年商1億円!?西岡社長に聞く「本の作り方」

みなさんの周りに「本を出した」経験がある人はいますか?
おそらく、大半の方は「いない」と答えるでしょう。並大抵の人では、出版なんてできない。そう考えているのではないでしょうか。

ですが、カルペ・ディエムの西岡社長は、出版不況といわれる現代で、年間40冊以上の本を出版し続けています。
どうすれば本が出るのか?どのようにして本を出すのか?その秘訣に迫ります。

本を出すために何をしたら良いの?

布施川
年間40冊以上も出版されていますが、一般に、本を出すためには、どのような手続きを踏まなくてはいけないのでしょうか?

西岡
まずは、社内で企画会議を行います。この段階では、いろいろな企画が出てきます。一発で通るようなものもあれば、ちょっと厳しいかな、と言わざるを得ないものもある。
ただ、どんなものでも、企画を出してくれることが大事なので、発案しやすい環境を大事にしています。それに、東大生のほうが情報感度が高いなんてケースも多い。
特に最近の話題、AIなどについては、彼らのほうが詳しいこともざらです。

布施川
社内の企画会議ではどれくらいの企画が通るのでしょうか?

西岡
だいたい30%くらいが通過します。「これは無理かもしれない」と思ったものが、意外と化けることもありますから、とにかく色々な角度から企画を出し続けることが重要でしょう。

布施川
なるほど、70%は落とされる修羅の道ですね。
僕も出版企画をもっていっても、なかなか通らなくて初めは絶望していました(笑)
そこから出版社に持ち込みとなるのでしょうか?

西岡
そうですね。
編集さんと会議をして、出版の是非を検討します。
僕らがアリだと思ったものばかりを持ち込んでいますが、やはり出版のプロの目線からみるとダメなものもある。
ここでも、通過率は30%程度といったところです。

布施川
全体でいえば、9%程度の企画しか通らないんですね。

西岡
そうそう。だから、年間で300本くらいは企画書を書いています。これくらいやらないと、40冊、50冊の本は出せない。

10万文字!?企画が通ったら執筆!

布施川
ここからいよいよ執筆ですね。

西岡
その通り。
図版の割合などにもよりますが、大体一冊当たり10万文字程度が必要になります。
少なくても8万文字程度。これを1か月から3カ月程度で書きあげます。
原稿が上がったら、編集さんに渡して、出版社確認。
誤字脱字を推敲して、構成を再確認して、OKが出たら、ようやく出版となります。

布施川
一冊目の本を書いた時は、「10万文字書け!」って言われて、びっくりした記憶があります。
でも、意外と書いたらなんとかなるんですよね。そして、本を出したら、ここからが忙しい。

西岡
実はそうなんです。本を出しても売れなかったら意味がない。
だから、本の販売促進活動をしなくちゃいけません。
基本的に公式Xでの宣伝や、献本を行います。かかわりのある学校さんに献本して、図書館に入れてもらうことも多い。

布施川
売れないと意味がないですもんね。
では、年間に40冊出版する社長として、ずばり「売れる本」の秘訣とは何だと思いますか?

西岡
ターゲットが明確であるかどうかですね。つまり、売れる本は需要があるから売れるんです。
需要があるかどうかは、「誰がほしいか」を明確にイメージできているか否かで決まります。
「こんな人が手に取るだろう」の予想の輪郭が明確であればあるほどに、本の内容も定まりやすくなりますし。
ですから、最近売れ行きの本などを確認して、傾向を調べています。
実際の売れ行きが、一番信用できるデータですからね。


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この記事を書いた人

東京大学文学部。世帯年収300万円台の家庭から東大へ合格。現在学業の傍ら、ライター、作家活動や講演活動を通して逆転合格のノウハウを広める。日刊SPA!、プレジデントオンライン、東洋経済オンラインにて連載経験あり。ゲームとマンガが趣味。