こーさく先生に聞く!意外と知られていない「数検の勉強法」

こーさく先生に聞く!意外と知られていない「数検の勉強法」

こんにちは!カルぺ・ディエム講師の永田耕作です!
皆さんは「数検」を知っていますか?

おそらく多くの人が、漢検・英検などと合わせて耳にしたことはあると思います。

この数検は、正式名称は「実用数学技能検定」という試験のことで、数学力を測定することを目的としています。難易度に応じていくつかの階級があり、さまざまなレベルの問題が出題されます。

数検は基本的な計算能力や応用問題への対応力、論理的思考力などを評価し、数学的な理解力や発展的な問題解決能力を養成することを目指しています。試験内容は定期的に見直され、数学の幅広い分野をカバーしています。

では、そんな「数検」はいったいどのように勉強していけば良いのか。そして、数検の勉強をすることにはどんなメリットがあるのか。知っているようで知らない「数検」のリアルを、数学マニアの永田がお伝えしていきます。

目次

数検ってどのくらいの人が受けている?

さて、この「数検」について早速ですがみなさんに一つクイズです。

数検は、年間でどのくらいの人が受けていると思いますか?

この話を数学があまり好きではない友達にしたところ、3000人くらいじゃないの?と言われてしまい愕然としましたが、実際はその100倍以上です!数検は毎年35万人以上の志願者数のいる検定であり、これまでの累計志願者数は2021年度に700万人を突破したそうです。この数字を見ても、学生から大人まで幅広い世代の人が数学に興味を持ち、数検を受けていることが分かります。

では、なぜこれだけ多くの人が数検を受けるのか。ここからいくつかの理由を挙げて説明しようと思います。

数検が学校の勉強につながる!?

これは数検に限った話ではないのですが、このような「検定」の話をするとよく言われることが、「学校の勉強を優先したいので、なかなか検定を受ける時間が作れない」という意見です。この意見に関しては、僕も学校の授業を大事にして受験勉強をして大学に入った身であるためとても理解できます。しかし、数検の問題は実は学校の勉強にも大きくつながるのです。

気になる方は実際に調べたり問題集を見たりしてみてほしいのですが、特に2級・準1級などの数検の問題はまさに学校で習う数学の力試しになります。そもそも数検の各階級の出題範囲が、「3級は中学3年生までの数学の内容」「2級は高校2年生の数学の内容を中心とした出題」というように学年を目安として定められているため、数検の勉強を学校の授業の勉強にも活かすことができるのです。

だからこそ、数検の3級・準2級・2級などの受験者は特に学生が多い傾向にあります。数検の対策もできて、学校の授業の理解も深まるまさに一石二鳥なので、ぜひ積極的に取り組んでいただけると嬉しいです!

数学の問題を解く様子

全部の問題に答えなくて良い…!?

ここからは数検の出題形式についてお伝えしようと思います!

数検は基本的に「計算問題」と「数理問題」の2段階形式の検定となり、それぞれの試験に制限時間が定められています。階級が上になればなるほど試験時間も長くなっていきます。当たり前ですが問題も難しくなっていくので、見てみると「この制限時間でこの問題を解くことってできないんじゃないの…?」と思う人も少なくないと思います。しかし、実はここに一つ大事なポイントがあります。

2級以上の数検の「数理問題」は、全問解答しなければいけないわけではないのです。例えば数検2級の問題は数理問題が合計7問ありますが、必ず解答しなければいけない問題は2問だけで、残り5問は選択問題になっています。5問の中から自分が解きやすいものを3問選択して解答する、という方式なのです。2級の数理問題の制限時間は90分なので、まとめると5問の問題を90分以内で答えれば良いということです。こう考えると、時間配分を決めやすくなると思いませんか?このように、問題の形式をきちんと理解することが、検定の対策に大きくつながるのです。

数検が大学入試に使える…!?

さてここまで、数検の概要について話していきました。ですがこれを読んでいる人の中には、「結局数検は何に使えるの?」と思っている人も多いと思います。

この「数検」は、数学力が身についていることの証明となるので、進学や就職に大きく役立ちます!近年行われた調査では、数検を入試の合否判定に用いている大学・短期大学・専門学校は合わせて500校を超えたそうです。特に数学を用いる専門の学校などでは、とても重宝されている資格のようです。

数検が入試の合否判断に使われる理由は、数学力が重要な学問・職業に必要であるためです。

また、数検は学習者の数学的な理解力や応用力を評価し、適切なレベルの学生を選抜するための指標となります。このような資格を持っておくことが、自分の実力の証明にもなるので、「何かに使えるかもな?」と思っている人はぜひ一度腕試しをしてみることをお勧めします!

大学入試の様子

おわりに

さて、今回は「数検」について具体的な例も挙げてお伝えしていきました。

数検は、数学への理解を深めるだけでなく、問題解決能力や論理的思考力を向上させることで、将来のさまざまな分野での学習や活躍につながる重要な試験となります。また、今は数学的思考力が大事にされており、単純な計算力だけではない幅広い知識をつけることができる数検の志願者は年々増加しています。

皆さんもこれを機に、一度数検の問題を見てみませんか?

今回の記事はここまでとなります!みなさん、また次回の記事でお会いしましょう!

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この記事を書いた人

理系で東京大学に入学したが、教育をより深く学びたいと思い現在は教育学部に所属。高校まではずっと野球部に所属し、大学でも野球を続けている。趣味はピアノと旅行で、旅先のストリートピアノで流行の曲を弾くことが一番の楽しみ。

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