みなさんは、勉強でやる気が出ないなんてことになったことはありませんか? やらなきゃいけないのは分かっているけど、どうしてもやりたくない。そんな気分になることもありますよね。
本日は、『どうしてやる気が出ないのか?』というところから考えて、どうすればやる気が出るのかまでを考えてみましょう。気分転換の方法や実際に東大生が使っていたやる気を出す方法を解説します!
やる気が出ない原因
環境が悪い
勉強をするといっても、勉強するための環境が整っていないことも原因として挙げられるかもしれません。
たとえば、机の上が汚すぎて、どこに何が置いてあるのか分からない、なんてことはありませんか?
優れた塾講師や家庭教師は、ある生徒が成績向上するかどうか見分けるときに、その生徒の普段の勉強机を見せてもらうそうです。
成績が向上しやすい生徒は、少なくとも机がきれいに整っており、どこに何があるのか一目でわかるようになっているのだとか。一方で、机の上が汚い生徒は、そこで勉強することを想定していないため、机上は荒れ放題。ものが散乱して目も当てられない惨状になっている場合が多いのだそうです。
身の回りを整理整頓してあげることが、何よりも成績向上への第一歩なのかもしれませんね。
体調が悪い
体調がすぐれない、なんて日もあると思います。頭が痛いから、腰が痛いから、吐き気がするからやる気が出ない……そんな時にはいっそのこと休んでしまうのがいいかもしれませんね。
体調が悪い時に無理をして、それが悪化してしまったら元も子もありません。一日頑張っても成果はたかが知れていますが、悪化してしまえば1週間単位で日々が失われてしまいます。
一日休むことによるプラスとマイナスと、どちらのほうが大きいか。天秤にかけてみて、リターンが大きいと思った方を選んでみてください。
何をして良いのか分からない
やるべきことがたくさんありすぎて、何から手を付けていいのかわからない、なんてこともあるでしょう。あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけない、では、あまりの作業量にめまいがしてきて嫌になってしまうかもしれません。
そういう時は、具体的に何をすべきなのか、Todoリストを作ってみるようにしてみましょう。いくらやるべきことが多いといっても、それは見た目の作業量が多いだけかもしれません。
たとえば、「数学を何とかする」という目標があったとして、すべきことが多すぎて身動きが取れなくなったとします。やるべき単元が多すぎて、なにから手を付けていいのか分からない……そんな時は、実際に自分ができるものを書き出してみるのです。
数学の参考書を一単元ずつ片づけていく。そのために、まずは1ページ目から10ページ目までを今日中にさらってみる。それをするために、今から一時間の間で10ページ進められるように頑張ってみる。
ここまで分割すれば「数学」という強大な敵を相手にしなくても済むようになりますよね。相手を細分化して、戦うべき敵を見定めることは重要な作業です。やるべきことが多くなってきたと思ったら、ぜひ作業の分割を進めてみてください。
他にやりたいことがある
勉強以外にやりたいことがあって、どうしても誘惑に負けてしまう。そっちに気を取られてしまって、勉強のやる気が出ないということもあるでしょう。
そんなときは、誘惑を思い切り遠ざけましょう。近くにあるとどうしても目に入ってしまったり、意識してしまったり、いつまで経っても勉強に集中できません。
スマホや漫画、小説、テレビ……自分の誘惑になり得るものが近くにない場所で勉強するのが大切です。塾の自習室や図書館などにこもるのもいいかもしれません。勉強するときはスマホの電源を切るか親に預けるか、とにかくすぐに触れる状況を作らないこと。
勉強をやらなきゃいけないと思っているのに、他の何かに気を取られてしまいがちな人は、強制的に勉強に向かわざるを得ない環境を作ってみてください。

モチベーションが上がらない
どうしても勉強する意味が分からない。そもそも、どうして必死になってまで受験するのかわからない。そんなときもあるかと思います。
そんなときは、なんのために自分が勉強しているのか、そこから見つめなおしてみるのがいいのかもしれません。
将来のために勉強しているのであれば、未来の自分がどういう仕事をして生きていきたいのか考えてみるのがいいでしょう。
興味のある分野を研究したいのであれば、大学に行ってからの勉強の内容に思いをはせてみてもいいかと思います。
自分で自分の機嫌を取る。社会人になってからも重要なスキルです。自分自身の機嫌をうまく取れるように、モチベーションをあげられる理由を探してみてください。

やる気が出る気分転換の方法
お風呂に入る
やる気を出すために、あえて全然別のことをしてみるということも一つの手ではあります。お風呂に入るというのもよいでしょう。
せっかくお風呂に入るのですから、シャワーだけで済ませるのではなく、ぜいたくに湯船につかってみるほうがいいかもしれません。なんなら、お菓子やジュースを持ち込んで半身浴にいそしんでみるのもいかがでしょうか。
半身浴なら、その間に単語帳を確認することだってできます。勉強する場所は、あなたのやる気さえあれば、どこでもその可能性があります。お風呂場でだって勉強できる、と転換してみると見えてくるものがあるかもしれませんよ。
お昼寝する
昼寝をしてしまうのも一つの手でしょう。筆者である僕も、やる気がなくてどうしても眠くなった時には、眠るようにしていました。
注意すべきなのは、布団に入って寝てはいけないということです。お布団やベッドに入ってしまったら、その時点で熟睡確定。二度と目覚めることはできません。
ですから、少し昼寝をしてから勉強する気があるのでしたら、机に突っ伏して寝るとか、なるべく自分が熟睡しすぎないような工夫が必要になります。
散歩をする
散歩をするのも気分転換になるかもしれません。筆者である僕もまた、よく散歩をして気分転換していました。
あえてスマホを持たないで外に出てみるのもいいでしょう。不安に思うかもしれませんが、昼間だったら危険も少ないですし、簡単に非日常感を味わうことができます。
いつもならスマートフォンに向けられている目線が、スマホなしではどこに向くのか。普段だったら絶対に視界に入らないものばかりが目に飛び込んでくる光景は、いつも歩いている散歩道であるはずの場所を、まるで異国の地のように様変わりさせてくれます。
一工夫するだけで、退屈な散歩も刺激的な体験になるかもしれませんよ。
音楽を聴く
音楽を聴くのもいいでしょう。
イヤホンでもいいですし、スピーカーにしてもいいかもしれません。自分の好きな音楽を好きなだけ聞いてみましょう。夜中でなければ、家でカラオケ大会を開いてしまっても面白いですよね。
もちろん洋楽ならばリスニングの練習になるかもしれませんが、こういう時はあえて勉強から一切離れて好きな音楽だけを聴くのがコツ。中途半端に勉強に意識を残さないで、思い切り自分の好きなことに没頭してみましょう。
環境を変えてみる
部屋の掃除などをして、環境を変えてみましょう。もしくは、いつもと違う場所で勉強してみるのがいいかもしれません。
たとえば、いつもは学校で勉強しているのであれば、今日だけは図書館に行って勉強してみるとか、喫茶店で勉強してみるというように、場所を変えてみるのです。
場所が変わるだけで気分も相当変わります。いつもと違うにおい、いつもと違う音。それらが織りなす非日常感は、一気にあなたを別世界へ誘ってくれるでしょう。
部屋の模様替えや掃除だけでも大きな効果が期待できます。掃除嫌いならいっそのこと、ごみ袋をいくつも出すつもりで大掃除をしてみるといいかもしれませんよ。
思い切って休んでみる。
逆に休んでみるという方法があります。
僕は、受験一週間前に、すべての勉強が嫌になってしまい、丸一日Youtubeをみて過ごしていたことがありました。
もちろん、これが癖になってしまうといけませんし、その一日は勉強に使えなくなりますから、諸刃の剣ではあります。とはいえ、ストレスが限界に達したタイミングで、このカードを切ることができれば、それは最高のストレス解消法になるでしょう。
いっそ休日にしてしまう技を使うのであれば、親、兄弟、先生などにはみつからないように、もしくは事情を説明してからにしてくださいね。そうでないと、周りの人たちもびっくりしてしまいます。それに、せっかくの休日に「勉強しなさい」なんてみなさんもいわれたくありませんよね。

東大生が教えるとっておきの「やる気を出す」方法
今まで、色々な方法をご紹介してきました。それでも「勉強のやる気がない」ということあると思います。でも、忘れてはいけないことは「どんなに駄々をこねたとしても、やるべきことはそこに残り続けている」ということです。
学校の宿題だったり、過去の自分がやろうと思って買った参考書だったり、それらの課題は様々ですが、どれも「やるべきこと」には違いありません。そして、これらはあなたが手を動かさないと、いつまでもなくならず、心の片隅で嫌な存在感を発揮し続けます。
どうすれば、その状況を改善できるか。ここでは、東大生が実際に使っていたやる気を出す方法を2つ紹介します。
とりあえず手を動かしてみる
僕のおすすめの方法は、とりあえず手を動かしてみることです。
嫌なことがあっても、「明日からやってみよう」ではなく「今日この後すぐやってみよう」と思い、とりあえず準備をしてみて、部分的でも実行してみるだけでずいぶん変わります。もしかしたら、やる気は実際に手を動かしたあとにいてくる勢いのようなものであって、元から存在するものではないのかもしれません。
なんにせよ、まずは行動を起こしてみるということが大変オススメです。やる気不足に悩まれている方は騙されたと思って、まずは最初の5分だけでも頑張ってみてください。
理想と現実のギャップを見て自分を焦らせる
また、やる気が出ないと思ったとき、自分のテスト結果と志望校の合格に必要な点数を見比べてみると、勉強しないとまずいという実感が湧きます。
こうして、理想と現実のギャップを強制的に可視化することで、「焦り」を生み出し、やる気につなげるという方法もあるのです。
なんとなく漠然と「やらないと……」と思っているだけでは、やる必要が明確でないため、でもやる気出ないし……と言い訳ができてしまいます。それを言い訳できない状況へと持っていくのです。合格のためには、あと数ヶ月でこんなにギャップを埋めないといけないんだ、そういう実感を抱くことで、やる気というよりほぼ義務感ではありますが、机に向かうことができるでしょう。
まとめ
どうしてもやる気が出ない時。誰にだってそんな時期はあります。ですが、それとうまく付き合ってこそ、一人前の受験生というもの。
誰だって自分の中のなまけと付き合っています。自分だけではありません。その戦いの中でうまく成長できた人のみが、上に行くことができます。
もしもあなたが、よりよい環境へ行きたいと思うのであれば、いちど自分の中にある「嫌だなぁ、やりたくないなぁ」という感情については目を瞑ってみましょう。そして、それぞれのタスクについて「これを明日までにやらなきゃいけない。だからやろう」というように機械的に切り分けて、臨むようにしてみましょう。
感情と理性。どうしても慣れないうちは感情の側に引っ張られてしまいがちですが、駄々をこねる感情側にうまく折り合いをつけて、理性で自分の行動を律していくことが、受験勉強における成功の秘訣です。自分が感情的だと思うのであれば、なおさら、気を付けてみてくださいね。【2025年8月16日編集】
文責:布施川天馬/メディア事業部


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