明豊高等学校<2年生向け>第1回目「計算力ワークショップ」

【講演レポート】明豊高等学校<2年生向け>第1回目「計算力ワークショップ」

カルぺ・ディエム講師の永田耕作講師(教育学部4年生)が、2023年5月27日に明豊高等学校九大専科クラスの2年生を対象に「計算力アップ特別講座」というワークショップを開催しました。

九大専科クラスとは?
大分県別府市にある明豊高等学校では、九州大学合格を目指す「九大専科クラス」を2022年に新設し、学校一丸となって進行するプロジェクトを実施しています。
株式会社カルペ・ディエムでは、カンコーマナボネクト株式会社・株式会社ペイ・フォワードと共同し、生徒の非認知能力の向上を目的とした探究学習のワークショップ、進路支援、個人面談などを実施し、継続した学習状況の確認とサポートを行っています。

公式サイトはこちら:https://meiho-beppu.jp/subject-highschool/special-kyudai/

2022年度からスタートした九大専科クラス、1年生から伴走している生徒の皆さんが2年生になりました。

2年生では「仲間意識」の醸成をゴールに見据え、 ディベートやテストを活用したワークを通して、教え合い・高め合いの文化を構築するための講座を取り入れていきます。

第1回の講座では、昨年度に行った講義を振り返りつつ、「前のめり」というテーマを軸に、さまざまなワークを行いました。

本記事では、本講座で行われた「計算力ワークショップ」の様子を、当日講師をした永田がレポートしていきます!

目次

計算力ワークシートをやってみよう

講義冒頭、生徒たちに課題を伝えます。「今から皆さんには時間を測って、計算力ワークシートをやってもらいます。かかった時間(秒数)と、間違えた問題1問ごとに30点を加えた点数がみんなのスコアになります。このスコアが一番低い人が優勝です!」

講師の提案にざわつく生徒たち。ちょうどこの講義は昼ごはんの時間の直後に行われたため、集中力が一番続きにくいタイミングでした。東京大学をはじめとして、多くの大学の二次試験は、数学の試験は午後の時間、つまり昼ごはんの後の時間に設定されています。だからこそ、生徒のみんなにもこの時間に集中して計算をすることに慣れておいてほしいという狙いがありました。

計算力ワークシート。クラスで計算問題にかかった時間と正解した問題数のスコアで競いました。
実際に使用した計算力シート

計算力はなぜ大事なのか

「じゃあ、スコアをみんなに聞いていくね。2000点を下回った人!1500点を下回った人!じゃあ次は、1200点!……」
結果は、15分以内に解き終わり、ミスも3問に抑えたAくんが950点という好スコアを記録して優勝しました。

このワークの核は、計算力がいかに大切かについて知ってもらうことでした。

1問20分で解かなければならない問題があったとき、計算に15分かかる人は、問題を見てからたったの5分で立式まで辿り着かなければ制限時間内に解き切ることはできません。

それに対して、計算を5分で終わらせることができる人は、問題を見てから条件を整理して立式をするまでの間に、15分もの時間をかけることができます。

これは、解ける問題が増えるのはもちろんのこと、難しい問題にぶつかった時に「自分は計算が得意だから、じっくり考えよう」という「心の余裕」にもつながります。このように、計算力を上げることは数学力をつけるのに大いに役立つのです。

数学の問題を生徒のチームで教え合っている。

計算力アップのコツ

計算する上では、いくつかのコツがあります。

×99、×101のラッキー問題に使える計算のコツと、0.25、0.125などの小数を分数に変換する計算法について伝えると、生徒のみんなは特に食いつている様子でした。

自分でワークを実践してみて他の生徒に解き方を説明してみることで、「この問題にはこのコツを使うことができるんだ」と生徒自身がより深く理解できるようになり、今後の数学に活かせるテクニックも身に付ける機会となりました。

永田講師と生徒たち。

小さなことの積み重ね

「確かに一つ一つのコツは些細なものです。僕(永田講師)のコツをマスターしたって、一問にかかる時間は1-2秒しか短縮できないでしょう。しかし、その小さな工夫の積み重ねが受験に大きく役に立つのです。東大の二次試験では、数学の試験全体で1000回近く足し算引き算、かけ算割り算の計算を行なっています。そう考えると、1回の計算がほんの少しでも素早くできることで、全体では10分、20分と大きな時間短縮になるのです!だからこそ、計算のコツを地道に押さえていってほしいです。」

計算に関してはどうしても苦手意識を持つ人が多いと思います。ぜひそんな苦手な人にこそ、計算スピードを速くする意義を深く理解して、実践に移していってほしいと思います!

カルペ・ディエムでは、学校様ごとのお悩みに対応した講演・講座・ワークショップをご提案&実施しております。
偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・経済格差など、さまざまな逆境を乗り越えた現役東大生講師たちが、生徒に寄り添って対応します。
ご相談から受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

理系で東京大学に入学したが、教育をより深く学びたいと思い現在は教育学部に所属。高校まではずっと野球部に所属し、大学でも野球を続けている。趣味はピアノと旅行で、旅先のストリートピアノで流行の曲を弾くことが一番の楽しみ。

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