カルぺ・ディエム講師の永田耕作(教育学部4年生)を含む大学生講師メンバーが、2024年1月26日、27日の2日間にわたって、明豊高等学校の高校1年生を対象に「冬の特別土曜講座」と題して講義やワークショップを実施しました。
明豊高等学校では、「九大専科クラス」というクラスを昨年度から設立し、その授業や面談などに幅広く我々が関わらせていただいています。今年度も年間を通して計4回学校を訪問し、1年生2年生それぞれに授業を行ったり、一緒にワークをしたり、ちょっとしたレクリエーションを行ったりしています。
今回はいよいよ今年度最後の講義。タイミングよく、この日の午前中には春から高校生に新しく入学する生徒さんへの説明会が行われていました。もう少しで学年が上がり自分たちに後輩ができる、と緊張感を高めている1年生に対して「学年が上がる前にやっておきたいこと」というメインテーマで大学生講師が色んな話をしていきました。
今回のイベントの様子を、実際に参加したメンバーであり、この明豊高校でのプロジェクトのリーダーを務める永田がレポートさせていただきます!
復習の大切さ
1年生への講義は「復習」の大切さにフォーカスして話を進めました。
実は、特に1年生の時期にどれだけ習ったことを復習できるかが受験生になった時の合格のカギを握ると言っても過言ではないのです。
東京大学の数学の入試問題では、理系の問題であっても高校1年生でならう「数学Ⅰ・数学A」の範囲の出題が4割以上であると言われています。高校3年間のうちの1年と考えると全体の3分の1、つまり33%程度であるため、その割合よりも高い比率で問題が出題されます。3年間の中で一番重要な単元を学習するのが1年生なのです。
重ねて、この1年生の範囲の出題が一番受験生の得点率が低いというデータもあります。この理由はシンプルで、「忘れるから」なのです。
1年生の時に習っている内容は飛び抜けて中身が難しいというわけではありません。むしろ、土台ができた上で難しい公式を扱う高校3年生の内容よりはシンプルだと言えるでしょう。しかし、履修してから受験本番までに2年ほどの時間のギャップが存在します。この間に定期的に復習できていなければ頭から抜け落ちてしまうのです。
だからこそ、「復習」は非常に重要です。まずはこの復習の大切さを第一に伝えた上で、実際に問題を復習しながら解き進めるワークシートを生徒さんと一緒に行いました。
復習振り返りグループワーク
今回の「復習振り返りグループワーク」では、ペアになって数学・英語の担当を決めてお互いにその教科の問題を教え合う、というワークを行いました。
ここで重要なのは、ただ問題を教え合うだけではなくその後に「教えてもらった人が、さらにそれをアウトプットする」ことです。つまり、元々苦手な教科で得意な人に教えてもらったものを最後にみんなの前で解説するのです。
これは教えてもらった側の理解にもつながり、教える側も生徒がいかに自分の説明で分かってくれるかを試行錯誤するためとても勉強になります。両者にとってメリットの大きい「教え合いワーク」にできるのです。
実際にワークを行ってみると、元々その問題が全く分かっていなかった生徒が最後には黒板を使って人前で説明できるレベルに到達することができていました。もちろん、流暢に説明することは難しいです。しかしそれでこそこのワークの意味があるのです。
自分が前に立って問題を教えてみると、いかに「教える」ことが難しいかが分かります。ここで普段授業をしてくださっている先生へのありがたみも生まれ、また「人に理解してもらえるような説明をする」アウトプットの能力も養うことができるのです。生徒はワークが難しいと悩みながらも、どのようにすれば伝わるのかを自分自身で考えることができるようになっていました。
おわりに
今回の講義で、これまであまり勉強に意義を感じられていなかったり、身が入っていなかったりした生徒さんもスイッチが入ったのではないかと思います。勉強は人にやらされるものではなく、自分からやった方が何倍も力を伸ばせるものなので、今回の講義をきっかけに日々の勉強に少しでも前のめりになっていてくれると嬉しいです。
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