【地理B】東大生が共通テスト解いてみた

2024年の共通テストが終わりました!皆さんは何点取れましたか?

カルペディエム所属の東大生も今年の「共通テスト」に挑戦しました!
果たして、東大生たちは「何点」とれたのでしょうか?

実際の点数や感想、解いた順番や難易度、得点源や今後の対策方法など、今年の共通テストをさまざまな角度で考察しました!

本日の科目は「地理B」です。
私の点数は「66点」でした。現役時は「89点」でした。採点した時、本当に泣きそうになりました。

Q1:問題を解いた順番を教えてください。

前から順番に解きました。

Q2:時間配分を教えてください。

特に何も考えず前から進めた。社会は基本時間が余るので、時間配分を決めてスタートすると逆に時間に拘束されて自分の力が出せないと考えたいるためである。

Q3:難しかった問題は何ですか?理由も教えてください。

東進 共通テスト解答速報2024より引用

大問1問4
そもそもですが、オスロがどこの都市か、ムンバイはインドのどのあたりか、を知識として持っていないと手が出ない問題でした。そして、知識を持っていたとしても判断に迷う問題で、自信を持って選択できた受験生はいなかったと思われる。

東進 共通テスト解答速報2024より引用

大問3問3
カとキの判別が難しい。飛び値に惑わされず、発展途上国の成長率と照らし合わせ、伸び率が大きいキがBRICSだと判定したい。

Q4:得点源の問題はどこだと思いますか?理由も教えてください。

大問1問6や大問5問6は、地理の勉強をしていなくとも問題をきちんと読めさえすれば解くことができる。
地理は、昔からこのような「読めばわかる問題」が随所に配置されている。こういった問題は「共通テストになってから、、、」や「見たことない問題だから」と御託を並べるよりも、試験場で真摯に問題と向き合い、確実に正答したいところである。

Q5:自分が受けた年と比べて、難易度や傾向はどうでしたか?

全体としてはあまり変化していない。
私が受けたのはセンター試験であるが、難易度は大きは変化していない。
(私の点数が奮っていないのは、単に私が劣化しているだけである。)

Q6:今年はどんな能力が特に求められていたと思いますか?

特段する例年との差は感じられない。
強いて言えば、問題に対するメタ的思考を持ち、自分の知識を問題に当てはめられるように考えると解きやすい点であろうか。

東進 共通テスト解答速報2024より引用

例えば、大問3問4。
サのグラフは1,2位が突出している。そして、この問題が受験生を解くことを前提につくられているなら、それはもうこの1,2位はシドニーとメルボルンであろう。「オーストラリアには(首都ではなく)大きな都市が2つある」ことは必ず勉強しているので、その知識を逆に使うことでこの問題は解くことができるのである。

東進 共通テスト解答速報2024より引用

大問3問2
問題文ではご丁寧に「東京都中央区」と記載されている。千代田区や文京区、新宿区の方が数値としては顕著なはずなのに、あえて中央区を選んでいる。これは、東京を知らない受験生に対しても「東京の中心的な場所」ということを伝えるために「中央区」という言葉で受験生にヒントを与えていると考えられる。それが分かれば、中央区は①であることはすぐに分かるだろう。そのように見ると、わざわざ「東京郊外の調布市」と書かれているのも特徴的で、昼夜間人口比率が1を切っている、④が調布市だとわかる。この問題文で大事なのは「調布市」という固有名詞ではなく、「東京郊外」と書かれていることなのである。

東進 共通テスト解答速報2024より引用

大問5問5
タに入るのがどちらか一瞬判断できない。しかし、これも「米や昆布」と聞いて思いつくのは「コシヒカリ(新潟など)」や「利尻昆布や日高昆布(北海道)」であるから、これらが経路Kで浜田や大阪へ運ばれていたと考えると、逆の経路では「砂糖と塩」が運ばれているしか考えられないのである。浜田や大阪の特産品として「砂糖や塩」を聞いたことがなくとも、知識で外堀を固めると自ずと答えが分かるようになっているのである。

Q7:勉強のポイントを教えてください。

地理は、ある程度知識をつけた後は知識の使い方がものを言う科目である。
例えば、大問3問2(Q6記載)で「調布市」が問題文に登場しているが、思考の本質は「調布市の昼夜間人口比率を覚えていること」などでは毛頭なく、むしろ「大都市郊外の昼夜間人口比率は1を切る」ということなのである。

この本質を見極めず「調布市のデータを覚えて、、、」といった勉強をしているといつまでも点数が上がらないのである。このように、センターや共テの過去問は、知識をつけるためではなく考え方を吸収する題材としてとても有益であるから、それを念頭においた上で地理を楽しんでもらいたい。

Q8:全体の感想を教えてください。

大枠はセンター時代から変化していない。
やはり、地理の考え方を学ぶには最適な題材ではあるので、解いていて楽しかった。

Q9:受験生に向けた一言

再掲にはなりますが、地理は考え方が命です。
分からなかったり間違えた問題に対し、

  • 知識が抜けていたから解けなかったのか
  • 知識はあったが、それをうまく使えていなかったのか
  • 考え方が間違っていたから解けなかったのか

を、きちんと見極めて復習するようにしてください。そして、地理を楽しんでください。

Q10:実際に東大生が解いていたメモ

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この記事を書いた人

東京大学理学部物理学科に所属。高校時代に生徒会長をした時の楽しさが忘れられず、学祭やイベントの運営に携わって仕事をすることが、至極の楽しみ。カルぺ・ディエムでは出版編集部に所属し、よりクオリティの髙い書籍を出すことを意識している。趣味はピアノとゲームとスラック。

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