課題研究のテーマに悩む高校生へ!テーマ決めのコツと具体例を紹介!

学校で課題研究をすることになったけれどテーマが決まらない…

特にテーマにしたいような好きなこともないしどうしよう…

と悩んでいる方も多いと思います。そこで今回は課題研究のテーマ設定のコツと注意点をまとめました。ぜひこの記事を参考にして課題研究をスムーズに進めてください。

目次

課題研究とは?

高校のカリキュラムなどで必修化されるようになった課題研究ですが、具体的に何をするのか、どういうものなのかわかっていない人も多いと思います。そこでまずは課題研究とは何かについてみていきます。

課題研究は高校生の行う研究

課題研究とは、簡単にいうと各自の興味や関心に応じて疑問に感じたことや深く追究してみたいことを通じて、各自でテーマを設定し、研究しその成果を発表するという内容の取り組みです。グループワークだったり個人ワークだったりと、実施する学校によってその細かい内容は異なりますが、いずれにしても、自由度が高く答えのない問いを探求していく活動です。

課題探求の進め方

探求活動の進め方は簡単に言うと4ステップあります。

①課題の設定

②情報の収集

③整理・分析

④まとめ・発表

課題研究においては、大学などで行われているいわゆる研究と同じステップを踏みます。このうちで最も重要と言えるのが①の課題の設定。自由度の高い活動だからこそ、何について調べればいいかわからなくなってしまうのです。実際多くの人が課題設定でつまづいてしまっています。

しかしいい課題を考えなければそれ以降の探求活動もうまくいきません。なので課題は長い時間かけてしっかり考えるようにしましょう。

課題研究で身につく力

課題研究では主に思考力や探求力、自主性や発信力が身につきます。興味関心に基づいてテーマ設定を行い、探求し、成果をまとめて発表していく中でこれらの力が身につくのです。もちろん授業などでの正課でもこれらの力は身につきますが、課題研究を通じてより高水準で身につけられます。

また、探求は近年の教育トレンドの一つです。2021年からの新大学入試では今以上に求められるようになりますので、頑張って取り組めば将来の進路選択でも有利になります。

テーマを決めるときの3つのコツ

それではさっそく、課題研究のテーマ設定における3つのコツをみていきましょう。現在テーマ設定に悩んでいる人は、是非参考にしてみてください。

身近なものに目を向けてみる

最も簡単なことは、身近なことに対するなぜ?を考えてみることです。例えば、「夕焼けってなぜ赤いの?」に対して正しい回答はできますか。

こういった問題から色々考えを膨らませていくと、思いがけない発見があるはずです。自分の住んでいる地域や故郷のことに目を向けると、新たな視点でまちを眺めることができ、今まで知らなかった一面がわかるかもしれません。

自分の好きなものをとことん調べてみる

身近にあるものであまりピンとこなかったら、自分が本当に好きなものを考えてみましょう。趣味や特技、部活動や習い事など自分が好きでやっていること、やっていたことを考えてみましょう。また好きなものや本など、活動じゃなくても大丈夫です。実際に「歌舞伎における恋愛表現」などのテーマもあります。自分の好きなものなら辛くならず研究を進めていけると思います。

広い視野で社会課題について考えてみる

少し難しいですが、同じくよくあるテーマとして社会課題に注目したものがあります。授業などでならった日本の社会問題に言及してもいいですし、日本と世界とを比較して、世界の社会問題について考えてみてもいいと思います。大学生になったら専攻ができ、より深く考察できるかもしれませんが、専攻がはっきり決まっていない高校生のうちこそ、さまざまな考え方や見方で社会問題を捉えられるチャンスです。難しい分達成感があるので、ぜひチャレンジしてみてください!

課題研究テーマを決めるときの注意点3つ

効果的に課題研究を進めるために、テーマを決める際に気をつけなければいけないことが三つだけあります。順番にみていきましょう。

すぐにインターネットで調べない

テーマが浮かばないからといって、実際のテーマ例をインターネットで調べるのはおすすめしません。そのテーマがまるで正解のように思えてしまい、自分で考えようとしなくなったり、自分で考えてもそれがよくないものに見えてしまったりするためです。

また、インターネットに上がっているテーマは、すでに誰かが研究したものが多いです。研究とは本来誰も知らないことを調べていくことなので、先行研究のあるテーマを選ぶと研究とは言えなくなってしまいます。そのため、テーマそのものを調べるのではなく、このようにテーマ設定のコツを調べる方が良いのです。

調べ学習で終わらないようにする

課題研究において一番多いのが、せっかくの課題研究なのにただの調べ学習で終わってしまうことです。確かに今まで学校の課題で多かったのは、与えられたテーマについて調べてそれをまとめるものだと思います。しかし、何度も言うように、今回は研究なのです。研究には分析、そして考察が必要です。調べた内容を組み合わせて分析し、自分なりの考えを導き出すことを忘れないようにしましょう。

テーマが探求可能か考える

最後に、テーマ設定をした段階から、課題研究の見通しがつくかどうかが大切です。テーマが広すぎるとうまくまとめられなかったり非常に長くなったりしてしまいます。反対に、テーマが狭すぎると探求しづらくなってしまいます。

またテーマの広さとは別に難易度も必要です。あまりにも専門性の高いテーマ設定をしてしまうと、研究の背景となる知識を勉強するのに時間がかかってしまいます。研究のスケジュールを立ててみて、適切なテーマになるように調整してみましょう。

課題研究とアカデミックマインド

続いて、アカデミックマインドを使った課題研究の方法について解説していきます。

アカデミックマインドとは?

いきなりアカデミックマインドと言われても、何のことかさっぱりわからないと思います。アカデミックマインドとは「自分で問いを立て、その問いに対して仮説を立て、その仮説を検証する」姿勢のことです。これは東大生が実践している考え方で、この姿勢を持つと課題研究のみならず、大学入試にも非常に有利になるのです。

アカデミックマインドをつかった課題設定

いきなり問いや仮説と言われても難しいと思います。問いを見つけるには身近なものに5Wクエスチョンを投げかけてみることが大切です。5Wクエスチョンとは「誰が(Who)」「何を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「なぜ(Why)」の五つの質問のことです。これを考えることで一つの対象に対しても色々な角度からテーマを考えることができます。

仮説とは、その問いに対する答えを自分で考えてみることです。そのためには、問いを細分化して考えることが必要です。こうすることで一見難解なテーマに見えても、実は簡単な要素の組み合わせであることがわかり、分析しやすくなるのです。

まとめ

いかがでしたか。初めての課題研究ではわからないことも多いとは思いますが、悩んでいる時間も大事な成長の時間です。今回お伝えしたポイントを抑えて課題研究に取り組んでいきましょう。

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この記事を書いた人

東京大学で薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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