※本稿は、東大カルペ・ディエム(著)『アカデミックマインド育成講座: 10代から身につけたい探究型思考力』(東京書籍 )の一部を再編集したものです。
「自分の頭で考える」ってどういうことか?
みなさんは「自分の頭で考えてみよう」と言われたとき、困った経験はありませんか? よく言われるこの言葉ですが、実際どんな思考をするのが、自分の頭で考えるということなのでしょうか?
この答えの1 つがこれからお話する「アカデミックマインド」という思考法です。
「アカデミックマインド」とは、日常の中で「問いを立てる」、自分で立てた問いに対して「仮説を立てる」、その仮説の「検証をする」 という一連の思考法のことを示します。
日常の中で「これってなぜだろう?」という問いを立てる習慣がつくとことで、当たり前だったものが色づき、身の回りが学びで溢れていることに気がつきます。
身近な問題に挑戦!「水に浮く野菜と沈む野菜」
本書では身近な疑問から、難関中学校の入試、共通テスト、東大入試まで、幅広い問題をピックアップし、アカデミックマインドを使ってどのように解いていくかを掲載しています。例えば次のような問題です。
次のように、野菜を水に浮く野菜と、沈む野菜とに分けました。例えば、かぼちゃは重そうですが水に浮きますし、かぼちゃよりも軽いイメージのあるにんじん・じゃがいもは水に沈んでしまいます。この違いはどのような点にあるのでしょうか?
[水に浮く野菜]ピーマン・きゅうり・キャベツ・かぼちゃ
[水に沈む野菜]じゃがいも・さつまいも・にんじん・れんこん
答えは「地上で育つ野菜は水に浮き、地中で育つ野菜は沈む。」です。
地中で育つ野菜か、そうでない野菜かの違いです。もし地中で育つ野菜が水に浮いてしまうと、雨が続いて土がドロドロになったときに、地上まで浮いてきて、枯れてしまいますよね。だから、地上で育つ野菜は水に浮き、地中で育つ野菜は沈むのです。
例えば、かぼちゃは野菜の中でも重たいのに、地上で育つ野菜だから水に浮きます。地中で育つれんこんは、穴が開いており、かぼちゃより軽そうなのに水に沈みます。
どうでしたか?「頭をつかう」というのがどういうことか、イメージができたのではないでしょうか?
具体的な解説や思考法を読んで、ぜひ「アカデミックマインド」を実践してみてください。
『アカデミックマインド育成講座: 10代から身につけたい探究型思考力』
著者:東大カルペ・ディエム
監修:西岡 壱誠
出版:東京書籍 (2024/8/30)
究型思考力(アカデミックマインド)を身につけると、地頭力、成績、自己肯定感がアップする!
全国の小・中学校、高校の「探究の時間」に向けた現役東大生集団の名物出張講義を書籍化!
探究型思考力(アカデミックマインド)とは、「問いを立てることで、身の回りのことに疑問を持てる。仮説を立てることで、その疑問に自分なりの答えを考えられる。検証することで、自分なりに立てた仮説が合っているか検証することができる」という思考のスタイル。著者はこれを主題に中高の「探究の時間」を使って各地で講義しており、高く評価されている。
本書は、「第1章 アカデミックマインドとは? 第2章 問いを立てよう! 第3章 仮説を立てよう! 第4章 仮説の検証をしよう! 第5章 問題を解いて練習しよう!」で構成。