現役東大生が解説!高校受験のための効率的な勉強法&やる気の出し方

現役東大生が解説!高校受験のための効率的な勉強法&やる気の出し方

受験のことも考えて勉強しなきゃいけないけど、「何をしたらいいかわからない……」「自分でスケジュールを立てられない」そんな風に思っている人も多いと思います。

この記事では、現役東大生が受験勉強のときに行っていた勉強方法を交えながら、中学校1年生〜3年生までのスケジュールの立て方、効率的な勉強やモチベーションアップのコツなどをご紹介します!

目次

長期的なスケジュールをたてよう!

まずは長期的な勉強計画をたてましょう!高校受験が初めての受験となる人も多いと思います。高校受験は直前の詰め込みではなく、長期的に勉強していくことが重要です。どの時期にどんな勉強をすればいいのか?ざっくりでいいので、スケジュールをたてましょう!目安を紹介していきます。

中学1年生〜2年生:定期テスト最優先!基礎を固めよう!

中学2年生までの間に高校受験を意識して勉強を進める人は少ないかもしれません。部活や学校行事で毎日忙しい方も多いですよね。

そのためこの時期は、毎日の授業をしっかりと聞いて、定期テストで点を取れるように勉強を進めていくことが大切です。学校の勉強とは別に自分で勉強を進めたい人は、「英語と数学の基礎を固めること」を意識しましょう。

英語や数学は、英単語や公式などの知識がないと点数が取れない「積み上げ式」の科目です。なので自分で勉強を進めるときは、英単語の勉強や、習った公式を使う問題の演習がおすすめです。

中学3年生の春〜夏休み前:受験に向けて勉強の習慣をつけよう!

中学3年生になると多くの生徒が高校受験を意識し始めます。夏休み以降の本格的な受験勉強に乗り遅れないよう「勉強の習慣」をつけることが大切です。

勉強を習慣づけるためのポイントは「1つだけ」です。それは「毎日1時間だけでも机に向かうこと」です。
引退前で部活が忙しい時期でも、寝る前の1時間だけ机に向かってみましょう。休日は平日よりも1〜2時間長く勉強する時間を確保するのがベストです。毎日勉強を続けることで、勉強をすることが毎日の食事と同じくらい当たり前になり、夏休み以降の受験勉強を乗り越えるための基礎体力が身につきます。

夏休み以降に応用問題や演習問題に進むために、授業内容の勉強と並行して、1~2年生で勉強した範囲の復習をしましょう。この期間のうちに基礎を完璧にしておけば、夏休みの勉強が充実します。

中学3年生の夏休み:演習問題に取り組もう!

基礎学力が身についたら、夏休みは演習問題を中心に勉強しましょう。

演習問題を解く順番
①参考書の演習問題
②志望校よりも難易度の低い学校の過去問
③志望校の過去問

まずは参考書の演習問題を解き進めて自分の苦手範囲を見つけましょう。苦手範囲を見つけたら、その部分の典型問題や暗記で解ける問題をやりましょう。

次に自分の志望高校よりも難易度が低い高校の過去問を解いてみましょう。公立高校しか受けないという人は先生に聞いて簡単な年の問題を解いてみましょう。入試問題では、定期テストのように単元ごとに問題が分かれているわけではなく、総合的な問題が出されます。初めは難易度の低い総合問題を解いて、総合問題の解き方に慣れていきましょう。

夏休みの最終週には、腕試しのつもりで自分の志望校の過去問を1年分解いてみて、夏休みの勉強の成果を確認しましょう。

ちなみに、私は夏休みには平均で6〜8時間勉強していました。あくまで目安なのでそれより多い分には構いませんが、あまりに少なすぎると、周りもたくさん勉強しているので、偏差値が下がってしまう可能性があります。でも時には友達と遊ぶ日もあると思うので、あくまで参考に!

中学3年生の秋:模試の復習に力を入れよう!

二学期が始まると、実力テストや校外の模試を受験する回数が増えてくると思います。模試を使って、夏休みに潰しきれなかった苦手分野を見つけて克服しましょう。ここで間違えた箇所の復習を怠ってしまったら模試を受けた意味がありません。細かく採点されて、単元ごとの偏差値もわかるので、自分の苦手分野を一つ一つ克服して、少しづつ点数を上げていきましょう。また、新しい単元は授業と復習で早めに確実に理解できるようにしていきましょう。

苦手を一通り克服できたら、志望校の過去問を解き進めましょう。受験の直前期間に解くための過去問を数年分残しておいて、暗記で得点できる問題の多い社会や理科の過去問から先に解いてみることもおすすめします。過去問と同じ問題は絶対に出ないので、あくまで得点の目安にして、良い点数だったからといって勉強をサボったり、逆に悪い点数だったからといって気にしすぎたりしないようにしましょう。

中学3年生の年明けから受験当日まで:過去問演習を繰り返す!

受験本番が近づいてくるこの時期には、過去問の演習を繰り返しましょう。最低でも2回解けるように、スケジュールを組み立てることが大事です。制限時間は本番と同じにして、緊張感をもって取り組みましょう。

受験一週間前からは復習に徹してください。直前の時期に新しい問題に手をつけてしまうと、分からない問題が出たときに焦ってしまい、自信を失くしてしまうかもしれません。それよりも自分が間違えた問題を確実に解けるようにしておくことが、当日の得点アップに繋がります。

桜の木の下に並ぶ中学生

効率的に勉強を進めるための「3つのコツ

 「勉強に対する心構えはわかったけど、勉強方法がわからない」という方もいると思います。効率的に勉強するためのポイントを3つ紹介します!

インプットとアウトプット

「インプットとアウトプット」という言葉を聞いたことはありますか?インプットとは情報を入れること、アウトプットとは情報を出すことです。授業を受けたり、参考書を読んだりするのはインプットの勉強法です。ですが一度話を聞いたり読んだりしただけでは実際にその知識は使えませんよね?

そこで重要になのが、アウトプットの勉強法です。数学の公式や覚えた英単語をきちんと使えるようになっているか、実際に問題を解いてみて確認してみてください。理科や社会では用語を自分の言葉で説明できるようになっているかを確かめるのがオススメのアウトプット方法です。休み時間に友達と問題を出しあうのもいいかもしれません。国語の記述力を伸ばすために、友達や家族にわかりやすく文章の内容を伝えてみるのもおすすめです。

まとめノートはできるだけ作らない!

定期テストのためにまとめノートを作って勉強していた人も多いのではないでしょうか。しかし受験もそれで乗り越えようとするのは大きな間違いです。高校受験の範囲は膨大な上に、綺麗なまとめノートを作るのはそれだけでとても時間がかかります。また綺麗なまとめノートを作ることに注力してしまい、知識が定着しきっていないことも多いです。

受験対策では授業ノートや参考書に自分が間違えやすいポイントなどを直接書き込んで勉強するのが効果的です。そうすることで、ひと目見ただけで自分の間違えやすいところの復習ができる上に、わざわざ自分でまとめ直す必要がなくなります。また全範囲のまとめノートではなく、自分が間違えた問題のまとめノートを作るのは非常に効果的です。試験前は教科書全部を見直す時間はないので、このようにまとめておくと便利です。多くなりすぎないように「何回も間違えたところだけ」「模試で間違えたところだけ」など制約をつけるのがおすすめです。

参考書は厳選しよう!

参考書は基本的に一冊をやり通すようにしましょう。同じような難易度の問題をたくさん解いても賢くなるとは言えません。それよりも、一冊の参考書を完璧に理解した方がはるかに効果的なのです。

参考書も図やイラストが多いものから、問題の収録数が多いものまでさまざまです。問題演習をしたいのか、重要なポイントがまとまったものが欲しいのかなどを考えて、自分に合った参考書はどれなのかをしっかりと吟味しましょう。

勉強する女子中学生

コラム:性格診断をやってみる!

FFS診断は知っていますか?簡単な質問に答えるだけで自分の性格や特性が分かる簡単なテストです。自分に沿った勉強法や考え方がわかるので、効率よく勉強を進めることができるようになります。5分くらいで終わる診断なのでぜひやってみてくださいね!

勉強が続かないときのやる気の出し方「3パターン」

やる気が出なくてなかなか始められなかったり、せっかく始めても長く続かないなんてこともあると思います。そこで私が実践していたやる気の出し方を、3パターン紹介していきます!

とりあえず机に向かってみる

時期別の勉強法でも述べたように、受験勉強で大事なのは、勉強を「習慣化すること」です。勉強のやる気がまったくないときも、とりあえず机に向かいましょう。一日10時間勉強して翌日以降は何もしないという勉強より、一日1時間の勉強をした方が習慣がついて効果的です。

何をすべきかわからない人は、最初のうちは簡単な勉強から始めましょう。それはズバリ「復習」です。復習なら手軽にできますし、その日の授業でわからないところがあれば、少し前に習った範囲に戻って、どこでつまずいているのかを把握できます。まずは復習から、勉強の習慣づけをしていきましょう。

スケジュールは「×0.9」を意識する

勉強をせっかく始めても三日坊主になってしまう。そんな人にこそ、勉強計画を立てることはとても重要です。毎日の勉強計画を立てることで、今日しなければいけないことが明確になり、スケジュールをこなせたら達成感も得られます。

基本的には次の模試や受験までの日数から逆算して、それまでにしなければいけないことを割り当てます。ここで大事なのは「使える時間に×0.9をした時間」でスケジュールを立てることです。なぜなら、スケジュールを立てても、その通りに勉強を進めることは難しいです。スケジュールを詰めて立ててしまうと、やるべきことが終わらず、スケジュールが狂ったり、パンクしてしまいかねません。最初から少し時間に余裕を持って予定を組むことで、余った時間を自分の好きなことや、次の日の勉強の先取りに使うこともできます。

志望校のことを調べる

どうしてもモチベーションが上がらないな、と感じるときは志望校のことを詳しく調べてみるのもオススメです。目標やゴールがはっきりしていないと、勉強のやる気はあまり起きないものです。高校のことを詳しく調べて、その高校に入学した自分を想像して勉強のやる気を引き出しましょう。「あの高校に入ってあんな活動がしたい、こんな部活に入りたい」などと考えたり、同じ志望校の友だちと談笑して息抜きをするのもいいでしょう。

受験直前の秋や冬頃には、志望校に実際に行って学校の雰囲気を掴めるオープンスクールや説明会も多く開催されます。併願校にも忘れずに行くようにしましょう。

校舎と青空

なぜ勉強をしなければいけないの?

ずっと勉強をしていると、疲れてきて「なんで勉強しなきゃいけないんだろう…」と思ったりしませんか?
勉強する意味がわからなくて、やる気が出なかったり、勉強が長続きしないという人も多いと思います。

でも実は、受験勉強のために学んでいることは、全て日常生活につながっているのです。これが理解できると勉強そのものの楽しさを実感できて、やる気もアップします!

まだまだ受験まで時間がある中学1~2年生の方は、ぜひ「日常生活の疑問を自分の力で解決する」というワークをやってみてください。ワークの方法を3つのステップを紹介します!この考え方は受験生になった時にきっと役立つはずです。

問いを立てる

突然ですが、今自分の周りの物についてすぐ5個の質問を作ることはできますか?

Yes/Noで答えられる質問は除きます。重要なのは当たり前に使っているものに疑問を持つこと。例えば「ボールペンの仕組みはどうなっているんだろう」「蜂はなんのために蜂蜜を作っているんだろう」など身近な物に対するちょっとした疑問でいいのです。

問いを立てたら、それに対すること自分で調べてみる癖をつけましょう。ボールペンなら自分で分解してみるとか、ネットで検索してみるとか、授業で使っている教科書をめくってみるとヒントが得られる場合も多いです。

このように自分で疑問に思って調べ、理解したことはとても記憶に残りやすいのです。それに身近な物事が一つの教科の内容だけで説明できることはあまりないので、いろんな教科の内容が複合した深い学びにつながります。

仮説を立てる

問いを立てたあとはどうしたらいいのか。もちろん先ほど言ったように答えを調べることも大切ですが、答えを自分で予測することが大切になってきます。

例えば、「蜂はなんのために蜂蜜を作っているのだろう」という問いであれば、「食べ物として使うためかな?」などある程度自分で予想を立てることができます。

では、答えが思いつかなかったらどうしたらいいのでしょうか。ここで重要なのは、問いを「分解」することです。

先ほどの問題について考えてみると、「蜂」という要素と「蜂蜜」という要素が存在しますね。蜂にはどのような特徴があるでしょうか。蜂は集団の中で生活する、社会性のある昆虫です。そして寒さの厳しい冬になると、巣の中で冬を越します。続いて、蜂蜜の特徴を考えてみます。蜂蜜は花の蜜から作った甘い蜜で、栄養価が非常に高く、何より消費期限が長いのです。

こうやって分解して考えてみると、だんだん答えが見えてきませんか?考えられる答えは「花のない冬の時期用の保存食にするため」なのです。こうやって問いを分解してみると、これまで勉強した知識を使って意外と簡単に解けるんです。

検証する

最後に重要となってくるのは「検証」することです。検証とは、仮説を裏付ける根拠を確かめることをいいます。つまり、先ほど立てた仮説が本当に正しいのか、正しいことを理由を持って説明できるのか、ということです。

蜂蜜の例でいうと、図鑑やネットで検索して本当に正しい情報を得れば良いのです。入試問題を解いているときであっても、同じように、自分の持っている知識や問題文の中に必ずヒントや答えがあるはずです。

このように考えることで、毎日の勉強に意味を見出すことができます。

蜂蜜

まとめ

いかがでしたか?

今回は、高校受験を控えた中学生に向けて、私が受験勉強のときに行っていた勉強方法を交えながら、中学校1年生〜3年生までのスケジュールの立て方、効率的な勉強やモチベーションアップのコツをご紹介しました!

ぜひ今日から実践してみてください!


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この記事を書いた人

東京大学で薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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