世帯年収300万円の家庭から東京大学へ!布施川天馬さんへインタビュー!  お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法と学生に伝えたいこと

『東大式節約勉強法』でも話題の布施川天馬さんへインタビュー!
東大受験を決めた現実的な理由から、受験当日のエピソード、環境に恵まれない学生さんへの思いなど、内容盛りだくさんでお届けします!

目次

一秒でも短い勉強時間で、なるべく低い点数で東大に入る!

——「節約勉強法」でおなじみの布施川さんは、なぜ東京大学を受験しようと思ったのですか?

僕は東京都足立区の出身なのですが、東京23区内では一二を争うくらい地価も安くてですね、知る人ぞ知る東京の最後の秘境です(笑)。近くの中学校に週に1回パトカーが来るくらい治安が悪いところもありまして、生きるためには受験しなければ!  と思いました(笑)。

大学選択に関しては、東大しか選択肢がなかったですね(笑)。僕は裕福ではなかったので私立大学に行って奨学金の借金をするのも嫌だし、国立大学しかないかなと思っていました。でも下宿だと光熱費だなんだかんだとお金がかかりすぎて、下手したら私大より高くなるなと。となると家から通える国立大学は東大しかなかったんです。

——すごく現実的な理由ですね(笑)。では受験生時代の勉強スタイルとして気をつけていたことはありますか?

とにかく時間はかけないようにしていました。高3の夏に受験勉強を始めたので、勉強の時間を積み重ねていくような勉強スタイルだと他の受験生に勝てないと思っていました。僕は高3の夏まで試験前しか勉強していなくて、1年間の累計で30〜40時間しか勉強していなかったんです。これでは進学校に通って、しっかり勉強している人には勝てないので、質で勝負しようと思いました。受験は問題が出されて、最終的にそれに答えることができたら受かるというゲームなので、受かるだけの知識と対応力があればいい。出題範囲も決まっているので、あとはそれを時間配分して、計画立てて整理していくだけと考え、1秒でも短い勉強時間で、なるべく低い点数で東大に入ることを目標にしていました。

——省エネスタイルですね!  実際の受験当日はどうでしたか?

僕は1年浪人しているので2回受験したんですが、2回とも親が朝からいませんでした。というのも、僕の受験時期がちょうど父が独立したタイミングと同じで、仕事を軌道に乗せようと奔走していましたし、母は乳がんが見つかって入院していたんです。なので病室で看病しながら問題を解く、みたいなこともありました。慶應の受験日には祖父の訃報が入って、受験をしたその足でお通夜に参列して家に帰る、みたいなこともありました。いま思うと凄まじいですね。

あと東大受験は受験会場に当たり外れがあるんですけど、2日目の受験のとき、僕は大外れを引いてしまって……。座席がスピーカーの真ん前でリスニングは反響して聞こえないし、リスニング中に試験官教がボールペンを落としてみんな舌打ちするし、隙間風が吹いてきて寒いしで大変でした。でも試験自体は手応えがあって、終わったあとには受かったな!  と思いました。

——壮絶な体験ですね……。無事東大に入られてから、大学でどのような勉強をされているんですか。

僕はいま文学部の4年生で言語学を専攻しています。言語学を勉強していると言うと「え、フランス語とか喋れるの?」とかよく聞かれますが、実際は言語そのものを勉強しているのではなくて、言語のルールを探っていく学問なんです。たとえば「音韻」という分野がありまして。「日本語の『ん』の音って、音声的にはじつはひとつではなく、たくさんあるんだよ。日本語ではそれらを全部『ん』にまとめちゃってるけどね」みたいなことを学んだりしています。それ以外にも色々な分野があって、それこそ無限に研究分野は広がっているのですが、僕の研究室の場合だと、認知文法、歴史言語学、言語類型論、形態論、などを取り扱っていますね。    

プライベートの時間を確保しながらの勉強法を伝えたい

——現在カルペ・ディエムでリアルドラゴン桜を中心に、さまざまな場所で講演をされていますが、どのようなことをお話されているのでしょうか?

僕が講演のテーマとしてよく話しているのは「勉強法」や「時間の使い方」についてです。良く言うと効率よく、悪く言うとサボりながらなんですけれども、プライベートの時間を確保しながら勉強するにはどうしたらいいかを考えて受験勉強をしてきたので、今の勉強法が合っていなくて全然成績が上がらないと悩んでいる人にアドバイスをしています。

また時間の使い方も伝えていきたいです。特にスケジュールの立て方は重要で、1年単位でスケジュールを組むのが難しいのなら1か月単位、1週間単位、はたまた3日単位で組んでみるのはどう?  とか、計画なんてどうせ「100%完璧に計画通り」うまくはいかないので予備日を作ってみようとかいった話もしています。

僕は話すことが好きなので講師として活動しています。ですので、授業でのリアクションや質問、事後アンケートなどで感想をもらえると、いいことであれ悪いことであれ、ちゃんと僕の言ったことは届いたんだなと思って嬉しくなります。

 

——学生さんの中には「やりたいこと」が見つからなかったり、自分から発言するのが苦手な方もいると思います。そういった方にはどんなことを伝えたいですか?

高校生であっても、中学生であっても、たぶん大人が思っている以上にすごく深いことまで考えていると思うんです。でも頭の中のふわっとした考えを、形にして発信する、さらに分かりやすく伝えるってすごく難しいことですよね。発言するというのはとてもハードルの高いことなので、考えられることと発表できることは別の話なんです。僕は小さい頃から話すのが好きだったので発表することのハードルが低いんですけど、そうじゃない人も多いと思います。だからこそ、喋らずとも頷いてくれるとか、表情でリアクションをとってくれるとか、独り言で話してくれるだけでも嬉しいんです。心の内に閉じ込めてしまうのが一番よくないので、アンケートだったり、講演でつかっている匿名で投稿できるライブチャットだったり、いっそ野次だったり(笑)。どんな形であれ発散していくのがいいと思います。

——少しずつ伝える経験を積んでいくのが大切ですね。

受験勉強という努力が、自分自身を保証してくれる

——最後にこれからの展望を教えていただけますか?

僕はお金がないということが前提にあって勉強を始めました。でも東大に入ってびっくりしたのはお金持ちの人が多かったことです。僕はてっきり貧乏な人が集まるものかと思っていたので。

これは僕が受かったから言えることではないかと言われるかもしれないですが、勉強をすれば、東大や他のいい大学にもなんとか入ることはできると思います。無理だなと思っていても、努力することで、何か得られるものは必ずあると思います。

僕は自分にはたいしたスキルもできることもないなって思うんですけど、受験の時あそこまで頑張れたという経験が自分自身を保証してくれると思うんです。恵まれない環境や色々な事情がそれぞれあるとは思うんですけど、結局しんどくても、誰かが褒めてくれたとしても、自分のことは自分でやるしかないんです。なので僕は「自分で前向きになるお手伝い」をしていきたいと思っています。

講師プロフィール

布施川天馬 (ふせがわ てんま)
1997年生まれ 東大文学部4年生

世帯年収300万円台の家庭に生まれ、予備校に通うだけの金銭的余裕がなかったため、オリジナルの「お金も時間も節約する勉強法」を編み出し、一浪の末、東大合格を果たす。

『東大式節約勉強法』著者インタビューはこちら
講師紹介ページはこちら

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この記事を書いた人

大学では薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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