東大生も実践していた!幼いころから非認知能力を鍛える遊び

東大生も実践していた!幼いころから非認知能力を鍛える遊び
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非認知能力とは?

そもそも非認知能力とは、学校の成績やテストの点数に関係ない能力のことです。これには、創造力や問題解決力、コミュニケーション能力、そして自己肯定感などが含まれます。AIに仕事を奪われつつある現代社会、そしてこれからの社会ではこういった非認知能力を身につけることが重要になってくるのです。

詳しい非認知能力の一覧はこちらの記事で詳しく解説しています。

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非認知能力を高めるために重要なこととは?

非認知能力を高めるための遊びと聞くと、少し難しい印象を受けるかもしれません。子どもが能力を発揮する環境を作るコツは、子ども自身が楽しめることを最優先に考えることです。子どもの「楽しい」や、「もっとやりたい!」という気持ちが、潜在的な能力を開花させます。今回紹介するコツはどれも簡単に実行できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

子どもに遊ぶ選択を自主的にさせる

大人は子どもの遊びについ口を出して関与してしまいがちですが、子どもが主体的に行動できるように見守り、最小限の関わりに留めましょう。勉強をしなさいと言われた子どもが勉強しなくなるのと同じように、何事もやらされている感覚があると楽しくなくなってしまいます。子どもたちは興味を持ったことであれば、自ら行動しようと思い、もっと楽しむにはどうすれば良いかということを考えます。子どもたちがやりたいと思ったことを実現できる環境をできるだけ作ってあげましょう。

子ども自身に何かやりたいことが明確にあるわけではないときには、選択させることも大切です。大人が答えや考えを決めつけないように注意しながら、選択肢を与え、そこから考えさせることでも非認知能力は育めます。少し応用して、遊びだけでなく今日着ていく服装を考えさせるなど、日常の中で選択する機会を増やすことでさらに非認知能力を育むこともできます。

積極的に褒めて、自己肯定感を高める

非認知能力を育むには、自己肯定感を高めることが重要です。そのために、子ども自身の努力を否定してはいけません。結果と同様に過程を重要視し、ありのままの子どもの姿を肯定的に受け入れましょう。失敗を挫折と捉えずにさらなる挑戦への原動力に変えていきます。行動力が高まれば教養や知識を身につけるチャンスが増え、多様な価値観を受け入れる心の土壌が養われるでしょう。

「それはダメ」「やめなさい」といったような否定的な言葉はできるだけ減らしましょう。否定的な言葉が増えると自信がなくなったり、自己肯定感が下がってしまいます。、子どもたちの行動を褒める言葉で声をかけてあげましょう。注意をしたいときは「こっちの方がいいんじゃない?」「こっちの方をやってほしいな」など肯定的な文章に変えることを意識してみましょう。それだけでも子どもの気持ちに変化は出てくるものです。

安心感と安全に遊べる環境

子どもたちが思いっきり遊ぶには、安心感が必要です。安心感とは具体的にいうと、愛情を持って見守られているという実感があることです。保護者が子どもをずっと見守っていることももちろん大事ですが、自分の愛情を言葉にして伝えることも大事なのです。「そばで見てるからね」「大好きだよ」と言った言葉を口に出して伝えてあげましょう。子どもの非認知能力を高めるには愛着形成が必要だと言われています。愛着形成は安心感とほぼ同じようなもので、周りの大人に大切にされているという感覚です。子どもがまだ小さいうちはスキンシップを取ることで愛着が形成されるとしています。抱っこをしたり、膝の上に子どもを座らせて読み聞かせをするなど、できるだけ子どもとたくさん触れ合ってください。忙しいとは思いますが、ときにはスマホを置いて子どもの話をよく聞いてあげましょう。

また安全に遊べる環境への配慮は常に心がけましょう。無意識のうちにやっている方も多いかとは思いますが、子どもの行動を予測し、危険になりそうな場所や物は子どもの手の届かないところに置いておくことが大事です。

 親子でかんたん!非認知能力を鍛える遊び

これまでは、非認知能力をより効果的に伸ばすためのコツをお伝えしてきましたが、それでは具体的にどのような遊びをすれば良いのでしょうか。実は、いつもの遊びの中にヒントがあるのです。

絵本の読み聞かせ

非認知能力の中でも、想像力を育むためには、読み聞かせや読書が非常に効果的です。また、登場人物の心の動きを考察することでコミュニケーション能力が磨かれ、社交性にもつながります。また、絵本は動画やテレビとは違い、登場人物がどんな動きや声をしているのかが分からないので、子どもたちは想像力を利用して絵本の世界に入り込んでいるのです。

親が読み聞かせをする場合は、子どもがストーリーの内容にちゃんと付いてきてくれているかを確認しながら進めていきましょう。

さまざまな絵本に触れることで想像力を鍛えたり、好奇心を育んだりする機会になります。ただ、新しい絵本を読み聞かせしても、見向きもしないことがあるかもしれません。興味は子ども自身の個性や、時期によっても様々です。焦らずに子どもが興味のある絵本をたくさん読んであげてください。たまに「この本も面白そうだよ。」と言って声をかけてあげると、興味を広げてくれることもあります。

ごっこ遊び

ごっこ遊びでは、コミュニケーション能力や、先ほどと同じように想像力を伸ばすことができます。おままごとやヒーローごっこに代表されるごっこ遊びでは、役割を与えられることで自分がどのように振る舞えばいいか考えます。自分ではない誰かになることで、普段の自分とは違う立ち位置から物事を見ることができたり、好奇心を刺激しさまざまなことにチャレンジしようとする姿勢も育めます。

いつもの自分ではなく、違う人物として問題を解決したり演技したりすることで、多様な視点を身につけられるのです。おままごとなどのちゃんとしたごっこ遊びを始めるのは3歳を過ぎた頃からですが、それまででも、ご飯を食べる真似をしたり、電話をかける真似をするだけでも立派なごっこ遊びと呼べます。積み木や紙、段ボール箱など、身近にあるものを使って無理なく付き合ってあげましょう。

自然遊び/公園遊び

自然のなかで遊ぶのも、非認知能力を育むには効果的な方法です。自然の葉っぱや木々、水や泥、そして時に安全な虫などとも触れ合う中で、子どもは様々なものに対して疑問を持ったり、自然のものを何かに見立ててごっこ遊びを始めたりします。同様に公園遊びでも、砂場で何かを作ったり、遊具を使ってヒーローごっこをしたり、とても想像力を使っているのです。また、砂で思うような形が作れなかったり、ごっこ遊びでほしい道具がなかったりした際に、「何か代わりになるもの」「修正できるところ」を考えて実行していくことでしょう。こう言った行動は問題解決力やレジリエンスを伸ばしてくれるのです。

また公園ではいろいろな遊具があり、お友だちもたくさんいます。遊具を譲り合って利用したり、喧嘩にならないように我慢したり。全く知らない人と仲良くなる場面もたくさんあるでしょう。公園では体力はもちろんのことこういった社会スキルやコミュニケーション能力も身につくのです。

積み木遊び

積み木やブロックは、子どものおもちゃとして身近なものの一つではないでしょうか。シンプルなものやカラフルなもの、特徴的な形をしたものなど様々な種類がありますが、あまり高価なものを買おうと思わなくても大丈夫です。紙コップやプラスチック製のコップ、段ボールなど身近なもので代用できます。むしろ身近なものを使った方が様々な形を表現することができていいかもしれません。

何か作りたいものがあったときに、自分でどの形が必要かを考え、積み上げていくことは、想像力や創造力、そして集中力を鍛えてくれます。時には崩れてしまうこともあるかと思いますが、それでも諦めずに努力し続けることで忍耐力や自制心も高めることができるでしょう。積み木は一人で遊ぶこともできますし、友だちと一緒に遊べばコミュニケーション能力も養えるため非認知能力の向上に最適です。子供がまだ小さい頃は危ないので保護者がそばにいて、時に助けながら見守ってあげてください。

東大生も実際にやっていた!非認知能力を伸ばす遊び

非認知能力や地頭の良さは、今挙げた遊び以外の、日常の中のちょっとした心がけで伸ばすことができるのです。東大生が実際に行っていた方法を例に、いくつかの方法をみていきましょう。

疑問のタネを育てる

東大生は何かと質問をすることが多いです。それは常識を疑う力、つまり思考力が高いということです。急に東大生の話が出てきて不思議に思ったかもしれませんが、この質問力こそ、小さい頃からの保護者の関わりによって形成されるものなのです。

普段私たちが何気なく目にしている風景に常日頃から疑問を抱いている人は少ないと思います。しかし、一度常識を疑う目を身につけると、「どうして空は青いのだろう?」「どうして太陽は眩しいのだろう?」など、大人でもすぐに正しい答えを言えるかわからないような疑問がどんどん出てきます。このように、子どもからたくさんの疑問を引き出すことが質問力、そして思考力を鍛えることにつながるのです。

大切なのは、どれだけ小さいものでも子どもの疑問にちゃんと向き合うこと。ないがしろにされたり、少しでもめんどくさがってしまうと子どもは質問する気を無くしてしまいます。仮に質問の答えがわからなくても、「一緒に調べよう」と本やインターネットで答えを探すのも良いでしょう。自然と問題解決力も身につきます。

もし子供があまり疑問を言わないようなら、少しだけ時間をとってあげましょう。一枚の写真や、身の回りのものから、「当たり前のこと」をできるだけ抜き出してもらいます。例えば「空は青い」「冷蔵庫は冷たい」「犬は4本の足で歩く」など。それができたら「なぜ〜のか?」をその文の前後につけてもらいます。例えば、「なぜ空は青いのか?」「なぜ冷蔵庫は冷たいのか?」などになります。このうち、子どもが本当に疑問に思っていることに対して一緒に話し合ってあげてください。先ほど言ったように答えを一緒に探すのもありです。少し時間はかかってしまいますが、これを繰り返すことで自然と身の回りのものに疑問を抱くようになります。

豊かな物語力を育てる

疑問を一緒に解決するとはいっても、子どもは始めは何も思い浮かばないかもしれません。それは子どもの想像力にまだまだ伸び代があるからなのです。

東大生は物語力が高いと言われています。物語力とは、想像力と要約力を合わせた力のことです。東大生の膨大な知識量を支えるものは、教科書や本の内容を鮮明に思い描く想像力と、「つまりどういうことか?」を一言でまとめて蓄えておく要約力なのです。こう言った力が高いと、他の人の気持ちが想像できたり、情報のあふれる現代社会で、情報の取捨選択が得意になります。

このような物語力を伸ばす秘訣は、読み聞かせの本やアニメなどにあります。よく妄想力の高い人は想像力が高い、と言われますが、親子でその妄想をするのです。例えば、子どもと一緒に「リトル・マーメイド」を観たとします。そのあとに、その物語がハッピーエンドだったか、バッドエンドだったかを考え、その理由について話します。今回だと、「アリエルが王子様と結ばれたからハッピーエンドだった」という風に。続いて、自分ならその物語の中の誰になりたいかを考え、またその理由を話します。「私はアースラになりたいな、私ならもっとちゃんとアリエルを止められたはず!」など。あえて子どもと敵対するキャラクターになりたいと言って、たくさん話すのも楽しいかもしれません。その後はその物語の続きを考えてみましょう。アリエルはこれからどのように生きていくのか。海底の世界はどうなったのか。たくさんの物語ができてくると思います。これが物語力です。毎回たくさんの時間をかけると疲れてしまうので、移動中やご飯のときなど、少し時間のあるときに、子どもに投げかけてみてください。

今回紹介した方法は「現役東大生が小学校のころ親と一緒にやっていたこと」にさらに詳しく載っています。このほかにも、語彙力や反省力を伸ばす遊びなどが載っていますので、興味のある方は手にとってみてください。

まとめ

遊びの中で非認知能力を鍛える際には、学習の意識や、遊ばされているという意識をできるだけ持たせないことが大切です。子どもが楽しいと思わなければどの遊びも長続きしないので、子どもの得意不得意をよく見極めて、一緒に遊んであげてください。


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この記事を書いた人

東京大学で薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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