「共通テストまで残り2カ月!」志望校合格に向けて受験生がやっておくべき5つの勉強法

皆さんこんにちは!現役東大生の清野孝弥です。
2025年の共通テストまで残すところあと2カ月となりました。

「共通テスト本番で高得点が取れるか不安」「勉強をしても模試の点数が伸びない」など受験生にとっての共通テストに対する悩みは尽きないでしょう。

ただ、共通テスト本番を乗り越えて、志望校に合格するためには、悩んでいる暇はありません。とにかく勉強を継続しなければならないのです。しかし、共通テスト対策に関する不安や疑問を解消しないまま、がむしゃらに勉強しても、それはそれで本末転倒です。

そこで、この記事では、共通テスト対策の正攻法を皆さんに知ってもらうために、残り2カ月でできる勉強法を5つ紹介します。自分が取り組みやすいと思ったものから優先的に勉強に取り入れて、共通テスト対策の改善に役立ててみてください。

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勉強法1 本番での目標点数を明確化せよ

さっそく、受験生の皆さんに質問です。皆さんは共通テスト本番で獲得したい目標点数を既に決めていますか?
なんとなくの気持ちで「600点くらい取りたい」「今より+50点くらい取りたい」といった形で曖昧な目標を立てていると、それは目標点数ではなく、自分の願望としての点数になってしまいます。

そこで、まず受験生の皆さんが取り組むべきは、「本番での目標点数を明確化すること」です。
皆さんの多くは、既に志望校のイメージがついていると思いますので、それらの志望校に合格するために必要な共通テストでの得点を調べ、そしてどのように得点していくのかという戦略を立てておくのです。

例えば、志望校合格のために、共通テストで700点が必要な受験生を考えてみましょう。一見、700点を取るという目標は明確なように感じられますが、具体的にどの科目でどれくらいの点数を取るのかという戦略は定かでありません。

このような場合には、700点の内訳として、

国語 120/200 数学1A 60/100 数2B 60/100 英語R 80/100 英語L 80/100
世界史探求 80/100 地理探求 80/100 理科基礎 70/100 情報 70/100

といった科目ごとの目標点数を定めると、勉強がしやすくなるでしょう。

ただ、受験生の中には、「自分がどれくらいの点数が取れるようになるのかが想像つかない」「このまま勉強をしていても点数が伸びる気がしない」と目標点数を定めることに抵抗がある人もいるでしょう。これはある意味当然のことです。

共通テストを初めて受ける受験生からしたら、残りの2カ月でどのように成績が伸びていくのかという相場感が分からないので、目標点数の決め方に迷うのも無理はありません。そこで、共通テスト指導を行ってきた筆者の視点から、受験生の皆さんにおすすめできる目標点数をお伝えすると、過去の共通テスト模試の自己ベスト「+100点」が理想的です。100点も点数が伸びる気がしないというのが受験生の本音かとは思いますが、受験生の多くは理科や社会など4つ目、5つ目以降の科目の対策が十分に進んでいないケースが非常に多いため、残りの2カ月でそうした対策が不十分だった科目の勉強を進めることで、100点程度得点が伸びるというのはよくある話です。ですから、+ 100点という指標を頭の片隅に置きながら、過去の共通テスト模試の点数を確認した上で、最終的な共通テストの目標点数を算出してみてください。

勉強法2 模試での目標点数を明確化しよう

続いては、模試での目標点数を明確化しようという話です。
先ほどまでお伝えしてきた点数の話は、共通テスト本番でどれくらい点数を取るかというゴールを見据えた話でした。

ただ、次に受験生が考えなければいけないこととは、共通テスト本番までにある共通テスト模試をどのように乗り越えていくのかということです。共通テスト2カ月前から本番までの期間には、河合塾や駿台、東進などの大手塾・予備校が実施する共通テスト模試が立て続けに用意されています。これらの模試は、本番までの中間地点にあるため、中間目標を立てるには最適なポイントです。

例えば、現在の点数が600点の受験生が、本番では700点を目指す場合、その中間にある模試では、620点〜680点程度を目標にすることになります。もちろん、共通テスト型問題での得点は、きれいに比例するように伸びるわけではありませんので、「残り60日で100点を伸ばすのだから、残り30日の段階で受ける模試では、+50点を取っていなければいけないのだ!」などと単純化した話はできません。

ただ、だからといって中間地点にある模試には目標点数を設定する必要がないということにはなりません。受験生の皆さんは、捕らぬ狸の皮算用のように、なんとなく目標点数を設定するのではなく、「河合塾の模試までには、世界史のここまでの範囲を勉強して、世界史では+10点を目指そう!」とか「駿台の模試までには、無機化学のワークを一周しておいて、化学では+20点を目指そう!」といった具体的な学習計画を作成しておくベきです。

共通テスト本番までに急激に点数を伸ばすことができる受験生というのは、なんとなく2カ月間勉強する人たちではありません。具体的な模試スケジュールに合わせて、勉強計画を立てたり、目標点数を設定したりして、共通テスト対策を徹底的に管理できる人たちです。今後の共通テスト模試のスケジュールについては、各予備校のwebサイトから確認するか、学校の先生などに直接確認するかして、残り2カ月間の見通しを明確に持てるようにしましょう。

勉強法3 もう問題集や参考書は買わない

ここまでは、共通テストに向けた得点戦略についての話を中心にしてきました。そして、模試のスケジュールも確認し、目標点数も設定した受験生からすると「それでは、何を勉強したら良いのですか?」という疑問が浮かんでくるでしょう。

失敗する受験生のあるあるは、塾・予備校が言っていることや学校の先生が言っていること、教育系YouTuberが言っていることを鵜呑みにして、とりあえずたくさんの問題集や参考書を買ってしまうというものです。「共通テスト対策をするには、各科目ごとに追加の参考書が必要だ」「今まで使ってきた問題集が良くなかったから、点数が伸びなかったのだ」と思ってしまう受験生が一定数いるのですが、そのようなことはありません。

基本的に、共通テスト対策は、受験生の皆さんが今まで使ってきた問題集や参考書で十分行うことができます。強いて言えば、毎年塾・予備校が販売する共通テスト問題集や予想問題パックなどは、追加で購入して勉強する価値があると思いますが、それ以上に不必要な量の参考書などを購入するべきではありません。そのため、受験生へのおすすめは、今まで自分が使ってきた問題集や参考書などを一度整理して、共通テスト本番までに必要な教材はないかを最終点検することです。共通テスト数日前になってから、新しい参考書や問題集を購入しても、十分な成果を上げることはできませんから、新しい教材を使用し始めるなら、今の時期がラストチャンスです。

もし、「共通テスト型の問題集をもっと用意しておきたい」「苦手科目の内容がよくわかる補助教材が欲しい」など現段階で、新しい教材を用意しておきたいと思っているのであれば、今のうちに準備しておくことが望ましいです。
ただ、大事なことなので、繰り返しお伝えしますが、基本的に共通テスト対策のために新しい問題集や参考書を買う必要はありません。学校で使ってきたプリントやワークなどで十分対応できることが多いです。そのため、勉強計画を立てながら、新しい教材が欲しいと思ったときには、一度立ち止まって、本当にその参考書を勉強する必要はあるのか、今まで取り組んできた問題集では不十分なのかをよく検討するようにしてみてください。

勉強法4 理科社会情報の対策に注力せよ

続いて受験生の皆さんにおすすめする勉強法は、理科社会情報の勉強を重点的に行う対策法です。よく受験生の中には、「数学が苦手だから数学の対策をしておきたい」「国語の点数が不安定だから国語の対策をしておきたい」などと、苦手科目の存在に気を取られて、なかなか理科社会情報などの科目の勉強ができていない人がいます。

このような考え方には大きな落とし穴があることに注意が必要です。限られた時間で行う共通テスト対策においては、「各科目にどれくらいの伸び代があるのか」というのが重要な視点になります。
例えば、数学や国語に苦手意識があったとしても、それらの科目を勉強することで伸ばせる得点の幅は最大でも10点なのであれば、どんなに残りの2カ月をかけて数学や国語を勉強しても、共通テストの点数は合計で20点しか伸びません。一方で、苦手意識のある数学や国語を放置したとしても、66理科社会の伸び代が60点分あるのであれば、理科社会を勉強するだけで、最大で180点分得点を伸ばすことができます。

【数学・国語の伸び代が10点だった場合】
最大で、数学10点UP 国語10点UP 合計20点UP

【理科・社会の伸び代が60点だった場合】
最大で、理科120点UP 社会60点UP 合計180点UP(理系理科2科目受験の場合)

ここまで極端に科目ごとの伸び代が変化することはありませんが、全体的な傾向として、国数英に比べて理科社会情報の方が伸び代が大きいです。というのも、現役受験生の多くは、理科社会の勉強が十分に終わっていなかったり、情報については対策をほとんどしていなかったりなど、そもそも国数英と比較して、理科社会情報の共通テスト対策が手薄なのです。そのため、ライバルに差をつけたいのであれば、理科社会情報を中心に勉強していくことが大切なのです。

勉強法5 二次試験対策のやり残しをチェック

ここまでは共通テスト対策の話を中心にしてきましたが、受験生にとって意外と重要になるのは、二次試験対策をいつやるのかという話です。受験勉強が順調に進んでいる受験生の場合は、10月、11月までに既に二次試験形式の問題演習を行ってきたと思いますが、12月以降、共通テスト対策を重点的にやるとなると、二次試験対策の時間が取れなくなってしまいます。次に二次試験対策ができるのは、共通テスト終了後の1月下旬となり、二次試験までに1カ月もないという状態で最後の受験勉強を行うことになるのです。

そのため、受験生のおすすめとしては、11月から12月の上旬のうちに、先に終わらせておきたい二次試験対策勉強があるのであれば、事前に終わらせた上で、共通テスト対策に入ろうということです。12月下旬や1月に入ってから、二次試験勉強と共通テスト対策の両立ができないなどと悩んでいては、共通テスト対策に集中することができなくなり、最悪の結果を招きやすくなります。そのため、共通テストが終わったときのことを見据えて、今のうちに勉強しておきたい二次試験対策の内容があれば、共通テスト残り2カ月の今の段階で早めに終わらせておくことが大切なのです。

また、この話は、まだ二次試験対策ができていない受験生にも当てはまります。共通テストが終わってから二次試験までには思ったよりも時間がありません。今のうちに二次試験の過去問を解いておきたい、二次試験の難易度を知った上で共通テスト対策に取り組みたいと思うのであれば、11月から12月上旬のうちに二次試験対策に取り組んでおくべきでしょう。

おわりに

ここまで記事をご覧くださり、ありがとうございました。
共通テストに向けてあとは勉強するだけです。先ほどもお伝えした通り、理科や社会、情報といった科目は、受験生が最後まで勉強できずに本番を迎えることが非常に多い科目です。このような科目で高得点が取れるかどうかは、皆さんが残りの2カ月の時間をいかに有効活用できるかにかかっています。

ぜひ時間を無駄にすることのないよう、全力で共通テスト対策に取り組んでみてください。皆さんの健闘をお祈りしています。

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この記事を書いた人

東京大学法学部生。好きな物理学者は、カルロ・ロヴェッリ。好きな経済学者は、ケインズ。好きな哲学者は、スピノザ。好きな画家は、クロード・ロラン。好きな作曲家は、久石譲。

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