【試し読み】読んだら勉強したくなる 東大生の学び方

あわせて読みたい
東大生5人に聞いてみた!~勉強のモチベーションを確実に上げる方法とスランプの話~ 東大生5人に聞いてみた!~勉強のモチベーションを確実に上げる方法とスランプの話~

※本稿は、西岡壱誠(著)『読んだら勉強したくなる 東大生の学び方』(笠間書院)の一部を再編集したものです。

なぜ勉強しなければならないのか

「なんで勉強しなければならないんですか?」

僕は全国100校以上の学校で、年間1000回以上の講演会・ワークショップを実施して、1万人以上の生徒に対して話している東大生団体のリーダーです。全国いろんなところで講演し、いろんな生徒から質問をされます。そしてそんな僕が一番多く聞かれるのが、「なんで勉強しなければならないんですか?」です。

この質問は考えてみれば確かに当たり前の疑問であり、誰もが持つ疑問ですね。この本を読んでいる人が大人だったとしても、子供の時と同じように疑問に思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

そして、この疑問に対する回答って、なかなか難しいですよね。

教科書を開いたり参考書の問題を解いたりすると、「こんなの絶対、将来使わないでしょ!」と思うような勉強も存在します。

ちゃんと勉強してせっかくテストで答えられるようになったとしても、社会に出てからは役に立たない。勉強しても、なんにも役に立たないのです。

そりゃ、みんな「なんで勉強しなければならないの?」って気分になりますよね。もはや、なんのために頑張っているんだと言いたくなってしまいます。

でも、「受験のための勉強」なんて窮屈な考え方をするまでもなく、勉強って重要だし、楽しいものだと思うんですよね。「知識があるかないか」によって、人生の楽しさは変わってくるのです。街を歩いているとき、旅行に行ったとき、漫画やアニメを観ているとき、ゲームをしているとき、知識のある人であればいつだって「これって、〇〇じゃないか」と思えるはずです。

この本について

この本では、「なんで勉強しなければならないんですか?」という質問に、愚直に向き合って答えを考えてみました。各科目・様々なシチュエーションを想定し、とにかく「勉強をする意味」について考え、子供から大人まで幅広く納得できる回答を取り揃えてみました。

ここでみなさんにも一つショウさんとサチ子さんと一緒に考えていただきたいと思います。

同じくらいの値段の、ある資格試験のための塾に、A塾とB塾がある。
A塾の年間の合格者数が300人で、B塾の年間の合格者数は100人である。
さて、みなさんならどちらの塾の方がいい塾だと思いますか?

ショウ え?こんなの簡単じゃん。A塾でしょ。

サチ子 私もそう思う。やっぱり合格者が多い方がいいじゃない?

みなさんはどちらだと思いますか?やはりA塾でしょうか。では、この聞き方だったらどうでしょう。

同じくらいの値段の、ある資格試験のための塾に、A塾とB塾がある。
A塾の年間の入塾者は3000人で、合格者数が300人である。
B塾の年間の入塾者は100人で、合格者数は100人である。
さて、みなさんならどちらの塾の方がいい塾だと思いますか?

サチ子 え!?じゃあB塾!B塾、みんな受かってるじゃん!

ショウ え、え?どういうこと?

サチ子 「入塾者」÷「合格者」=「合格率」ってなるでしょ?で、A塾の合格率は「300人÷3000人=10%」。それに対してB塾の合格率は「100人÷100人=100%」。ってことは、B塾はみんな合格していて、A塾は10人に1人しか受からないってことじゃん。

ショウ ああ、そっか!じゃあB塾の方がいい塾なんだ!

いかがでしたか?見えている数だけではなく、分母を意識しなければどちらがいい塾かはわかりません。こうやって、情報に騙されないために、そして正しい思考の仕方を学ぶために、私たちは算数を勉強するのです。

こんなふうに、会話形式で、「なんで勉強しなければならないんですか?」と聞く子供に対して、その科目の勉強が楽しくなるような問題を出したり、答えを説明したりしています。

この疑問に対して、みなさんにとってピッタリくる回答を見つけていただければ、幸いです。

あわせて読みたい
子どもの勉強にご褒美は効果的?東大生が実際にもらっていたご褒美も紹介! 子どもの勉強にご褒美は効果的?東大生が実際にもらっていたご褒美も紹介!
あわせて読みたい
子供が「勉強嫌い」になったときはどうする?東大生の考える解決策! いまお子さんが勉強嫌いで困っているという親御さんに向けて、「どうすれば勉強が好きになれるのか」「どうすれば前向きに勉強と向き合っていけるのか」について、東大生の考える解決法を布施川天馬がお伝えします!


読んだら勉強したくなる 東大生の学び方

著者:西岡 壱誠
出版:笠間書院(2024/11/5)

【目次】
・はじめに

・第1章 国語 論理的思考と表現力の向上
国語=相手の話を読み取る科目
古文=昔の言葉ってだけじゃない!?
国語ができる=頭の中を整理できる!

・第2章 英語 言語運用能力と概念理解
英語=日本語にもつながっている!
外国語=その文化を反映したもの!

・第3章 算数・数学 分解思考能力と先読み力
数=この世界は数で満たされている!
算数=騙されないために必要!?
数学=頭の中を整えることができる!

・第4章 理科 因果関係の理解と分析力
理科=理由を調べる科目
なんでも機械のように考えることができる?

・第5章 社会 現代社会の理解と遡り力
社会≠暗記科目
社会=いろんな場面で役に立つ

・第6章 探究 思考力と探究力
結局、勉強する意味とは?
人間は悩む生き物

・おわりに


公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!

カルペ・ディエムでは、学校や保護者のみなさまが抱える懸念やニーズに応える形で、講演・講座・ワークショップを提案し、それらを実施しております。

生徒の皆さんの大学選びや学部選びのワークショップ、モチベーション向上を目的とした講演、独自の探究学習授業、長期休暇中の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しております。

私たちの講師は現役東大生で 偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめ、地域格差や経済格差などの多様な逆境を乗り越えた講師たちが、生徒の皆さんに寄り添って全力でサポートいたします。

ご質問やご相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

目次