武蔵野大学高等学校1年生アカデミックマインド育成講座 第2回

カルぺ・ディエム講師の塚原講師(慶應大学3年)と橋本講師(教育学部3年)が、2023年11月9日に武蔵野大学高校の1年生を対象に「アカデミックマインド育成講座」という講演会・ワークショップを開催しました。

アカデミックマインド育成講座とは、「自分で考える力」を育む講座です。

AIなどさまざまな技術が発達する中、これからの世代に求められるのが「思考力」です。共通テストや大学入試でも「自分で考える力」が試されるようになっています。本講座では、現役東大生と一緒に「身の回りにあふれる疑問」と「五教科の勉強」を結びつけた課題に取り組み、自ら問いを立て、仮説を作り、検証する一連の思考法「アカデミックマインド」の獲得を目指します。

勉強がより楽しく、身近な存在になるだけではなく、獲得した思考法を大学受験の問題に応用していく講座です。

今回は、第10回にわたるアカデミックマインド育成講座の2回目の講義です。

本記事では、イベントの様子を実際に講義を担当した講師の橋本が授業の様子をお伝えします!

目次

仮説を立ててみよう

前回の講義で問いの立て方について考えていきました。しかし、問いを立ててすぐにネットで調べて答えを得るような学びでは、思考力や非認知能力はなかなか身につきません。ここで大切になってくるのが、自分で仮説を立ててみることです。

しかし、いきなり仮説を立てろと言われても「ふんわりとした」「なんとなく」の考えや答えしか出せません。これは当たり前のことで、わからないからこそ自分として問いを立てたのです。

「フードロスをなくすにはどうしたら良いだろうか。グループで考えてみよう。」

橋本のかけ声と共にグループで一斉に話し合います。

「政府が食品の生産から流通、消費まで全てを管理すれば良いのではないか。」

「食べられる分だけ買うように、スーパーや飲食店で広く呼びかければ良いのではないか。」

生徒のみなさんはグループごとにユーモアな意見や、身近に落とし込んだ意見を出していきます。

グループワークが終わり、橋本が再び話します。

「フードロスは年間500万トン以上ありますが、実はその量を分解してみると、大きく分けて家庭系と事業系があるから、それぞれで解決策を考える必要があります。」

そこから、自分の出したアイディアはどのような人・組織への解決策になるのかを考える生徒が出てきてさらに思考が深まっていきました。

分解をしてみよう

分解の重要性はわかったが、どのようにその力をつけていけばいいのでしょうか。

講義はここから、実際に東大入試でも使われた問題を活用して展開していきます。

「江戸時代から明治時代にかけて平均身長が伸びたのはなぜでしょう。」

さて、みなさんはどこを分解しましたか。

「江戸時代から明治時代にかけておきた変化」と「平均身長が伸びる」ことを分解して考えてみるとスッキリ整理できます。

この分解でもわからなければさらに分解していきます。このように、自分の持っている知識が使えるように分解していくことが一見すると難しい問題に取り組むにあたって重要なことなのだと思います。

この内容を活かして、生徒さんには文化祭で「1番利益のでる屋台」を作ってもらいます。

利益が出ることを分解して、原価を安くする、お客さんの数を増やす、といったように自分達が重要視したいポイントごとに策を練ることでオリジナルな屋台がたくさん誕生しました。

達成感や楽しさを感じ合う中で、橋本講師は最後に一つだけ気をつけてほしいことを伝えて講義が終わります。

分解を続けると自分が何をしたいのかを見失ってしまいます。だからこそ、「達成したい目的」、「そもそもなぜ分解したのか」。その視点を忘れずに持ち続けることは勉強や入試だけでなく、これから生きていく上でも大切だと思います。

最後に

今回の講義では、自分で立てた問いに対して仮説を立てるための方法とその大事な手段としての分解思考についてお伝えしました。しかし、立てた仮説の多くは主観的な考えが多く論理的とは言えないものも多くあります。

そこで、次回の講義では立てる仮説をより論理的かつ事実に基づいたものにするためのもう一つの考え方をお伝えします。

次回の講義もよろしくお願いします!

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この記事を書いた人

東京大学では教育哲学専攻。小学校でのボランティアの経験から学校教育のあり方について模索している。趣味は旅行とドライブ。最近は高遠そばのねぎを普通は食べないことを知り、衝撃を受けた。

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