みなさん、16personalities診断を知っていますか?今回は性格タイプとその性格に特徴的な勉強法について解説していきます!
16personalityとMBTIとは
最近よく聞くようになった「MBTI」ですが、実は普段皆さんが診断しているであろう16personalitiesの診断とは厳密には違うものなのです。本文に入る前に、その違いを解説していきます!
MBTIとは
MBTI診断は、マイヤーズ-ブリックス・タイプ診断(Myers Briggs Type Indicator)の略称で、ユングのタイプ論をもとに性格を16種類に分類したものです。
ユングのタイプ論とは、性格を「外向的か内向的」「感覚型か直感型」「思考型か感情型」という三つの対立軸に沿って分類したものです。二通りの分類が三項目に分かれているので、2×2×2の八通りに分けられています。MBTIはさらにそこに「判断型と知覚型」という対立軸を追加し、性格を16タイプに分類しています。
日本MBTI協会によると、MBTIが一般の性格検査と大きく違うところとして、検査結果をきっかけにして一定の訓練を受けたMBTIの専門家の支援を受けながら、自分についての洞察を深め、自分に最もあったタイプを見つけ出すプロセスを重視していることがあります。つまり、本来はお金を払って、MBTI認定ユーザーと共に自分の理解を深めていくメソッドなんです。
この診断は各国の文化に合わせて制作されており、世界で45カ国以上で利用されている、国際規格に基づいた診断なのです。
MBTIと16personalitiesの違い
みなさんの中でお金を払って自分のMBTIを調べた人はどのくらいいるでしょうか?ほとんどの方がWeb上で公開されている16personalitesの診断を行い、自分のMBTIを認識していると思います。しかし、これは厳密にはMBTIとは全く異なるものなのです。実際、日本MBTI協会は以下のような声明を出しています。
「MBTIがベースになっているかのようなホームページにおいて、簡単な質問項目が掲載されており、それに回答するとタイプがでるようになっていたり、MBTIの有資格者であることの証明と有資格者の氏名の掲載もないものについては、そのどれひとつとっても、MBTIでもなく、世界規格のMBTIとは一切関係ありません。それは「似て非なるもの」です。」
参考:https://www.mbti.or.jp/attention/
インターネット上の簡易検査によって自分の性格をわかった気になるのは危険だということです。少なくとも、「本物」のMBTIの分類とは切り離して考えた方がよさそうですね。
MBTIの信憑性
性格の相性診断が多く行われたり、ある国では就活に利用されているという話もあったり、さまざまに応用されているように見えるMBTIですが、実際その診断を信用してもいいのでしょうか?
日本MBTI協会によると、正規のMBTI診断を受けている人は日本では約19万人ほどです。人口に比してあまり多い数字ではないことから、就活などでの利用はまだみられていないのかもしれません。
海外の論文においてもMBTIの是非は問われており、MBTI診断を題材とした論文も多く出版されています。本来のMBTI診断はユングの類型学という心理学的根拠に基づいたものなので、ある程度参考にはできるとの見方も多いですが、一方で科学的根拠に欠けるとする論文もいくらかみられます。気になる人はこちらのページを参考にしてみてください。参考:https://www.sciencedirect.com/topics/neuroscience/myers-briggs-type-indicator
日本では公的な場所で使われることはほとんどないので、あくまで参考程度に楽しむのがいいのかもしれませんね。
16personalities性格判断のタイプ分け
それではいよいよ16personaliesの分類に入っていきます。前述のように、ユングのタイプ論にさらにもう一つ対立軸を加えたものになります。
外向型「E」と内向型「I」
「E」は社交的で、思ったことをすぐに口に出す性格です。
一方、「I」は基本的に前に出たくない性格で、初対面や大勢の中では控えめになる傾向があります。
この2つの性格は、人々のエネルギーの源を示しています。
感覚型「S」と直観型「N」
「S」は現実主義で、事実をそのまま受け取る性格です。
「N」は理想主義で、未来や概念を重視する性格と言えます。
これらは、情報の受け取り方や解釈の方法を示しています。
思考型「T」と感情型「F」
「T」は合理的で、真実を優先する性格です。
一方、「F」は人情を大事にし、人の気持ちを優先する性格となります。
これらは、判断や意思決定の方法を示しています。
判断型「J」と知覚型「P」
「J」は几帳面で、計画通りに物事を進めることを好む性格です。
一方、「P」は臨機応変に対応できる性格で、規則や締切には弱い傾向があります。
これらは、物事に対するアプローチや態度を示しています。
分析家タイプ(NT型)
まずはNT型、つまり直感型かつ思考型の人の特徴、勉強方法についてみていきましょう。東大生や早稲田生にアンケートを取った結果、ある程度偏りがありましたがいくつかの性格タイプの方には特徴的な勉強法があったので、そちらも併せて紹介していきます!
INTJ 建築家
INTJの人は「内向的・直感型・思考型・判断型」が組み合わさっており、戦略的な思考と独創性を兼ね備えた性格です。分析的で計画性もあるため、リサーチや自己学習を徹底する傾向にあります。
INTP 論理学者
INTPの人は「内向的・直感型・思考型・知覚型」で、論理的であり、かつ興味を持ったテーマにのめり込みやすい傾向にあります。知的好奇心が強いので、難しい問題にも積極的に取り組み、解決策を考えることに喜びを感じる傾向にあります。
ENTJ 指揮官
ENTJの人は「外交的・直感型・思考型・判断型」で、強いリーダーシップを持ち、効率の良さと結果を求めます。目標に対して戦略的に行動を起こし、時に大胆な決断を下すこともあります。
東京大学四年生 Aさんの場合
この診断の通り、何か物事を達成するために、計画を立てるのが好きでした。例えば受験勉強でも、1週間で何をやるか、テストの点数目標を立ててどこから勉強するかをルーズリーフなどでまとめるようにしていました。自分は「この時間にこれをやる」と決めるとその通り実行しやすいタイプだったので、まず第一にやることを細分化して、いつやるかを決めるようにしていました!
ENTP 討論者
ENTPの人は「外交的・直感型・思考型・判断型」で、柔軟で創造的であり、新しいアイデアに興味を持ちやすい傾向にあります。そのため、さまざまな勉強法を試したり、知的な議論を楽しむことがあります。
東京大学四年生 Bさんの場合
討論者は頭の回転が速い上に大胆な気質の持ち主で、迷わず現状に異議を唱えるタイプの人たちです。それどころか相手が誰であっても、またどんな内容であっても、反対意見を述べることに躊躇しません。議論することが何よりも大好きで、賛否の分かれるトピックに会話が進めば進むほど、面白いと感じるタイプです。
とはいっても、「討論者は気難しい、または意地悪だ」と思うのは誤解です。むしろ、好奇心旺盛かつ博識で、遊び心もユーモアもあり、一緒にいるととても楽しい人たちです。ただ、“楽しいこと”の定義が多くの人とは異なり、熱い論戦を好むというだけです。言われてみると、受験勉強ではとにかくたくさん質問に行っていました。
外交官タイプ(NF型)
続いてNF型、つまり直感型かつ感情型の人の特徴、勉強方法についてみていきましょう。
INFJ 提唱者
INFJは「内向的・直感的・感情型・判断型」で、洞察力に優れています。内向的ではありますが、人間関係に深く関わり、他者に同情したり他者を助ける傾向にあります。
東京大学二年生 Cさんの場合
よくも悪くも他者に深く共感する性格なので、出題者が何を求めているのか、その問題を出してきた先生がどう思っているのかを考えて勉強していました。それに応えようとするのが個人的にモチベーションになっていたように思います。また、自分から、というわけではないですが、友達に聞かれた問題などはどう説明したらわかりやすいか、何につまづいているのかなどを考えながら教えつつ、同時に自分の理解にも繋げるようにしていました!
東京大学卒業生 Dさんの場合
塾講師だったので、自分が勉強した内容を生徒にどう教えたら分かりやすく伝えられるかを、ずっと脳内でシミュレーションしていました。インプットと同時にアウトプットしている状態だったので、非常に効率よく理解したり記憶に残すことができました。自分が理解するより、生徒に分かりやすい説明を思いつく方が楽しく、かつモチベーションにもなっていました。
INFP 仲介者
INFPは「内向的・直感的・感情型・知覚型」で、独創的で感情が豊かです。個人の価値観を大切にしていて、自分の内面からインスピレーションを受けることがあります。
ENFJ 主人公
ENFJは「外交的・直感的・感情型・判断型」で、カリスマ的でコミュニケーションが得意な傾向にあります。人間関係を重視していて、他者の成長と発展をサポートする傾向にあります。
東京大学二年生 Eさんの場合
日本史を覚えるときに、頻出単語をただまとめるだけでなく、年表の形式にして見やすくし、それを担当の先生に診てもらったうえで、同じく日本史を取っていた同級生たちにコピーしたものを配布していたりしました。
早稲田大学四年生 Fさんの場合
昔から成績(点数というよりGPAの方)は良かったのでなんでだろうと思ったら、よく先生ともコミュニケーションを取っていたように感じます。受験対策のドリルをやっては先生に提出してフィードバックをもらったりしていました。また、部活の友達とみんなで教室に残り、一緒に息抜きをしたりして、辛い時間も分かち合って楽しく過ごすようにしていました!
ENFP 運動家
ENFPは「外交的・直感的・感情的・知覚型」で、創造的で柔軟なタイプであり、相互的な学習が向いています。熱意もあり、常に新しい可能性を追求しています。
東京大学四年生 Gさんの場合
勉強のモチベーションが「負けず嫌い」だったので、友達と競ったりクイズを出し合ったりしてモチベーションを高く保っていました。
また、一度解けなかった問題はもう一度見た時に絶対に解けるように、例えば数学ならなぜこの解法に辿り着くのか、地理の選択問題ならなぜ正解以外の選択肢は不正解になるのかを言えるまで問題の解説や教科書・参考書などを読み込みました。
東京大学二年生 Hさんの場合
自分は受験勉強を始めるのが遅かったのもあり、自分にその時その時に合った勉強法を考えてやっていました。一年間勉強だけをするのは正直辛いところがあり、常に新鮮さと機能性を求めていました。
しかしそういった方法をとっていると、長期でやって初めて効果が出るような学習がないがしろになってしまいがちだったので、なるべく基本的な勉強の軸は変えずに、細部を変えていくスタイルでした。
番人タイプ(SJ型)
続いてSJ型、つまり感覚型かつ判断型の人の特徴、勉強方法についてみていきましょう。
ISTJ 管理者
ISTJは「内向的・感覚的・思考型・判断型」で、責任感が重く計画性があります。実用的で事実に基づいた決断を好むため、タスクリストやスケジュールを立てて勉強する傾向にあります。
ISFJ 援護者
ISFJは「内向的・感覚的・感情型・判断型」で、同じく責任感が重く、実務的なので詳細な情報を好む傾向にあります。献身的で温かみもあるので、周囲の人々の世話を焼きたがることもあります。
ESTJ 幹部
ESTJは「外交的・感覚的・思考型・判断型」で、組織力と実践的なアプローチを持っている傾向にあります。事実に基づいた決断を好み、効率的な勉強法を取る傾向にあります。
ESFJ 領事
ESFJは「外向型・感覚型・感情型・判断型」が組み合わさった性格をしており、社交的で他者に対して高い関心を持つため、人とのコミュニケーションを好む傾向があります。そのため、友人と学習したり、グループワークを通じて学びを深めることが多い傾向にあります。
h4 東京大学三年生 筆者の場合
実際、筆者も登下校時には友人と習った範囲のクイズを出し合い、わからないところを無くしたり、より深い知識を身につけていました。また、友人から勉強に関する質問を受けることが多く、わからないなりに一生懸命説明することで、理解を深めていたように思います。
探検家タイプ(SP型)
最後にSP型、つまり感覚型かつ知覚型の人の特徴、勉強方法についてみていきましょう。
ISTP 巨匠
ISTPは「内向的・感覚的・思考型・知覚型」で、冷静で実践的なので、問題解決が得意だといえます。知的好奇心が強く、物事の仕組みを理解することにも興味を持つ傾向にあります。
ISFP 冒険家
ISFPは「内向的・感覚的・感情型・知覚型」で、創造的で感受性が豊かなため、物事を自分で進んで学んでいく力が強いです。柔軟で寛容なため、計画を常に修正しながら進めることが可能です。
ESTP 起業家
ESTPは「外交的・感覚的・思考型・知覚型」で、行動力があり、実践的なので体験を通じて学ぶことが効果的です。エネルギッシュかつ現実的な問題解決を好む傾向にあります。
ESFP エンターテイナー
ESFPは「外交的・感覚的・感情型・知覚型」で、楽観的で社交的なため、楽しいと思える環境で勉強することが大切です。具体的な経験を重視し、周囲の環境や人々の変化に敏感なところがあります。
まとめ
いかがでしたか。自分の性格タイプとおすすめの勉強法はあっていたでしょうか。うるさいようですが、あくまで参考に、16personalitiesで自分の性格を縛ることがないようにしましょう。