8割以上が今の学校教育に不満??東大生80人にアンケート!

近年、社会の急速な変化やグローバル化の進展に伴い、学校教育に期待される役割はますます大きくなっています。情報技術の発展や多様な価値観の共存が進む中で、教育現場に求められる価値は大きく変わりつつあります。しかし、その最前線で学ぶ学生たちは、現状の学校教育をどのように受け止めているのでしょうか?本記事では、東京大学の学生の声を集めたアンケート結果を基に、学校教育の課題感を探っていきます。

目次

このアンケートについて

本記事は、2025年4月時点で東京大学に通う学生を対象に実施したアンケートのうち「いまの学校教育についてどう考えていますか」という質問に対する結果を基にしています。(オンライン実施、回答は自由記述形式。回答数=82)

今の学校教育に満足している?

アンケートでは、東大生の実体験と結びついたさまざまな意見が集まっていました。各内容を「満足している」「不満がある」「どちらでもない」の3つに分類したところ、「不満がある」人の割合はなんと85%超え!多くの学生が、現行の教育制度に何らかの改善を求めていることが浮き彫りになっています。

アンケート結果

ここからは、実際に集まった生の声を見ていきましょう。

教育格差の実感

教育に「不満がある」派のコメントのうち、特に多かった内容の1つが、地方と都会の教育格差です。

「地方と都会で環境に差がありすぎるが、受験は同じ条件で行われるため、地方出身者はかなり不利である。」

「地方では、中高一貫校に入学したいと思っても選択肢が少なすぎる。」

「大学受験において、都会の中高一貫が強すぎる」

というように、特に受験にまつわる地方と都会での差についての意見が見られました。ただ、こうした格差は皆が中高生時代から感じていたわけではないようです。以下の回答を見てみましょう。

「地方との格差があるというが、実際地方にいると、格差を感じる暇すらないし、感じてもそれをどうにかできない環境なので、もうどうしようもない。」

確かに、地方の方からすると、都会に出るまでは自分が置かれている環境が都会と違っているという事実にすら気づけないケースがあるのですね。また、環境は個人の努力で変えられるものではないので、無力さを感じることも多いようです。

受験と詰め込み教育

もう1つが、「受験や詰め込み教育への不満」です。多くの学生が、学校の授業内容が受験対策一辺倒になっていると感じているようです。

「高校受験、大学受験のためにほとんどの人が通塾していて、学校教育も受験のための教育となり、教養として必要な家庭科や公民に含まれることなどの教育がおろそかになっていること。」

現在、多くの中高生が塾に通い、授業内容も入試対策中心になっています。その結果、家庭科や公民など「生きるための教養」と呼ばれる科目がおろそかになりがちです。将来、社会人として必要な生活力や社会理解を身につける機会が減っていることは、大きな課題と言えるでしょう。

「知識重視の詰め込み型の勉強は改善すべきだと思う。思考力や創造力を伸ばすことに重点をおくべき」「受験中心になりがちで、学ぶ楽しみを伝えることができていない気がする。」

暗記中心の学習では、知識は詰め込めても、それを応用する力や新しいアイデアを生み出す力は育ちません。大学ではレポート作成やグループワーク、研究活動などが求められる場面も多いため、高校のうちから「なぜ」「どう生かすか」を考える訓練が必要です。また、学びの「楽しさ」や「興味」を感じられる授業が、学生のモチベーション維持にもつながります。

「自分が中学受験していないバイアスもあるが、小学校高学年から勉強漬けにするのがあまりいいとは思えない。中学受験は否定しないが、少しヒートアップしすぎているような気がする」

小学生のうちから受験勉強に追われると、思考の柔軟性や主体的な探究心が育ちにくいという声もあります。中学受験で得られる学力向上と引き換えに、「遊び」や「友情」「部活動」など、子ども時代にしか味わえない経験が犠牲になっているかもしれません。受験スケジュールの過熱を見直し、学年ごとの発達段階に合った学びと成長機会を確保する必要があるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
本アンケートから、東大生の約85%が「今の学校教育に不満がある」と感じていることが分かりました。不満の内容は人それぞれでしたが、それが東大生の多様性を裏付けているとも言えるでしょう。読者のみなさんは、学校教育についてどう思いますか?


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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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