※本稿は、濱井正吾(9浪はまい)(著)『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(星海社新書)の一部を再編集したものです。
「いい多浪」と「悪い多浪」?
「「多浪(浪人)」にも、「いい多浪」と「悪い多浪」がある」
本書はこの印象的な冒頭から始まります。
大学受験等に失敗した人は、もう一年勉強をし直して受験に再チャレンジするため、「浪人」という選択肢を選ぶことがあります。もちろん、人によっては一年が二年にのび、二年が三年にのびて「多浪」に陥ることもあります。
冒頭の文章において、「いい多浪」というのは「偏差値の低い高校から、毎年学力をのばしてゴールに到達した人」のことを指します。それに対し「悪い多浪」というのは「進学校で落ちこぼれ、毎年ダラダラ浪数を重ねてしまった人」です。そして残念ながら、多浪経験者のほとんどは後者の「悪い多浪」のパターンなのです。
同じ「多郎」でも、「いい多郎」と「悪い多浪」では大学に合格した後でも全く状態が異なります。こつこつと努力を積み重ね、成功体験を勝ち得た前者と、「負け癖」がついたまま年数を浪費した後者とでは、その後の自己肯定感、責任感、積極性などが如実に異なってくるのです。
そしてこの本の著者は「9浪はまい」。そう、9年もの浪人生活を経て著者は早稲田大学に合格しました。
誰よりも失敗したからこそ、伝えたいこと
先ほど「多浪」についての著者の意見を紹介しましたが、もちろん浪人を「しない」に越したことはありません。
だからこそ著者の「9浪はまい」、そしてyoutube等でも活躍している多浪経験者たちの力を結集して、「浪人」にならないための鉄則を本書は徹底的に網羅しました。
誰よりも浪人という「失敗」を重ねてきたからこそ、その失敗を回避するために必要だったこと、「こうしておけばよかった」と後悔していること、全て皆さんにお伝えすることができます。
まずは「浪人」にならないために。なってしまったのならせめて「よい浪人」になるために。
「僕は落ちた、でも君なら合格できる!」
受験を控えている現役学生の皆さんにも、既に浪人生活をおくっているという皆さんにも。「浪人」に関してはどんな本よりもこの一冊が役に立ってくれるはずです。
浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと
著者:濱井正吾(9浪はまい)
出版:日本能率協会マネジメントセンター(2022/4/27)