2024年の共通テストが終わりました!皆さんは何点取れましたか?
カルペディエム所属の東大生も今年の「共通テスト」に挑戦しました!
果たして、東大生たちは「何点」とれたのでしょうか?
実際の点数や感想、解いた順番や難易度、得点源や今後の対策方法など、今年の共通テストをさまざまな角度で考察しました!
本日の科目は「世界史B」です。
私の点数は「84点」でした。現役時は「91点」でした。
Q1:問題を解いた順番を教えてください。
大問1から順番に解きました。
Q2:時間配分を教えてください。
大問ごとにかけた時間は大体同じで、12分ぐらいです。ただ、最後の大問4は比較的資料が軽め(読み飛ばし可能)であったため、10分もかけませんでした。全体として解き終わったのは45分ほどです。その後見直しを5分ほどで行いました。かかった時間は去年の試験と同程度です。
Q3:難しかった問題は何ですか?理由も教えてください。
大問1の問1、大問2の問6、大問3の問7、大問4の問9が難しかったと思います。
(東進 共通テスト解答速報2024より引用)
大問1の問1は1番最初の設問でありながら、1.5ページに及ぶ資料の読み取りを要求する問題でした。去年の1番最初の問題は会話形式の資料が出たものの、比較的分量も少なく、回答も一問一答式であったことから、今年の第一問で尻込みする受験生がいた可能性があります。そして第一問に時間をかけ過ぎてしまったがために後の大問を駆け足で解かねばならず、ミスが誘発される事態も起こり得ました。この問題、実際は知識ですぐに切れる問題であるため、まず先に選択肢を見て資料のどこに注目すべきかを見極める能力が必要です。
また、大問2の問6は読み取り問題でありながら国際組織に関する知識も必要で、即急な資料読解と戦後史の知識を問う難易度の高い問題でした。大問3の問7、大問4の問9は逆に資料の読み取りに専念してしまうと作問者のミスリードに乗ってしまい、失点する問題でした。クリミア戦争でロシアが敗北したこと、清が文字の獄を筆頭に言論統制を行ったことを思い出し、資料に引っ張られ過ぎずに知識的に切れるかどうかを吟味することも重要です。
大問1の問9も戦後の範囲であり、アトリーとサッチャーの政策の違いを問うものでした。他にも、大問2の問7は戦後のチェコスロバキア、大問4の問5では大航海時代のスペイン及びポルトガルの対外活動と情勢、大問5の問7では中国の古文復興運動を問いました。このように、戦後史をはじめに受験生が抜けがちな範囲を問う問題も多く、知識問題としても難易度の高い問題は多かったです。
Q4:得点源の問題はどこだと思いますか?理由も教えてください。
大問1のAとB、大問2のBは得点源だと思います。先述の通り、大問1の問1は資料が多いですが、難易度自体はそこまで高くはありません。時間を考慮しなければ資料から確実に答えを引き出せるほどです。A自体は基本的な中国史であるため、時短ポイントかつ得点源です。大問1BもAと同様、資料から確実に答えが出ます。大問2のB、特に問4は「正しいもの複数ある」という注意書きがあり、どちらか一方に自信がなくても自分が確証を持てる方を答えとして選択できました。
Q5:自分が受けた年と比べて、難易度や傾向はどうでしたか?
資料の量や語句の難易度を総合的に考えると去年と同程度の難しさであったと思います。
去年も大量の資料問題がありましたが、知識的に切れるものが多く、自信を持って正答を選べる問題が多かった一方で、今年は資料の読み取りと知識を複合させて解く問題が多かったです。
また、去年は戦後史の出題が皆無と言っていいほどだったのに、今年はかなり出題されました。このように受験生が手薄になりがちな範囲からの出題が多く、加えて正誤判定の用語も細かいものが多くなっていました。以上のことから、高得点を狙おうとするには多少難易度の高い問題であったと思います。
Q6:今年はどんな能力が特に求められていたと思いますか?
今年の世界史では、資料の読み取り能力が問われているのはもちろんのこと、知識もしっかりと身につけていなければ得点できません。今までのセンター試験は知識過多でした。
それとは反対に共通テストでは資料が乱発されています。資料読解に対する耐性、適切な情報の抽出、資料における注目ポイントの選別は必要な能力です。よく言えば、知識不足な分野からの出題でも、資料から答えを導き出せる問題が増えました。
しかし、今回のテストは資料の読み取りに加え、資料中に答えのない知識問題と組み合わせて一緒に答える問題が多かったです。加えて、資料のミスリードに気づくため、身につけた知識を武器に資料を読みとる、強いては知識をもとに客観的に、時には批判的に資料を読み解くことが求められているのだと自分は感じました。
Q7:勉強のポイントを教えてください。
まず、基本的な用語は即答できるようにするべきです。
これがまず大前提です。共通テストであっても知識を問うてきているので、ここがおろそかでは平均点すら怪しいです。まず薄い一問一答の問題集を買って、出題頻度の高いものをまずは通史で覚えましょう。
それと一緒にその語句が登場する時代の情勢や歴史展開もある程度把握すべきです。
共通テストでは時代の並び替えが出る上、通史を先取りすることでその後の世界史の知識の定着がしやすく、直前期にあわてて戦後史を履修する事態を回避できます。これが終わった後、細かい語句も暗記していきましょう。
ここで重要なのはクイズ感覚で覚えることです。マイナーな単語は授業で触れる回数も少ないため、ゲーム感覚で覚え直しを行わないと定着しにくいです。資料の読み取り対策は共通テストの過去問か予想問題パックが一番適しています。資料の量が適量かつ、共通テストで資料のどの部分に注目すべきかを理解できるので一番おすすめです。
Q8:全体の感想を教えてください。
資料が多めであり、資料内に答えがある問題も多かったのですが、資料の読み取りと知識を掛け合わせた問題が多く、どちらか一方に偏った勉強をしていると高得点は取りにくいです。
個人的には去年と同程度だと思っていましたが、資料問題も去年とは毛色が異なっている上、出題範囲も異なったことから難しく感じた人も一定数いると思いました。
Q9:受験生に向けた一言
世界史は言ってしまえば暗記要素の強い科目ではあるので、直前期の対策だけでも点数が大きく伸びる可能性を秘めています。しかし、その暗記すべき単語の量が膨大であり、今年の共通テストでは細かめの語句も出題されました。日頃から定期的に世界史にふれ、何度も”思い出す“という過程を繰り返してください。「あれ、何だっけな〜、覚えた気はするけど、、、」という状態から記憶を捻り出そうとすることで単語は段違いに定着します。
今年共通テストを受けた方はお疲れ様でした。今回の共通テスト、1クセ2クセあるキャラの強い出題ではありましたが、かなりの良問です。2次の私大、国公立大でも出題される可能性が極めて高い問題が多いです。今回のテストで知識不足を感じた分野に関しては全力で復習しましょう。来年以降の受験生も今回の共通テストは復習必須です。頑張ってください!
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