共通テストで大失敗してしまった…。こんなはずじゃなかったのに…。受験の一次関門で盛大にやらかしてしまって落ち込んでここに辿り着いた方、ここでは、現役東大生ライター碓氷明日香の実体験も兼ねて、共通テスト失敗からの逆転メソッドを紹介します!
実は、私も共通テストで大失敗しました。そもそもテスト自体が異例の難化を見せた年ではありましたが、結果として目標の合計点よりも100点近く低い点数を取ってしまいました。2日目の夜に自己採点をしましたが、そこから1週間はショックで泣き暮らしました…。今となってはいい思い出ですが、今回は、そこから私がどう立ち直ってどう受験を乗り越えたのかを含め、こんな時の対処法を教えます。
共通テストリサーチの分析
大手予備校がやっている、「共通テストリサーチ」なるものがあります。河合塾がやっているものが例年最も多くの受験生が使うと言われていますが、これは共通テストの受験生が、試験が終わった翌日などに自己採点を予備校に提出することで、そのさらに2日後あたりに志望校の判定や順位を出してもらえる、という仕組みのことです。多くの学校では生徒全員分をまとめて予備校に送る、ということが行われているようですが、そうではない方も各予備校のホームページを見れば、個人での提出の仕方がわかるようになっています。事前申し込みなどは必要なく、期日さえ守れば受け付けてもらえるようです。
そして、この共通テストリサーチは、自分の点数について分析をするための重要な資料です。まずはそれについてお話しましょう。
自己採点では失敗と決まらない!
共通テストが終わって自己採点をした、というだけではまだ結果がどうこうというのはわかりません。とにかく、間違いのないように自己採点をしたら、共通テストのリサーチが出るまでの数日間、落ち込みすぎずにできることをやりましょう。この段階では、自分だけが全然解けなかったわけではないかもしれないし、具体的なことは何もわからないのですから。この間に、共通テストの対策に集中していてあまりできていなかった記述の対策や、理系であれば数ⅢCの感覚を取り戻す演習などをやりましょう!
それって本当に失敗?
実際に共通テストリサーチが返却されたら詳しく分析をしてください。本当に失敗したのか、周りもできていないのか、どちらかを見分けるのは、残酷ですがとても重要です。私の場合、数1Aの平均点が過去最低になるなどの大幅な難化が見られたので、自分の失敗はそれなりに致命的だったものの、不幸中の幸い、リサーチの志望校順位などはまだ微かに希望があるくらいでした。というわけで、大学入試センターが発表した各教科の平均点やリサーチに書いてある志望校順位、同じ志望校を持つ受験生の点数分布など、しっかり分析してから、自分が共通テストに失敗したのか否か結論づけるようにしましょう。
東大生が実際に使っていた失敗からの立ち直り方
前述しましたが、私も共通テストに失敗しています。その私がどのようにそこから立ち直ったのか、お話ししたいと思います。
都合のいい解釈をする
人間は落ち込んでいる時、なんでもかんでも情報をネガティブに捉えがちです。どうせ自分はだめなんだ、このまま受験に失敗するんだ…。そんな考えで頭が支配されてしまいます。でも、もしかしたら、全然そんなことないかもしれませんよね?
リサーチを経て志望校を変える人が出てくるかもしれません。同じ志望校だけれど、自己採点では自分より点数が高いと出ている人も、実はマークミスで自分より悪い点数かもしれません。そうであれば、まだ可能性はありますよね?ミリ単位でもその可能性を信じるのです。まだ受験は終わっていないのだから、信じることが何より一番大切です。無理矢理でもポジティブな解釈をする。そしてそれを信じ切ってください。
家族、友達に愚痴をこぼす
私が立ち直ることができたのは、仲間の支えがあったからです。私には中高6年間ずっとライバルだった人がいます。彼女は私よりかは共通テストの点数が高かったのですが、それでも欲しかった点数には全く届かず、私と同じように落ち込んでいました。お互いにたくさん愚痴をこぼしました。これじゃあ受かるはずないよね、志望校変える?そんな話も何度もしました。(私たちの志望校はそれぞれ違いましたが。)でも、私より先に彼女は立ち直ったのです。ある朝、彼女は突然私のところへやってきて、覚悟のある表情で、「私は第一志望変えないで受けるよ」と言い放ちました。彼女が立ち直ったのに、私が立ち直らない訳にはいかない。そう思って私は前を向き、そのまま突っ走って現役で東大に入ることができました。
愚痴をこぼす相手がいるだけで辛さは半分こになるし、さらにはその相手に感化されて立ち直ることもできるかもしれません。まずは同じように上手くいかなかった友達を探すなり、今の気持ちを家族や友達など、相談できる相手に打ち明けてみてください。
この先の選択肢
では、具体的にこの先どうするか、みなさんはこれが一番気になっている、というか知りたいことだと思います。ここでは5つの選択肢を挙げるので、現在の状況と照らし合わせてじっくり考えて決めてください。
そのまま突き進む
まずは、そのまま突き進む、です。私の選択はこれでした。結局その大学に合格するか・しないかということは、その大学が求めている人材であるかどうか。つまり、大学との相性で合格不合格が決まると思っても間違いはありません。私の場合、問題の解き方や思考回路が東大と相性がよかったから、二次試験で逆転合格することができました。私の例からわかるように、共通テストと相性がよくなかったからといって第一志望に受からないとは限りません。だったら、諦めてしまうのはもったいないですよね?
そのまま突き進む、という選択肢もしっかり視野に入れて考えてみてください。
他の国立大を探す
やはり、第一志望校は難しそう…そんな方はこの際、別の国立大学に変えるのももちろんアリ!こういうのって「縁」だと思うんですよね。ここで他の国立大に決めて入学したら、授業がとても好みだった、なんてことがあるかもしれません。まあ、心持ち的にそんなラッキー!的な話をしている場合ではないのかもしれませんが、とにかく、何か素敵な縁を信じて、自分のやりたいことが叶いそうな大学を探してみる、というのも一つの選択肢です。ちなみに、私は一つ目の選択肢とこれで迷っていました。
私立大に変える
こちらは完全な路線変更!私立大にシフトする、というものです。私立大は国立とは異なり、共通テストでの高い点数が求められることはあまりないです。(共通テスト利用となってくると話は別ですが…。)自分が本当に受けたい授業が受けられる、そして個別試験で十分実力を発揮できそうな私立大学を探して、そちらを目指すというのも選択肢としてあります。ただ、私立大の個別試験は国立の二次試験より少し早いので、自分に合った大学を探し出してすぐ出願、対策、となると若干忙しい気もします。決めるなら早い段階がいいでしょう。
来年に視野を広げる
第一志望は厳しそうだけど諦めたくない、私立に行くには経済的に厳しい、そんな方には浪人という選択肢もあります。今回はとりあえず出願してダメ元で受験してみる、そうやって「受験の感覚」を仕入れておいて、1年間しっかり勉強したのち、もう一度チャレンジする。1年間あれば現役であやふやな部分もかなり固めることができますよね。
しかし、この選択肢を取る上で気をつけなくてはならないのは、決して「今年は諦める」というわけではないということです。来年にまたチャレンジをする覚悟を持ちつつも、今年もしかしたら受かるかもしれない、という希望を持ち続けるのも大切なことです。先にも言いましたが、共通テストが悪かったからといって二次試験で逆転できないことが確約されたわけではないんですから。今年も全力で受験する、ということは忘れないでください。
編入を目指す
どうしてもこの大学がいい、でも厳しそうだし、浪人するのも難しい、そんな方は編入という方法を探してみてください。大学によっては3年次編入などの仕組みが存在することがあります。特定の授業を受けたい、どうしてもこの教授の元で研究したい、そんな熱い想いがあるのであれば、今年は別の大学を受験して入学しておき、編入を目指してその条件を満たすために走り続ける、という選択肢も取れるかもしれませんね。
まとめ
共通テストが終わってから、1週間泣き続けたのはいい思い出だと冒頭に書きましたが、実際今では落ち込む時間も大切だったと思っています。一度しっかり落ち込んでこの先どうするかをじっくり考えたからこそ、二次試験でうまくいったとも言えるからです。ですが、いつまでも落ち込んでいるわけにはいきません。早く選択肢を絞って走り出さないとあっという間に二次試験はやってきてしまいます。5つの選択肢から自分に取れそうなものを選んで、前を向いてください。個人的には世の中大学受験が全てというわけではないので、そのまま突っ走ってもいいと思いますよ。
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