併願校はこう選べ!大学受験で後悔しない選び方を徹底解説

共通テストまでおよそ残り一ヶ月となりました。本命の学校の受験に向けて日々勉強しているとは思いますが、本命の学校を決めるのと同じくらい大事なのが併願校を決めること。納得して併願校を納得して決めることで、心の余裕ができ、それぞれの試験に落ち着いて取り組むことができます。

今回は、そもそも併願校を受けた方がいいのか、どうやって選ぶべきなのかを解説していきます。

目次

そもそも併願校とは

併願校とは、第一志望の学校に合格できなかった場合に進学する学校のことです。合格できなかった際の「保険」として、一般選抜の受験者は何校か受験することが多いです。

併願校というと、目標とする学校よりも偏差値が低めで、合格可能性が高い大学や短大を受験するイメージがある人も多いかもしれません。しかし実際は、受験のスケジュールなどを考え、同じレベルで試験傾向の似ている学校を受験したり、自分のレベルよりも高い学校を受験することもあります。また、私立の学校に専願で出願する場合や、国公立の学校でも浪人や就職を視野に入れている人は、第一志望の大学しか受験しない場合もあります。

併願校を受けるメリット

併願校を受験しない人もいる中で、わざわざ併願校を受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

 失敗しても進学する大学があるという安心感

最も大きなメリットは、安心して第一志望の学校の受験に望めるという点です。もし志望校の学校しか受験しないと、たった一回の試験に失敗しただけで春からの進学先がなくなってしまいます。ただでさえ緊張するのに、後が無いというプレッシャーがかかってしまうと普段通りの力が出せない場合があります。そんなときに、志望校以外の学校に合格していると精神的に余裕を持って受験に臨めるでしょう。

受験会場の雰囲気に慣れることができる

また、志望校の受験より先に併願校の受験を経験しておくことで、受験会場の雰囲気が掴めるようになります。どれだけ受験日を想定した演習を重ねていても、当日は緊張感の中、知らない人と知らない場所で問題を解くことになります。時計を忘れてしまう、隣の人の音が気になるなど、思わぬハプニングに直面してしまうかもしれません。しかし、一度でも受験会場の雰囲気を経験するとそんな会場の雰囲気にのまれることなく、ハプニングにも落ち着いて対処できるようになるでしょう。

併願校を受けるデメリット

精神的なメリットが大きいのは間違いありません。しかし、併願校を受けることによるデメリットも大きく分けて三つあります。

併願校に落ちてしまったと

受かると思っていた学校で不合格になってしまうと、安心させるための受験が、逆に精神的な負担になってしまいます。春からの進路に悩んだり、今までの勉強が間違っていたのではないかと落ち込んでしまうかもしれません。実際は併願校の合否と志望校の合否はあまり関連はしていませんが、どうしても結果が気にかかり、今まで通りの勉強が難しくなる可能性があります。例え失敗したとしても早めに気持ちを切り替えることが大切です。

金銭的な負担が増える

続いてデメリットとなってくるのは、金銭的な負担です。大学入試は受けるだけでお金がかかりますし、決して安くはありません。どの併願校を何校程度受けるかは、学生個人で決めるよりも、応援してくれている家庭の方としっかり相談しながら決めることが大切です。また、特に私立の学校では、国公立受験日よりも前に入学金を納付しなければならないこともあります。総額いくらかかるのか、しっかりと確認しておくことをおすすめします。

志望校の勉強に支障が出ることがある

また、併願校を受けすぎると、その対策で第一志望の学校の受験勉強に支障が出てしまう場合があります。志望校よりもレベルの低い学校を受験するにしても、ある程度過去問を解いたりその学校のための勉強に時間を割く必要があります。チャレンジ校ならなおさらです。また、第一志望の受験直前の貴重な一日が入試で埋まってしまうことがあり、状況によってはさらに焦ることになってしまいます。私立大学には共通テストの成績を提出するだけで合否が決まる、大学入学共通テスト利用入試もあるので、そちらもうまく活用しましょう。

大学受験の併願校選びで大事なこと

ここまでは併願校とは何か、そして受験する際のメリットとデメリットを考えてきました。ここからは実際に併願校を選ぶ上で気をつけなければならないこと、大事なことを解説していきます。

志望校の特徴を理解する

併願校を受ける際に非常に重要なこととして、志望校の受験にできるだけ影響が出ないようにすることが挙げられます。そのためにまずは志望校の特徴をよく理解しましょう。

志望校の校風やいきたい学科を理解する

自分は志望校のどういった点に惹かれてその学校を選んだのか、具体的にはどのような校風や学科に惹かれたのかを再認識することが大切です。自分が併願校へ進学する可能性はもちろんあるので、もし進学することになっても後悔しないよう、できるだけ自分の専攻したい分野と似たことを学べる学校を選びましょう。そのためにも、自分の志望校の特徴を理解すし、併願校と比較することが大切なのです

入試科目と試験形式も大学によって違う

また、同様に、入試科目や試験形式についても理解しておくことが必要です。例えば、志望校に小論文の試験がないのに、小論文の比重が高い学校を併願校として選択すると、併願校のために小論文の勉強を始めなくてはなりません。それが息抜きになったり、苦ではないなら問題はないのですが、多くの場合、志望校の勉強に追われて併願校の勉強どころではなくなります。受験直前期に負担にならないよう、できるだけ入試形式の似た学校を選ぶようにしましょう

 併願校のレベルを考える

冒頭に述べたように、併願校と言ってもその目的によって受験する学校のレベルは変わってきます。

一つの判断基準として重要なのは、浪人を視野に入れるかどうかです。もし浪人を前提にできるのであれば、自分の学びたいことを優先し、志望学部と似た学部・学科のある学校を数を絞って受けることもできます。また、滑り止めのみならず、チャレンジ校にも挑戦する余裕があるでしょう。

一方で浪人を前提とせず、この受験で終わらせる!という気持ちが強いのであれば、確実に受かるであろう併願校を選択することも大切になってきます。チャレンジ校を受けても良いですが、合格圏内の大学を数個確保し、必要に応じて共通テスト利用入試なども積極的に活用していくのが良いでしょう。

卒業後の進路を調べる

他にも、長期的な目で見てその学校に行く意味があるかを考えることも大切です。特に、将来なりたい姿が明確にある人ほど、その学校出身者の卒業後の進路を調べておきましょう。行きたい分野の就職実績や、得られる資格など、学校によって大きく変わってきます。パンフレットや学校のホームページなどで簡単に得られる情報もあるので、一度は目を通しておきましょう。

 併願校を受ける際のスケジュール

では最後に、併願校を受験する際の理想的なスケジュールについて解説していきます。

併願校は平均で何校受ける?

ここまでいろいろな受験方法についてみてきましたが、併願校は平均で何校くらい受験するのでしょうか。国公立受験者は平均で四校程度だと言われています。私立受験者も同じくらい受け、全体として三校から六校程度受験する人が多いです。

中には十校以上受ける人もいますが、前に述べたように、金銭面や時間的な負担が大きくなるため、自分や家庭のキャパシティを考慮して志望大学を決めることが必要です。

入試のスケジュール

まずは一般入試の大体のスケジュールを把握しておきましょう。私立大学は試験日程等が被らない限り何校でも受験可能です。国立大学は前期・後期の最大で二校、公立大学は前期・中期・後期の最大三校、受験することが可能です。一般的な受験日程は以下の通りです。

【出願】

私立大学:十二月から。一部の大学は一月中

国公立大学:一月下旬から二月上旬にかけて二週間ほど

【試験】

私立大学:一月から二月

国公立大学:前期は二月下旬

中期は三月中旬

後期は三月下旬

特に私立大学では例外もありますが、およそこれらの日程に従っています。

 スケジュールを立てる際の注意点

まず、入試はどれだけ続いても連続で「三日」を限度としましょう。遠方に赴く場合は特に身体的な負担が大きくなってしまいます。また、緊張感のある受験会場に長い時間いると精神的にも疲れてしまいます。各受験で最高のパフォーマンスを出すためにも、できるだけ連続受験は避けましょう。

また、おすすめなスケジュールの立て方として「右肩上がり」を意識することがあります。併願校を複数校受験するのであれば、安全圏内校→実力相応校→チャレンジ校の順になるように意識しましょう。だんだんと場慣れしてきて、本来の力が発揮できるようになった頃に、第一志望の大学受験に臨めることが理想です。

まとめ

併願校の受験スタイルは人によって大きく異なります。選択肢が広い分悩むことが多いと思いますが、この記事を参考にして、自分に合った受験スケジュールを立ててみてください。


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この記事を書いた人

東京大学で薬学や心理学を中心に勉強しています。高校時代に発達障害の方とその支援者を中心に様々な人と関わってきた経験があり、人と話しその人の人生を知るのが好き。ボカロとお笑いが大好き。

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