みなさんこんにちは!共通テストも出願の時期となり、受験生やその関係者にとってはいよいよ受験が迫ってきたという頃でしょう。カルペディエムでは挑戦する受験生の健闘を心よりお祈り申し上げております!!
今回はそんな受験生と親の関わり方についてご紹介します。親との認識のズレなどで悩んでいる受験生や、子との関わり方に悩む保護者の方々は必見です!
よろしくお願いします!
親の理解不足が引き起こす問題とは
ここでは受験生が親の理解不足を感じてしまう原因とその問題点を紹介します。
親が大学受験を経験していない場合の不安
親が大学受験をしていない場合、受験生はどのようなことを考えるのでしょうか。
実際に親が大学受験をしていなかった現役大学生の意見を聞いたところ以下のような不安が挙がってきました。
・受験前の空気感を共有できていない気がする
・合否について過度に心配をされる
・模擬試験などの結果に対する理解が得られない
一方、
・親の受験経験はあまり気にしなかった
・学校や塾の先生の言うことを参考にしていた
・受験は親の頃から大きく変化しているので、親の受験経験は関係ない
といった声もありました。
無知による子供のストレスの影響
無知の影響でちょっとした一言が受験生の心を傷つけてしまう可能性があります。
たとえば「C判定なんだから受かるはずがない」「模試の結果がよくなってないけど、一体これまで何をしていたんだ」といった言葉は、受験生との認識が大きく異なる言葉です(詳細は後ほど紹介します)。その一言のせいで勉強に集中できなくなったり、自信をなくしてしまうことにもつながりかねません。受験は心理戦とも言われるからこそメンタル面での傷は致命的と言えます。
また、出願の際に親との二重チェックを行うことで安心感を得る学生もいる中で自分一人しか信用できないという状況にあると、勉強以外のプレッシャーや不安、孤独感を感じる場合もあります。
情報不足が原因で生じる誤解
大学受験に対する知識の不足は、受験生のモチベーション低下にもつながります。
たとえば、模擬試験の判定の見方に対する知識がない場合、結果の過小評価や過大評価をしてしまう場合があります。特に冠模試と呼ばれる模試では大問一つのミスや運で判定が大きく変わることが多いです。また、ある分野について苦手を克服しようと努力したのにその分野が模試で全く問われない、という場合も多くあります。
そんな中で「この1カ月何をしていたんだ」「志望校を下げるべきではないか」と親に言われると、モチベーションが低下することは目にみえています。
家庭内コミュニケーションの重要性
上のように双方悪気がなくともお互いの無知に気づかぬまま関係が悪化したり、不安・プレッシャー・ストレスをためるのはよくありません。
ですが、親が大学受験に対する知識を深めるのは時間的制約などから厳しい場合もあるでしょう。そこで有効なのが家庭内コミュニケーションです。
コミュニケーションにおいてはお互いゼロベースのスタートであるということを共有してから、現在の状況などを落ち着いて話すことが効果的です。
このようにして受験の現状・現在地を正しく理解することで、受験生にも自身の現状を整理する機会を与えることができます。
サポートが得られないときの対策
保護者の中にはそっと見守ると言う人もいるでしょうから、無知と無関心を混合しないことは受験生の中で心に留めておきましょう。その上で何かサポートがほしい時にははっきりと伝えることが必要です。どのようなサポートが必要なのかわからない場合や、それでもサポートを得られそうにない場合は、学校の先生に頼ることも検討しましょう。私の高校では勉強時間を先生に報告することを日課にしてモチベーションを保っている人がいたりもしました。
また、インターネットの記事を参考にするのも良いでしょう。
親の無理解を乗りこえる方法
ここからは親の無知を克服する方法について紹介します。
受験情報を共有する方法
受験の情報や現状を共有する方法としては上にも書いた通り、コミュニケーションが有効です。東大生の中には、夕食を毎日一緒に食べることを徹底して、その時間で受験の情報共有や現在地の確認をしていた人もいます。このような形で情報共有の場を定期的に設けておくと良いでしょう。
親子で進路を考える時間の作り方
志望校を決める際には「受験生の気持ち」を尊重することが重要です。その上で家庭事情などを正しく伝える機会も必要です。これも上と同じく定期的なコミュニケーションの中で長期的に継続的に行って、しっかりと考え、納得した上で決めましょう。
外部のサポートを活用するコツ
受験を乗りこえるためには家族内でのコミュニケーションだけでは限界となることもあります。そもそも受験生も保護者も受験のエキスパートであることは極めて稀(まれ)でしょう。そのような時に備えて頼れる人を作ることが必要です。たとえば学校の先生や塾の先生、現役の大学生などが考えられます。実際の経験や先輩の事例(ロールモデル)に触れるとプレッシャーが和らいだり、自信が生まれることにもつながります。
※当社では学校様に向けて大学生との接点を提供しています。詳細は以下のリンクよりご覧ください。
保護者が知識を増やすべき理由
ここでは情報戦とも言われる受験を乗りこえるために保護者ができることを紹介します。
情報が受験結果に与える影響
受験は情報戦です。受験生は過去問などの傾向からその学校の受験に対する「情報」を蓄積して効率的な受験勉強を展開することが求められます。
一方で受験生が見る余裕のない情報もあります。たとえば受験生の社会全体における傾向や学部的な偏りなどです。共通テストが変化する前の年は現役志向が強まり、難関大学の出願数が減って、あるレベルの大学に受験生が集中する、といったこともあります。科類や学部によって合格点が違い、どの科類に出願するかが合否に直結することもあります。
情報を集めるためのリソース
信頼できる情報でかつ新しい情報を得ることがこの情報戦を勝ち抜くためには必要不可欠です。
私たちはCarpediaという自社サイトにおいて受験の情報などを発信しています。全国の学校様と関わらせていただいており、最新の情報を東大生の見解を交えながら発信しています。ぜひご覧ください。
親子でともに成長するためのアプローチ
ここでは受験をともに乗りこえるためのヒントをご紹介します。
受験スケジュールの共有
受験の日程や模試の日程、定期テストの日程などを把握した上で、それぞれの到達目標を親子で共有しておくとよいでしょう。
モチベーションを高めるためのサポート
ほとんどの受験生は、受験の直前まで、受験勉強が楽しいと思うようにはなりません。その点を理解した上で、成績がよかった時には喜び合い、悪かった時にはあまり責めず、どこが足りないのかの分析を促すことを意識しましょう。
親子の信頼関係を深める工夫
親子に限らず、信頼関係を深めるためには、知らないことを知らないと言えることが必要です。そうすることで、自信のあることに対する信頼度も上げることができます。
そして、相手を信じることが信頼関係にとっては必要です。
勉強方法をともに模索する
「合格したい」という気持ちがあるひとであれば、自分の中で勉強方法については考えたり、試行したりしているはずです。この点は受験生を信じることが必要です。その上で、伸び悩んでいる様子であれば、「他の人はこういう勉強をしているみたいだよ」「東大生はこうやって勉強しているらしいよ」と言う助言をするのが効果的です。
受験を乗りこえるための心構え
受験を乗りこえるために必要な姿勢を紹介します。受験生の読者は日々の学習のご参考に、保護者の方々はぜひ助言の参考となさってください。
時には専門家の意見を取り入れる
塾の講師や学校の先生は教育のプロであり、受験についても理解の深い人が多いはずです。勉強に行き詰まったらできるだけ早めに、「何につまずいているのか」「これまでどのようなことを試したのか」などを分析した上で相談に乗ってもらうことが極めて効果的です。また、プロではなくとも友達との会話の中で新しい勉強法などが発見されるかもしれません。
失敗から学ぶ姿勢を持つ
受験は何もかもがうまくいっていないと合格できない、と言うものではありません。さまざまな勉強法を試してみて失敗することもあるでしょう。しかし大切なのはそこで挫折しないことです。考えて考えて試行錯誤する、という力を鍛えることは、受験の目的の一つと言えます。
小さな成功体験を積み重ねる
成功よりも失敗の方が目立ってしまうものです。受験生のみなさんも、その関係者のみなさんもその点を意識した上で、心が疲れたりしたときは自分がこれまでうまくいったなと少しでも思えることを探してみましょう。必ずどこかで成功体験をしているはずです。
プレッシャーを和らげる対策
もし今プレッシャーを感じている受験生がいたら、そのプレッシャーはどこからきているのか、考えてみましょう。広い大地と比べたら小さなものであることに気づくのではないでしょうか。むしろ、ひらけた未来のためのプレッシャーなのですから、ポジティブに捉えて、そのプレッシャーを楽しんでみるのも方法の一つです。
親の受験経験は関係ない
親の受験経験はあったほうが良いのでしょうか、それともないほうが良いのでしょうか。
このような質問自体、受験経験を新たに積んだり、また受験経験をなくしたりすることは不可能であることから考えると愚問です。ここではそれぞれの立場の方がどのようなことに注意すれば良いのかについて、ご紹介します。
受験の形態は変化している
親の受験の時期は人それぞれでありますが、とりわけ近年受験の形態が大きく変化していることは説明するまでもありません。共通テストを例にとっても、戦略、平均点、問題構成などが大きく変化しています。かつての受験経験や受験の知識は使い物にならない場合が多いのです。一方、メンタル面での助言などができるのは強みです。
「知ってるつもり」のデメリット
上のように受験の形態は変化しているので、古い知識に立脚したアドバイスはかえって悪いものになる可能性が高いです。受験生に声をかけるときはその点に注意しましょう。
受験経験のない人は、無知のせいで受験生の心を傷つけないようにしましょう。断言することを避けて、むしろ「一緒に受験について知る」「一緒に乗りこえよう」と言う立場で関わると良いでしょう。
最後に
今回は受験生の親の無理解や、その克服方法についてご紹介しました。
受験はチーム戦です。ここから残りの期間、全力で走り抜いてください!
ありがとうございました。
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