武蔵野大学高等学校 映像制作プロジェクト 第7回

武蔵野大学高等学校 映像制作プロジェクト 第7回

2023年7月13日に武蔵野大学高等学校1年生を対象に「映像制作講座」の第7回の授業を行いました。

今回は、映画やMV、PVなど様々な映像作品において監督や演出を担当されている鈴木研一郎講師にお越しいただきました!

<鈴木監督プロフィール>

静岡県出身。大学では、早稲田大学映画研究会に所属し、卒業後は自主製作ミュージカル映画『街の音、なにがしの唄』が複数の映画祭で入選。監督/演出・脚本・音楽を軸に、さまざまな分野において活動実績をもつ。

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映像制作プロジェクトとは?
アニメ、映画、YouTubeなど、私たちの身の回りは映像で溢れています。
皆さんは、さまざまな映像が、どのような目的で、いくらかけて、どのように作られているか知っていますか?
映像制作には「ビジネス」「表現力」「技術力」を学べる要素がたくさん詰まっています。
弊社ではその点に着目し、生徒たちが映像制作を通して、ビジネス的な視点を養い、魅力的なメッセージの伝え方を学び、チームでのものづくり手法を学んでいく、そんな講座をつくりました。

目次

映画とは何か

「そもそも映画って何?映画のいいところはどんなところ?」という講師の問いかけに、「臨場感がある!」「友達と一緒に感情を共有し合えるのがいい!」など様々な映画の魅力が生徒さんからあがりました。

「観客がカタルシスを感じる映像作品こそ映画であり、メッセージを伝えるために映画を意識して動画を作ってみると、中学生の皆さんにも上手にメッセージが伝わると思います。」と鈴木講師は伝えます。

カタルシスとは抑えていたマイナスの感情が解放され、気持ちがスッキリした様子のことです。

例えば、主人公が悪役を倒そうとするけど相手が強すぎて一回負けてしまいますよね。この時点で主人公はマイナスの感情になり、悪役に勝つために修行したり、仲間を集めたりします。そうやって苦難を乗り越えようとして、最後にもう一回悪役と戦って勝つ。勝った瞬間、マイナスになった感情が解放されて喜びに代わります。この変化を物語と一緒に観客も体験していて、これこそが映画の気持ち良さであり、カタルシスというものです。

「カタルシスを観客が感じることができるからこそ、映画は面白い。」と鈴木講師は言います。 起承転結をつけてシナリオを書くように伝えた意味を「映画」というキーワードを通して説明する鈴木監督の話に、生徒さんはしっかりと耳を傾けていました。

モンタージュ理論

次に、実際に生徒さんに役者になってもらい、いくつかのシーンを撮影しました。講義後半では講義中に撮影した映像を見ながら4つの撮影・編集技法を学びました。今回はその中から1つ紹介します。

生徒が役者になってシーンの撮影をする様子

<モンタージュ理論>

どんな映像作品もカットの連続で作品が出来上がっています。仮にAというカットとBというカットが全く関係のないものであっても人は何か意味を見出してしまうというのがモンタージュ理論です。

生徒の真顔の映像
ドーナツの映像

今回は、生徒さんの真顔の表情を撮影した映像の後にドーナツの映像が映し出されました。

「この映像をみてどんな感じがした?」という問いかけに、「お腹がすいてそう」「ドーナツ食べたいのかな?」という反応が生徒さんから返ってきました。

撮影時はドーナツの存在を隠し、「真顔の表情をしてね」という指示のみで撮影した映像なのに、ドーナツの映像をつなげることで、「お腹がすいているのかな?」という意味を人は勝手に見出すのです。

実際に自分たちが役者として出演した映像に少し恥ずかしがりながらも興味津々に映像を見る姿が印象的でした。

次回講義までに、チームで協力して今回の講座で習ったモンタージュ理論を含めた4つの効果を活用した映像を撮影していただきます!


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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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