皆さんは、世界史の学習について、どのようなイメージを持っていますか?
「年号や人名を暗記しないといけないから大変…」「何百年も昔のことを勉強したって意味ところで役に立たない」と思っている方も、もしかしたらいるかもしれません。
しかし、世界史の勉強や試験というのは本来、狭い特定範囲の知識の暗記のみが問われる
ようなつまらないものではないし、まして役に立たないなんてことはありえません。
私たちの「先輩」にあたる歴史上の人物が作り上げてきたユニークなストーリーを学べて、しかも現代の問題解決に応用できることがあるのが世界史なんです。
そんな世界史の面白さをダイレクトに感じることができる題材こそが、実は東大世界史の入試問題なんです。
※本稿は、相生 昌悟(著)、西岡 壱誠 (監修)『東大の良問10に学ぶ世界史の思考法』(星海社)の一部を再編集したものです。
東大世界史の「大論述」で歴史のストーリーの捉え方を身につけよう
東大は、そのアドミッション・ポリシーにおいて、「知識を詰め込むことよりも、持っている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視します」と述べています。
つまり東大として学生に対して求めている力は「大量の暗記する力」ではなく「最低限の知識から物事を論理的に考える力」なんです。
そんな東大「らしさ」が如実に現れている入試問題が、世界史の第1問大論述です。
この大論述で求められている力はシンプルに問題文をしっかり読み出題意図を理解し、与えられた問いについて何が問われているかを考える力です。
それを反映したように大論述の問題文は
1.問題の核となる主要求
2.主要求の前提となるリード文
3.回答の軸であり、使用が義務付けられている指定語句
で構成されており、これは東大の教授陣の出題意図、主要求に対する回答をリード文や指定語句で示された観点を軸として展開して書きなさい、を反映しています。
従来の世界史の一問一答のイメージとは真逆と言っても過言ではない出題形式ですよね。
もちろん、一問一答の問題も大事ではありますが、枝葉末節な知識の暗記だけに留まらず、俯瞰的かつストーリーを重視した歴史観を自分の言葉で説明することを入試問題で課している東大世界史を題材にすることで、新しく、けれども歴史を捉えるために重要な思考法を会得することができるのです。
どんな問題にも通用する世界史の思考法を学ぼう
本書では、実際に東大で出題された大論述の中から選りすぐった10問をもとに、古代から現代までの世界史の流れを見ていきます。
ローマ帝国と中国における古代帝国の成立の類似点と差異に注目し社会変化を論じさせる問題や、11世紀から19世紀までの農業生産の変化の意義をまとめさせる問題、現代に繋がるフェミニズムの元となった19~20世紀の女性参政権獲得及び解放運動を具体的に記述する問題など、幅広いトピックを題材としています。
また、各章前半の講義編では、予備知識のない方でも東大の議論がわかるように前提となる世界史知識をまとめ、各章後半の演習編では、東大世界史名物大論述を実際に解いて、東大が問いかける問題意識や世界史の重要ポイントを詳細に解説しました。
ぜひこの本で東大レベルの世界史の思考法をマスターしてください!
東大の良問10に学ぶ世界史の思考法
著者:相生 昌悟
監修:西岡 壱誠
出版:星海社 (2023/8/22)
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