子どものやる気を引き出す声掛け方法とは

子どものやる気を引き出す声掛け方法とは

勉強してほしいのに、子どもにやる気が全く見られない……よくある悩みですよね。ですが、「やらないなら仕方ないね」では済ませられないのが本音。今回は、子どもに自分からやる気を出してもらえるような声掛けや習慣づけの方法をお伝えします!

目次

子どものやる気が失われる理由

過度のプレッシャー

過度のプレッシャーは子どもたちからやる気を奪ってしまいます。なぜならば、何枚も立ちはだかる高い壁に「いくら頑張っても無駄である」と思わせてしまうことがあるからです。過度のプレッシャーに打ち勝つのは、大人にとっても難しいもの。

たしかに受験は、合格を目指して頑張ります。

ですが、志望校合格は子供が本当にやりたいことなのでしょうか?将来のことを考えて…などといった親心ではありませんか?子どもが落ちたら、近所に顔向けできない。受験費用が無駄になる。そういった考えが、脳裏によぎっていませんか。それが、子どもの選択肢を縛り付けるようなものになってしまっては、本末転倒。受かってもらいたい気持ちがはやるのもわかりますが、ここは一度落ち着いて、現状を見つめ直してみるのもいいかもしれません。

興味がない内容

興味がない内容について「興味を持て」と言われても、なかなか難しいでしょう。大人ですらも興味がない仕事に100%の熱量をもって打ち込めと言われても簡単にできることではないです。

子どもたちは、多くの場合、勉強の面白さに気付いていません。勉強とは本来楽しいものなのです。自分の知らない事実を知って、世界の姿を昨日よりも少しずつ鮮明にしていく作業は、この上なく知的好奇心を刺激してくれます。 まずは、親が勉強を楽しむ姿を見せるとよいでしょう。様々なことについて興味を持って、調べて、それらによってより磨かれた「世界を見るレンズ」で、新たな謎を発掘する。このサイクルを楽しんでいる様子を子どもに見せれば、きっと彼らも楽しんで勉強に向かい合うようになるでしょう。

成功体験の不足

成功体験が不足していると、やる気が起きにくいです。例えば、一度も成功体験のないバンジージャンプをやろうとなったとき、みなさんは楽しみ!という気持ちになりますか? 成功体験がないとは、その先にある成功のイメージが持ちにくいことを示します。やっても失敗しそうだと思うチャレンジに実が入らないのは当然です。

こうした子どもたちには、ステップを設け、小さな成功を積み重ねさせてあげましょう。簡単なドリルや問題集を買ってきて、一問、一ページ解くごとに、これ以上ないほどに褒めちぎってあげてみてください。それは、問題が解けていたらもちろん、解けていなくても、その努力の過程や姿勢を評価するのです。 この褒め方に、親御さんの手腕が問われます。あなたがうまく褒めれば褒めるほどに、子どもたちは勉強に前向きになって、自分から机に向かうようになっていくでしょう。もし、失敗ばかりを目につけて叱ってしまうと、子どものやる気はどんどん削がれてしまいます。褒めすぎて悪いことはありませんから、どんどん褒めちぎってあげてください。

具体的な目標設定の方法がわからない

具体的な目標設定がわからないと、なにをすべきかわからずに立ち往生してしまうでしょう。そもそも、勉強とは目標に到達するまでの努力の過程を示します。そのため、闇雲に問題集を解いても、ちゃんとした学習効果が得られません。以下の方法を目標設定の参考にしてみてください!

到達すべき目標を設定する

「○○中学校の入試に合格する」「次の定期テストで80点以上取る」など、達成が目に見えるようにすべきです。数字が絡んだ形にすると、より達成度がわかるようになります。

その目標を達成するために必要なことを書き出す

例えば、「この参考書を一通り解く」など目標達成のためにやるべきことを書き出してみましょう。どの参考書を解けばいいかわからないかもしれませんが、そういった時は過去問に頼ってみてください。過去問数年分の傾向を見れば、おのずと対策すべき分野、内容が浮かび上がってきます。例えば、毎年確率の問題が出ているのであれば、来年も確率が出るだろうと予想できますよね。逆に、ここ数年図形の問題が出ておらず、その前にさかのぼっても全く出題例がなければ、きっとその試験では図形が問われることがないと考えられるでしょう。

③どのように対策すべきか具体的なプランを考える

ここで参考書や問題集を選定します。もちろん、試験前日に解き終わったでは話にならないので、余裕をもって終わらせられるように期限を設定します。そうしたら、「○月○日までに△日残っていて、問題集は×ページなのだから、一日当たり〇ページだけ解けばいい」と見えてくるはず。こうして、一日にやるべき勉強量を算出するのです。これをしっかりこなしていけば、試験日に十分な実力が身についているはずで、目標達成も現実味を帯びてきます。

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日常生活で取り入れたい具体的な声掛け

「できること」に着目した言葉

子どもが今できていることに注目するにはどうすれば良いでしょうか?ついつい「できたこと」ばかりに目を向けてしまいますが、結果ばかりを気にしてしまうと、望ましい結果が出なかったときに「自分は落ちこぼれなのかもしれない」と思ってしまうかもしれません。

例えば、難しい算数の文章題で間違えてしまったとしても、「式を立てられたね!」「こんなに難しい計算ができるようになったね!」「計算ミスしないで計算できるようになったね!」と、過程や成長を喜ぶのです。このようにすれば、子どもの自己肯定感は高まり、より積極的なチャレンジをするようになります。

成功体験を共有する

成功体験を印象付けるために、周りと共有するのも一つの手段でしょう。テストで一番になったのであれば、自分と子どもだけではなく、祖父母などに伝えるなど、一つのコミュニティで周知の事実として流通させるのです。こうすることによって、より強く成功体験が印象付けられます。

成功体験は、積み重ねによって、子どもの自信と自己肯定感をあげていきます。その結果として、親からは困難に見えるような難しいことでもチャレンジできるような子どもが育つのです。ですから、ささいな成功だとしても、大きな思い出にしてあげるような働きかけをするといいでしょう。

親子で取り組もう!モチベーションが向上するアクティビティ

日々のルーティンを作る

毎日決まった時間、決まった場所で勉強をするように習慣づけるとよいでしょう。例えば、「学校から帰宅後、夕食までの1時間は勉強する」など、ルールとして決めてしまうわけです。もちろん、どんなルールでもよいのですが、ルールを決めるときには親だけで決めるのではなく、必ず子どもと相談の上で決めるようにしてください。

勉強を苦もなくこなすための方法は、勉強を「非日常」から「日常」へと変えてやることです。すなわち、日常生活の一部として組み込んでしまえばよい。そのためには、毎日決まった時間、決まった場所で勉強するとルールにして刷り込んでしまうのが、一番効果が出ます。

逆を言えば、このルールで決めた内容は親も守らないと効果がありません。「夕食前は1時間勉強する」と決めたのであれば、それ以外の時間は何をしてもいいというわけです。そこで「なんでゲームするの!勉強しなさい」と強制しては、せっかく決めたルールが台無し。一緒にルールを決めたのに、後から一方的に怒られては、契約を結ぶ相手として不適当と見なされても当然です。そのため、子ども相手だからと軽視しないで、親も遵守する誓いを立てながらルールを作ってください。

共に学ぶ時間を確保する

「親が一緒に勉強してくれたから頑張れた」と口にする東大生は驚くほど多いです。やはり、子どもだけに勉強を押し付けるのではなく、親が率先して学びに行く姿勢を見せるからこそ、子どもにもその真剣さや重要性が伝わるのでしょう。 一方的に子どもに勉強しろというのではなく、自分も勉強するから一緒に勉強しない?と誘ってみるのも、ひとつの有効な手段かもしれません。

長期的なやる気を持続するための方法

勉強はやはり結果が出てこそ。そのためには、定期的に振り返りと評価を行う必要があります。テストの結果だとわかりやすいでしょう。その結果を見て、長期的に伸びているのか、伸び悩んでいるのか。なぜそうなっているのか。これらを検討する会を設ければ、さらなる成功体験を得やすくなります。

場合によっては、設定した目標を修正してもいいかもしれません。ただし、最終目標を変更すると着地点も変わってくるので、そこはなるべくいじらずに、中間目標のほうで調整するようにしてみてくださいね!

みなさんの受験ライフがうまくいきますように!


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この記事を書いた人

東京大学文学部。世帯年収300万円台の家庭から東大へ合格。現在学業の傍ら、ライター、作家活動や講演活動を通して逆転合格のノウハウを広める。日刊SPA!、プレジデントオンライン、東洋経済オンラインにて連載経験あり。ゲームとマンガが趣味。

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