文学部って何するところ!?~文学部生が語る本音~

文学部、何を勉強する?

文学部と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?

文章を読んだり書いたりする、いわゆる文学について学ぶだけの学部だと思っていませんか?

今回は、東大カルぺ・ディエム 監修 西岡壱誠の『東大生が教える 13歳からの学部選び』の内容も織り交ぜながら、早稲田大学 文学部に通っている秋元保菜実(あきもと・ほなみ)が、文学部のあれこれについて赤裸々に語っていきます!

目次

文学部で学べること、身に付く力は?

実は、文学部に入学するといいことづくしだって知ってましたか?

圧倒的な教養が身に付く!

基礎として第二外国語の授業によって語学力を向上させるだけでなく、口語(話し言葉)・文語(書き言葉)の正しい言葉選びや、論証(建設的な文章の書き方)について学ぶことができます。また3年次以上になると、自分の興味・関心によって後述する様々な専攻分野を選択することができ、より専門的な応用知識を獲得することもできます。一つの分野だけを専門的に勉強するだけでなく、興味のある分野を掛け合わせ、複合的に考えることで、より多角的に学びを深めることができるようになります。

就職活動、社会人になっても活かせる力が身に付く!!

文学部のゼミ(研究室)は、他学部と比べてディスカッションや大人数に対するプレゼンテーションをする機会がたくさんあります!そのため、社会人でも求められるコミュニケーション力論理的な話し方を身に付けることもできます。また、体感として他学部の学生よりも自由時間があるため、その時間を活用して課外活動に参加したり、自分のやりたいことをとことん追求したりすることもできます。

文学部では自分が本当に学びたいことを学ぶことができる!

文学部は、人間の生み出した文化や人間そのもののあり方を研究する中で、人間への理解を深める学部です。一般的に、人文科学ともいわれています。

例えば「人間の営みとは何か?」という一つの問いに対して、文学や美術史学、言語学などそれぞれの分野の観点から、これまでの人間がどんなことを考えて、どんな社会を生きてきたのかを分析します。

また、「人間とは何か?」という問いに対しては、心理学や宗教学、哲学などの学問を通して、多角的に人間について研究していくこともできます。

それではさっそく、どんな分野があるのか見ていきましょう!

文学

文学といっても、英文学・日本文学・ドイツ文学・中国文学…というように世界各国の芸術作品や人、文化について学ぶことができます。書かれた文字を分析し、作品や政治的背景への理解を深め、時代によって異なる論点について研究する学問です。

言語学

言語学は、外国語を話せるように勉強しているというイメージがあるかもしれませんが、実際は言語の成り立ちや処理のされ方など、言語そのものを研究する学問です。新語や略語、言葉の発音や意味の変遷などについて深く勉強するため、私たちに身近な言語なのに、たくさんの新しい発見があります。

心理学

大学で学ぶ心理学は、人の心を読むというような学びではなく、人の心を論理的に予測し、人の心理現象を実験によって学問的に読み解いていきます。実験によって参加者から集めたデータは、統計の知識を用いて分析され、そこから多くの人に当てはまる傾向を掴んでいくことに役立ちます。大学院に進学し、2年間の勉強の末に修士号を獲得すれば、国家資格である公認心理師に必要な受験資格を獲得することもできます。

社会学

社会と個人の関係を探る学問です。例えば、日本人は災害時でも物を入手するために整列します。このような身近な話題に「なぜ?」という問いを立て、個人が社会にどのように影響を受け、どういう行動をするのかを考えていくのが社会学です。

歴史学

歴史学は、すでにわかっていることが本当なのかを考え、過去の出来事の新しい解釈を調べていく学問です。日本列島のことを研究する日本史学、アジアのことを研究する東洋史学、ヨーロッパのことを研究する西洋史学から絵画や彫刻などのさまざまな美術品のことを研究する美術史まで、自分の興味を深堀りする事ができます。

その他の専門分野

他にも、哲学や演劇学、映像・メディア論、教育学、考古学など大学には多様な専門分野が設置されています。また、教員免許や図書館司書、博物館などの学芸員の資格を取得することができる授業が受けられる大学も多いです。

文学部って就職に有利?不利?

「文学部って理系学部と違ってスキルを身に付けにくいけど、就職に不利なんじゃないの?」

って思っているそこのアナタ!!!文学部を卒業して、社会で活躍している人はたくさんいます。

卒業後の進路

文学部を卒業した人は、出版業界・広告業界・IT業界・金融業など幅広い職業に就いています。また、大学院に進学して研究員になる人や、公務員になる人もいます。

実際に就活をしている私の周りでも、全員がそれぞれの夢に向かって切磋琢磨し合えるため、互いに情報を共有したり、励まし合ったりしながら進路を選択しています。

文学部ってどんな人に向いてる?

文学部で勉強できる分野は他学部と比較しても多岐にわたっています。どの分野を専攻するにしても、自分に身近なテーマから普段は考えないようなテーマまで、人間や文化に関するあらゆることを自分事と絡めて研究することができます。そのため、知見を広めたい人、考えることが好きな人、文章やレポートを記述することをいとわない人などにも向いているといえます。 

まとめ

いかがだったでしょうか。文学部に進学することで、長期的に見ても自分にとってメリットがあったり、成長に繋がったりすることをおわかりいただけたら幸いです。

就職活動では、専門的な知識を持っている学生が優遇されると思いがちです。しかし企業側は、その学生が現在保有しているものではなく、今後、その会社でどれほど成長、活躍していけるかを基準に判断しています。

まずは学部で学ぶことに限らず、自分が本当に「やりたい!」と思えることについて考えてみてください!そして、それを実現する手段が文学部への進学であったとしたら、文学部は自分の夢に向かって模索できる、素晴らしい環境が整っていることでしょう。

参考文献

東大カルぺ・ディエム 監修 西岡壱誠 「東大生が教える 13歳からの学部選び」(星海社)


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講師は現役東大生!偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・経済格差など、さまざまな逆境を乗り越えた現講師たちが、生徒に寄り添って対応します。

ご相談から受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

早稲田大学文学部で臨床心理学を専攻している。チームビルディングやマネジメントに関心がある。公園で見知らぬ子どもと犬を愛でることが日課。趣味は散歩とカフェ巡り。

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