武蔵野大学高等学校 アカデミックマインド育成講座 第4回

カルぺ・ディエム講師の布施川講師(文学部4年)と橋本講師(教育学部3年)が、2023年11月30日に武蔵野大学高校の1年生を対象に「アカデミックマインド育成講座」という講演会・ワークショップを開催しました。

アカデミックマインド育成講座とは?

AIなどさまざまな技術が開発され、求められる力は変化し続けています。その中で、重要な力の一つが「思考力」です。

実際、共通テストや大学入試でも「思考力」が試されるようになっています。

本講座では、「自ら問いを立て、その問いに対して仮説を立て、その仮説を検証する」力、「アカデミックマインド」の獲得・向上を目指します。

講義では、探求的な活動と大学受験問題の2つの側面からアプローチすることを通じて、思考力・探求力・非認知能力を鍛えるとともに生徒さんにとって勉強が楽しくかつ身近なものになって行きます。

今回は、第10回にわたるアカデミックマインド育成講座の4回目の講義です。

本記事では、イベントの様子を実際に講義を担当した講師の橋本が授業の様子をお伝えします!

目次

世界一の都市はロンドン!?

「世界一の都市どこだと思う?」

布施川講師が生徒さんに問いかけます。

生徒さんは普段テレビで目にする情報や学校で習った知識を用いて、東京、ニューヨーク、パリなどいろんな視点から意見を出していきます。

ここで、世界一の都市はロンドンであると書かれたデータが提示されます。

では、なぜロンドンなのか。生徒のみなさんはまた考え始めます。

その際に、「文化分野だと〜」「お金持ちの数だと〜」といったようにさまざまな要素ごとに分解して考えているところがとても印象的です。

布施川講師も実際、さまざまな観点ごとに分解して解説していきます。

「このデータを見るとお金持ちが多い、というわけではない。」

「このデータを見ると特段頭が良いというわけではない。」

「このデータを見ると消費がトップというわけでもない。」

どのデータを見ても、ロンドンが世界一であることは証明できなさそうです。

では、なぜ世界一の都市はロンドンであるというデータが存在するのか。

生徒のみなさんは頭を悩ませます。

ある事実を証明するために、どんなデータが必要かを考えることはとても重要です

アンケート調査をやってみよう

ここからは、アカデミックマインドの三段階目の考え方「仮説を検証する」ことを体験してもらいます。

「仮説を検証するといっても、理科の実験以外では聞いたことがない。他にはどんなものがあるの?」

生徒からはそんな疑問の声があがります。

そこで、理科の実験以外の検証方法について知っていくために、みんなで講師が出した問いに対して仮説を立て、アンケート調査を行いました。

自分たちが作成したアンケートが仮説を本当に確かめてくれるのか、何度も質問欄を検討し、答えてもらった結果を分析しました。

分析の際にも、ぱっと見で仮説を検証できそうと早とちりするのではなく、その結果が本当に問いを証明してくれるのか何度も検討しました。

このワークを通じて、仮説を検証する手段を新しく知ることを通じて「検証する」ことの意味を理解できたことでしょう。

最後に

アカデミックマインド4回目の講義はいかがだったでしょうか。

今回でアカデミックマインドの紹介編は終わり、次回から実際の共通テスト問題や入試問題を使った習得・活用編に入っていきます。

世の中には問いが溢れているので是非探してアカデミックマインドしてみてください!

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この記事を書いた人

東京大学では教育哲学専攻。小学校でのボランティアの経験から学校教育のあり方について模索している。趣味は旅行とドライブ。最近は高遠そばのねぎを普通は食べないことを知り、衝撃を受けた。

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