※本稿は、宇野仙・西岡壱誠(著)『「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?』(星海社)の一部を再編集したものです。
はじめに
突然の質問で恐縮ですが、みなさんは日常生活の中で、何かに対して「なんでだろう?」と疑問に感じることはありますか?どれくらいのことを疑問に思い、「これってどうしてなんだろう?」と理由を考えて、答えを考える習慣を持っていますか?
私は20年近く、予備校教師として東大受験生を指導してきました。その中で、常々「東大に合格できる受験生には、どのような共通点があるのか」を考えています。
その一つの答えが、この「身近な疑問を考える習慣」なのです。
日常生活の中で、「なんでだろう?」と考えることが多い人ほど、成績が上がりやすく、東大に合格しやすく、社会でも活躍できるのではないか、と思うのです。もっと具体的に言えば、「なんでだろう?」という問いを問いのままで終わらせず、そこから仮説を立てて検証し、理由を突きとめるという一連の思考をマメに行う習慣こそが、「頭がいい人」の能力を作っているのではないかと思うのです。
でも日常生活の疑問を、自分だけで考えるのは難しいですよね。実はこのような疑問を考えるのに効果的な「型」があります。こういうアプローチをしていけば答えに近づくことができる、という考え方が明確に存在しているのです。
それをマスターしていただくために本書では、身近な疑問から東大入試レベルのものまで問いを25個、用意しました。
なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?
本書から例としてこの問題を取り上げます。問題文にもある通り、東京都はなんと日本で一番、ブルーベリーが収穫されている都道府県なのです。「ブルーベリー」と「東京」。あまりイメージが結びつかないですね。なぜ東京では、ブルーベリーが多く作られているのでしょうか?
紐解くためのアイデア
①ブルーベリーの特徴を考えてみる
②東京の特徴を考えてみる
③これらの情報を結び付けてみる
本書ではこのような「型」を使って、疑問の答えを丁寧に導きます。気になる解答は本書で!
おわりに
私は問いの「答え」をみなさんに暗記してもらいたいわけではありません。本書おすすめの読み方は、「答えの考え方」を一緒に探していくというものです。あくまでも目的は、「身近な問いに対してどう考えていくか」という型を習得していただくことにあります。みなさんが自分で気になる問いを見つけて、考えられるようになれば、きっと本当に「勉強が楽しい」と思えることでしょう。
「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?
著者:宇野仙・西岡壱誠
出版:星海社(2023/04/19)