文理選択も終わり、高校卒業後の進路を真剣に考えなくてはいけない時期になりました。大学受験を考えている人や専門学校、就職などさまざまな選択肢があり悩む人が多いでしょう。
そこで本記事では高校2年生の方向けに進路の種類と決定の方法を解説していきます。
進路の種類
そもそも高校卒業後の進路にはどのようなものがあるのでしょうか。近年では大学へ進学する人も増えてきましたが、選択肢はそれだけではありません。高校を卒業した際には全員が成人しているので、一人前の大人として自分の選択に責任を持つことが必要です。
この記事では以下の進路について順に解説していきます。
・大学進学
・専門学校・短期大学
・就職
・留学
・ギャップイヤー
大学進学
「進路が定まっていない人はとりあえず大学に行け!」
そう言われることも近年では多くなってきました。確かに大学に進学すると、そこでしか得られない専門的な知識やスキルを深く学ぶことができます。また、研究活動やゼミを通じて、自分の興味を追求する機会が得られます。さらに、多くの大学はクラブ活動や留学制度、インターンシップなど、多彩な経験を提供しており、学びだけでなく人間的な成長の場ともなります。
大学の4年間は、人脈を築く絶好の機会でもあります。将来の仕事やキャリアに役立つネットワークを形成することができ、就職活動の際にも大いに役立つこともあります。
大学進学に向いている人の特徴
どのような人が大学進学に向いているのでしょうか?
自分の興味がある分野がはっきりしていて、それについて深く学びたいと思っている人や、研究者など専門的なキャリアを目指している人にとっては絶好の学舎でしょう。そこまで明確な目標がなくても勉強が好き、色々なことを知りたいと思っている人も大学進学が向いているかもしれません。
また将来の職業や就職活動のことを考えて大学進学を選択することもできます。特殊な技能や資格を必要としない職種であれば、四年制大学を卒業したほうが就職が容易だったり、生涯収入が増えたりします。自分の将来像を想像して、若いうちに勉強に投資したいか一刻も早く社会に出て働きたいか考えてみるのがいいかもしれません。
志望校の選び方と注意点
大学進学をすると決めたらそれで終わりではありません。自分が大学に入って何を学びたいのか、どういうキャリアを歩みたいのかを考えて志望校を決定しなくてはなりません。
誰しも受験には失敗したくないものです。そのためついつい今の自分の偏差値で行ける大学を探してしまうと思います。もちろん今の自分の実力に向き合うことは大切ですが、まだ高校2年生なのであればまだまだ学力は伸びていきます。そのため現段階では偏差値をあまり気にすることなく、自分が何を学びたいのか、どういったキャンパスライフをおくりたいのか考えて志望校を決定してみてください。
詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてみてください。
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専門学校・短期大学
勉強を続けるもう一つの選択肢は専門学校や短期大学へ進学することです。料理人やパティシエ、メイクアップアーティストなどのプロフェッショナルになることを目指す人は専門学校も視野に入れているかもしれません。
専門学校とは?
専門学校では、その名の通りある特定の職業に専門的な知識を学ぶことができます。広く教養を学ぶというよりは、職業教育を行うことを目的としています。そのため、専門的な知識・技術を身につけ、資格を取得した後にはそれを生かした職業選択が行われます。
専門学校というと美容専門学校や調理専門学校などをイメージする人が多いかもしれませんが、そのほかにもビジネス専門学校やIT専門学校、デザイン専門学校などさまざまな学校があります。自分の好きなこと、極めたいことがはっきりと決まっている人は自分が欲しい能力を学べる学校はないか調べてみてはいかがでしょうか。
短期大学と大学の違い
短期大学は短大とも呼ばれ、その名の通り「2~3年の短期間で専門的な知識を深く学ぶ」場所です。大学と同じように幅広い教養を身につけることができる上に、職業や実際の生活に役立つ能力も身につけられることが多いです。
短期間のうちに、教養科目や専門科目を履修する必要があり、四年制の大学生よりも大学生活が忙しいこともあります。しかしその分集中して勉強ができ、大学生よりも早い段階で社会に出ることができます。かつては女性が進学するイメージの強かった短期大学ですが、現在では男女問わずさまざまな人が短期大学に進学する選択をしています。
短大や専門学校のメリット/デメリット
前述したように、これらの学校では資格取得がうたわれていることが多く、資格の勉強のサポートなどが充実しています。また在学期間が短いため四年制の大学よりもかかる費用が少なく、早く社会に出て専門職につきやすいというメリットがあります。
一方でデメリットとして学士号を取得できないということがあります。短期大学を卒業すると短期大学士という資格は取得できますが、学士号取得には四年制の大学に編入する必要があります。学士号とは大学卒業を証明する資格のようなもので、自分の専門外の職種に就職したり、別の業界に転職する際には不利になってしまう可能性もあります。そのため進学した段階で自分の将来の職種が限定されてしまうこともあります。
就職
高校卒業すると同時に進学するのではなく、就職という選択肢をとる人も多いです。最近では減少傾向にあるものの約17%の人が就職を選択しているといいます。高卒で就職すると職種が限られていたり、賃金が低かったりとマイナスなイメージがあるかもしれませんが、実際はそうでもありません。
主な就職先
高卒生に人気の就職先は例えば介護職や運送業などがあります。学歴関係なく活躍できる上に少子高齢化が進んでいたりやネットショッピングが広まっている現代では人手不足なため高い給料も期待できます。介護士の資格や運転免許が必要ですが、職場によっては資格取得の支援をしてくれる場合もあるので調べてみてください。
そのほかにもIT業界や建設、保険など一見学歴が必要そうな職種でも若手人材の採用、育成を盛んに行っていることがあります。始めは見習いでも、大学で勉強しているよりも現地で学ぶ方が成長することもあるため若手人材の人気が高いのです。アパレルや飲食業も依然として人気の高い職種です。
高校卒業後すぐに就職するメリット/デメリット
メリット
大学へ進学する人と比べて早く社会に出られるのが最大のメリットでしょう。早く社会経験ができることで出世がしやすくなったり、早くからまとまった収入が得られるのは大きなメリットです。また大学受験・進学にかかる費用を削減できるためその分を考えても早く自立できます。また高校によっては就職活動の面倒を見てくれることがあります。大学卒業生が就職する際には自分で情報を集めて就職先を見つけなくてはならず、大変ですが、高卒生は進路指導の先生に教えてもらいながら就職先を探すことができます。
デメリット
メリットの多い高卒の就職ですが、いくつかデメリットもあります。まずは生涯年収が大学卒業生と比べて低くなる可能性があることです。もちろん全員がそうだとは限りませんが、初任給は大学卒業生の方が高いです。また周りの友人が大学へ通っていると、その間は学生の自由な生活に嫉妬してしまうこともあります。早くから社会に出る分、自由時間が少なくなってしまうのは仕方がないのかもしれません。
留学
留学というと日本の大学在学中に数週間から数年間海外へ行くイメージが強いと思います。確かにそれも一つの選択肢ですが、大学によっては単位取得ができないため卒業が一年遅れてしまったり友人が先に卒業してしまったりという弊害もあります。
そうではなく、はなから海外の大学に進学するという選択肢もあります。少しハードルが高く感じるかもしれませんが、例えばアメリカの大学では小論文形式の入試がメインです。高校在学中に課外活動などに盛んに参加している人は有利に受験を進めることができます。
ギャップイヤー
ギャップイヤーという単語を聞いたことはありますか?
「ギャップイヤー」とは、学生が高校卒業後、進学や就職をする前の1年から2年程度の期間を、自己研鑽や社会体験に充てることを言います。高校卒業と大学入学までに1〜2年間の「ギャップ=隙間」を自ら設けるので、ギャップイヤーと呼ばれています。この期間中は、国内や海外でのボランティアをするもよし、留学にいくもよし、インターンシップ、語学研修などなど、多種多様な過ごし方を自分で選んでいける、貴重な経験を積むことができます。
詳しくは以下の記事でまとめているので参考にしてみてください。
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まとめ
いかがでしたか。自分の進路が決まらず焦ることも多いかと思いますが、自分の将来に向き合う大切な期間です。あまりに合わせたり、保護者や先生のいうことを鵜呑みにするのではなく、自分が本当に好きなことは何か、どうやって生きていきたいかを考えてみてください。応援しています!
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