『東大式コミュニケーション』に学ぶ、新入生向けコミュニケーション講座

「東大式コミュニケーション」に学ぶ新入生向けコミュニケーション講座

4月。出会いの季節ですね。今年度進学されたみなさん、進学おめでとうございます。

進学したということは、必ずやってくるのは同級生との顔合わせからの自己紹介、そして友達を作るということですよね。でも、多くの人は自己紹介は苦手、何を話せばいいかわからない、と思っていると思います。また、そこから友達になろうとしても難しい、どうやって会話を広げればいいかわからない。そんな人もいることでしょう。

今回は、現役東大生ライター碓氷明日香が、『会話を科学する!最短のラリーで誰とでもうまくいく東大式コミュニケーション』から初対面の同級生と知り合って仲良くなるまでのコミュニケーション術を学びとって、実体験を交えながら解説しちゃいます!

目次

自己紹介って何を話せばいいの?

クラスメイトが順番に自己紹介をしていく中、自分が喋ることを頭で何度も反芻して、ドキドキしながら自分の番を待つ。そんな経験、誰にでもありますよね。他の人の自己紹介なんて上の空、ほとんど頭に入っていない状態で、何を話せばいいか考えてしまう人も多いと思います。何を隠そう、私もその1人なのです。では、そんな時、何を話せばいいのでしょうか?

聞きたいことは自分から話す

普通、話す内容を考える上で、「自分は何なら話せるか」という視点から考えませんか?ですが、敢えてここでおすすめしたいのは、「相手から聞きたい情報があるのなら、まずは自分からそれを伝えてみる」ことです。例えば、自分と共通の趣味をもつ人を探したいのなら、自分の趣味とそれが好きな理由などを語れば、同志も自然と語ってくれるはずですよね。自分が話せることを話す、ではなく、聞き出したいことを開示する。少し視点を変えてみるだけで、内容の思いつかない緊張の場面から、同志を探す期待の場面に一転するのです。自分が一番最初に話さなければいけない場合、そして話す内容がみんなバラバラな場合にぜひ使ってみてください。

つかみに使えるネタを用意しておく

また、もう一つおすすめなのは、「鉄板ネタを持っておく」ことです。「いつも自己紹介するたびにこう言われるんですが」という小ネタを用意しておくと、つかみに困りませんね。この時、名前をネタにするといいです。例えば、私だったら「碓氷って薄いに井戸の井と間違えられるんですけど、石編にふるとりと氷なんです!間違えないようにお願いします!」とか言うと、つかみとしてもいいし、名前を覚えてもらいやすくなる。一石二鳥ですよね。ぜひ、このテクニックも使ってみてください。

科学的視点から考えたタイプ別「同級生との会話術」

自己紹介を終え、自由に話すことができるタイミングになりました。さあどうしますか?あの人と仲良くなりたいな、話してみたいな、そう思っても、仲良くなりたいからこそ、距離の縮め方が慎重になってしまって、かえって不自然になってしまう。結局会話が曖昧な形で終わってしまい、うまくいかない。そんな経験がある人、多いと思います。私も、1対1のコミュニケーションがあまり得意ではなく、沈黙が訪れてしまった時、どうにかしてこの沈黙を破らなければ、と焦って話題を探すも全く見当たらず、時間が過ぎていくだけ…ということがよくあります。そんな時のために、相手のタイプごとに自然に仲を深められるコミュニケーション術を教えます!

相手が感情的なタイプの場合

相手が感情的な人の場合、まずはとにかく「積極的に話す機会を増やす」これが大事です。相手に自分を意識させる時間を増やしていけば、自然と仲良くなれるものです。ただ、これが難しいんですよね。あまり話したことのない相手にいきなりご飯に誘っても…と思って躊躇ってしまうかもしれません。でも、そうやって躊躇っていては何も始まりません!ここは脳筋ですが、もう積極的にアタックするしかないのです。勇気を出しましょう。

では、そうして漕ぎ着けた一緒になれる時間に、どんなことを話せばいいのでしょうか。相手が話好きな場合、まずは聞くことに徹しましょう。そしてそれに対して適切な相槌を打っていけばいいのです。話好きな人は、話を聞いてもらうだけで気持ちよくなるものです。一方で、話すのが苦手そうな人なら、自分から積極的に話しかけていきましょう。ただ、その時に気をつけなければならないのは、相手にもちゃんとボールを投げることです。自分ばかり話していては、相手はつまらなく感じてしまうかもしれませんからね。

自分から話すといっても思いつかないよ…という方。そうですよね、とてもわかります。話題を見つけるコツは、「自分と一緒にいることで相手にどんな得があるか」を念頭に置くことです。相手の趣味に関連する内容で、相手のメリットになることを考えるのです。例えば、美味しいお店を紹介するとか、最近読んだ面白い本や漫画を紹介するとか…。それでも見つからない、という方には、さらに条件を絞ることをおすすめします。これは私がいつもやってしまうことなのですが、話題が見つからないのって結局、森羅万象から話題を取ってこようとしているからですよね。それはひとつに絞るのが難しいわけだ!では条件をつけて絞りましょう。相手と自分の共通の話題で、かつ自分が持っている、相手のメリットになる情報について話す、のような形で考えるのです。そうしたら、少しは見つけやすくなりませんか?

相手が論理的なタイプの場合

相手が論理的な人の場合、そしてさらに話好きな人の場合、「相手に話の主導権を渡してあげる」ことが大切です。論理的な人は論理性を盾に共感してもらいたいと思っていることが多いので、好きなだけ話してもらって、良いリアクションを打つ聞き上手になれば、あちらが喜んで一緒にいてくれるようになるはずです。

一方で、話が得意ではない人の場合は、自分が話の主導権を握りつつ、「定期的に相手の意見を求める」ことが大切です。ただ共感してもらうような内容を振るのではなく、少し相手に考えさせて、そこからさらに話題を広げていけるような話題を振ると、相手は楽しんでくれます。論理的な人は「何かを関連づけることで話が広がっていく」ことを面白いと感じる部分があるのです。連想ゲームを頭の中で繰り広げて、広げられそうな話題を探しましょう。

まとめ

コミュニケーション能力というのは、この先の長い人生においてもずっと必要なものです。学生のうちにそれを身につけることができればこっちのもんですよね。新たな学校生活をスタートするみなさん、この機会にコミュニケーション術を磨いてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

大学では教育学部基礎教育学コース所属。世界史が好きだったことを踏まえ、教育の国ごとによる違いやその歴史に興味を持っている。趣味はアニメ鑑賞、読書。

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