【東大生作家たちと論文記事を書いてみよう!】幸せとは何か

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はじめに

みなさんは「キャントリルの梯子」というものはご存知でしょうか?「キャントリルの梯子」とは、0から10段の梯子があって0が「最悪の生活」、10が「最高の生活」といって聞かれた人の幸福度を測るものです。この方法は、すべての国で同じ方法、同じ設問用いることができるという利点があり、比較可能なデータが多数ある場合、総体の尺度として最も優れていると評価している人もいるようです。

日本の幸福度

日本の若者は5年後の幸福度が他の国に比べて低いそうです。日本の特に若い世代は①今どこの段にいるかの質問は61位。この順位より下先進国はほとんど存在していません。②5年後どこにいるかは122位の順位だそうです。このようなデータから、日本の人からは「欧米中心の調査だ」という声や、「日本の幸福度がこんなに低いわけない」というような声も上がっているようです。ですが私は、これは日本の教育が学歴社会を重視しているせいだと考えます。

学歴とは違った目線で

いい大学に入って、いい会社に入り、高い給料をもらって働くのが一番いい。そのためには人と競争し、少しでもいい大学に入る。レベルの低い大学に入ると未来はない。こう言う日本の社会通念は若者の心を固くし、柔軟な考え方を持つ余裕をなくしてしまうのです。常に人と比べて、競争し、ひたすら少しでもいい学校にはいる。いい幼稚園、いい小学校、いい中学、いい高校、いい大学。そしていい会社に就職してもその競争は終わる事なく、いい部署でいい役職と競争はずっと続きます。

自分は小学生の時からずっと野球をやってきました。正直勉強でいい大学に入ろうという考え方の世界とは遠い世界で育ってきました。毎日毎日白球を追って、ただひたすら体力の限界まで練習し疲れて寝る。勉強する事が一番大事の様な考えとはまるで違う毎日です。そんな世界で育った自分は実は日本の若者の平均よりずっと高い満足度を感じています。仲間と苦労を共にし、喜びを分かち合う。そんな毎日は人と競争するよりももっと大事な事を教えてくれたと思います。

高い教育を受けて、いい大学に入れば満足度は高いはずと言う反論もあると思います。もちろんそう言う人も世の中にはたくさんいるでしょう。でも、人と競争することを植え付けられていると常に人の目が気になって自分が自分でいられなくなるのではと考えます。芸能人や有名な人が自殺してしまうのもこのような理由からだと思います。

世界に目を向ければ、勉強や偏差値よりも個性、特技、様々な価値観を大事にする国がたくさんあります。音楽で秀でている、運動で秀でている、YouTuberそして冒険家。それぞれ自分の足で立つ人々に対する世の中の評価は高く、向けられる尊敬の眼差しもずっと高いのではないでしょうか。

苦労しないと幸せになれないという考え方

もう一つの理由として、日本には苦労しないと幸せになれないと言う考え方が古くからあると思います。そのような考え方からなのか、日本には苦労しないと幸せになれないというようなことわざが多いように感じます。例えば、「商い三年」ということわざは「商売で利益を上げるには三年かかる、三年は辛抱せよ」という意味です。楽して楽しんで幸せになってはいけないという考えのもとでは辛い思いをしないと幸福にはなれない。楽しんで、楽をしていると周囲からの評価は受けにくい気がします。そして評価されないだけではなく、時として世間からの圧力もかかってくると思います。

「幸せとは何か?」

この記事を読んでくださっている方は今本当に幸せでしょうか?「幸せとは何か?」という疑問はとても難しい疑問だと思います。「幸せとは何か」ご家族の方やお友達と話し合うということも大切なことだと思います。この記事を読んで、幸せとは何かと改めて考えるようなきっかけとなれたら幸いです。

筆者:菊池剛大

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この記事を書いた人

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