みなさん、 自分に合った努力、できていますか?
受験や資格試験の勉強、仕事を覚えるときや新しい学問に触れるときなど、みなさんは一生のうち多くの時間を「 勉強」に 捧げていると思います。でも、そんなに勉強している人でも、実はあまり、自分にマッチした勉強法を実践できできていないことがあります。
僕たちから見ると、多くの人は、自分のサイズに合っていない服を着ているかのように、不格好な勉強をしています。
「自分に合った努力」ができていないのです。逆に、さまざまなことで結果を出している人は、 自分に合った勉強法を「オーダーメイド」でつくっています。勉強を始める「以前」に、自分に合った勉強法を準備する──だから「自分に合った努力」が続けられて、苦労せずとも結果が出るのです。
※本稿は、チームドラゴン桜『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。
「頑張ってもなかなか結果につながらない人」が陥る罠
さて、そもそも、なぜ多くの人は「自分に合った努力」ができないのでしょうか?
そのいちばんの原因は、「自分のことをよく理解できていないから」です。桜木先生は、こんなセリフを残しています。
「東大合格秘訣の第一条は……まず『己を知る』ことだ!自分の力を知ろうとしないヤツに東大合格はないっ!」
多くの人は、自分は何が得意で、何が苦手で、どんなふうに努力すれば結果が出て、どんなふうに時間をかけるとうまくいか ないのか、そういうことがわかっていません。だから、「努力しても結果の出ない、ムダな努力」をしてしまっているのです。
最小の努力で最大の結果を出す人は、この主観と客観を合わせる調整をしています。本当に得意なのか? 本当に苦手なのか?それを正しく把握できるように、勉強を始める前に確認しているのです。
マトリクスで整理すれば「自分に合った勉強法」がわかる
本書では、自分の強みと弱みを正しく理解して、それぞれについて「結果の出る努力」がわかる、そんな方法論を紹介します。そこで使うのが、マトリクスです。
勉強「以前」に、自分がどのように努力すれば結果が出るのか、しっかりとマトリクスで整理することで、結果につながりやすくするのです。それこそが、本書のタイトルでもある「なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること」なのです。
マトリクスの使い方は、次の3STEPです。
STEP1:縦に「得意」と「苦手」、横に「好き」と「嫌い」と書いたマトリクスをつくる
STEP2:そこに、自分がいまから自己分析したいことを書き込んでいく
STEP3:シートを完成させて、「好き」「嫌い」「得意」「苦手」という主観と客観を見える化する
こうして、あなたが勉強すべき内容を「好き×得意、好き×苦手、嫌い×得意、嫌い×苦手」の4つに分類してください。
まずはともかく、「見えるようにする」のが重要です。
本書では、それぞれの象限について向いている勉強法を、1つずつ解説しています。
この本について
この本では、自分だけのオーダーメイドの勉強法で、結果を出せる方法をレクチャーします。
「しっかりと目的を明確化した正しい方向性の努力は、報われる」
『ドラゴン桜』の中で、桜木先生は「勉強とは合理性と効率 つまり脳と身体のメカニズムを相乗した科学的トレーニング だ!」と言っています(『ドラゴン桜』1巻・9限目「スパルタ合宿」)。まさに「合理的に」「効率的に」努力することが 求められるのです。
みなさんが「正しい方向性の努力」ができるように、 逆に「報われない努力」をしなくてもすむようになってもらいたい。 そんな思いで、この本を書きました。
本書では、勉強嫌いでも、時間がなくても、忘れっぽい人でも、飽きっぽい人でも、どんな人でも自分にマッチした勉強法が見つかる─ ─その方法を解説しています。この本を読み終えたみなさんが、自分だけの勉強法を見つけ、「最短・最速で最高の結果」を出せるように祈っています。
『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』
著者:チームドラゴン桜
出版:東洋経済新報社(2023/7/19)