自己管理とは、個人の生活や仕事において自分自身を効果的に管理・コントロールすることで、この能力を自己管理能力と言います。自己管理能力が高い人は、健康的な生活を送りやすく、仕事の効率も良いことが多いです。
そこで本記事では、東大生が自己管理能力の種類とその高め方について解説します。
自己管理能力の種類
まず、自己管理能力にはいくつか種類があるので、それについて紹介します。
自己管理能力の分け方にはいくつか方法がありますが、ここでは代表的な5つについて紹介します。
健康管理・体調管理
自己管理の基本は、何より健康であること。適切な運動や食事、休養を行い、体調を維持することが重要です。適度なストレッチやウォーキング、バランスの良い食事や睡眠によって体調を維持する能力は、立派な自己管理能力の1つです。
時間管理
時間管理は、自己管理能力の中でも重要なスキルです。効率的に時間を使い、生活や仕事を円滑に進めるためには、スケジュールを計画し、時間を適切に配分することが求められます。タスクの優先順位を決め、余裕を持った計画を立てられるかどうかが、自己管理能力の高さに直結します。
感情の管理
感情の管理は、ストレスやフラストレーションに対処し、自分の感情を適切にコントロールする能力です。感情の管理ができる人は、仕事や人間関係でうまく立ち回ることができます。リラックス法やマインドフルネス瞑想も、自己管理を実現する手法の1つです。
モチベーションの管理
モチベーションの管理は、自分自身のやる気を維持・向上させる能力です。目標を設定し、達成感を得ることでモチベーションを維持することができます。これも、自らを律し成長させるという意味で自己管理能力と言えます。
お金の管理
お金の管理は、自分の収入や支出を把握し、適切な節約や投資を行う能力です。貯金や資産運用に役立ち、将来に備えることができます。支出を把握し、無駄遣いを見直すことが、この能力を高めるのに有効です。
自己管理能力の高い人が持つ特徴
このような自己管理能力が高い人には、どんな特徴があるのでしょうか? 主なものを5つ紹介します。
時間を効率的に使うことができる
自己管理能力の高い人は、時間の使い方を意識しています。無駄な時間を減らし、効率的に仕事や勉強に取り組むことができます。これにより、他の人よりも多くの成果を上げることが可能です。
感情に左右されることが少なく精神的に安定している
自己管理能力の高い人は、感情のコントロールができるため、ストレスや困難な状況にも冷静に対処できます。これにより、周囲の人と円滑な人間関係を築くことができます。
健康に気を使っており体調を崩しづらい
健康であることが自己管理の基本です。自己管理能力の高い人は、適切な食事や運動、休養を行い、体調を整えるために時間とお金を投資しています。これにより、病気や怪我によって休まざるを得なくなる時間が減り、継続的に活動できます。
自分に自信を持っている
自己管理能力の高い人は、自分の強みや達成した目標に自信を持っています。自信に満ちた態度は、周囲にポジティブな影響を与え、リーダーシップを発揮することができます。
目的や目標が明確になっている
自己管理能力の高い人は、モチベーションや時間を上手く管理できているために、今自分がやっていることの目的や、将来なりたい像・目標が明確に定まっていることが多いです。その結果、面倒なことや厄介な仕事を先送りせず、すぐに取り組むことができます。これにより、仕事の効率が向上します。また、明確な目標は、他人と協力する際にも役立ちます。
自己管理ができない原因
多くの人は、自己管理ができるようになりたいと思っているはず。しかし、そう簡単ではないのも事実です。ここでは、自己管理ができなくなっている主な原因を3つ紹介します。
目的や目標についてそもそも考えていない
自己管理ができない人の多くは、明確な目的や目標がないため、行動が散漫になりがちです。目標を設定し、それに向かって努力することが自己管理の基本であり、それができないと、自己管理もできないことになってしまいます。
弊社代表の西岡壱誠も、目標や行動が漠然としているがゆえに最初の一歩が踏み出せない、ということについて語っています。
生活リズムが乱れており体調を崩しやすい
生活リズムが乱れていると、体調を崩しやすくなります。特に睡眠不足は、現代人の多くが陥っている問題であり、これが自己管理能力の低下につながります。厚生労働省の情報提供サイトでも、睡眠不足・睡眠障害が引き起こす問題とその解決について解説されています。
やりたいことばかり取り組んで面倒事は後回しにしがち
面倒なことを後回しにする癖があると、自己管理能力が低くなります。目的や目標が定まっていないからこそ先送りにしてしまうという意味では、1つ目の要素とも関連が強いと言えるでしょう。先送りせず、すぐに取り組む習慣を身につけることが重要です。
自己管理能力を高める方法
では、どうやったら自己管理能力が高まるのでしょうか? ここでは、今からでも実践できる方法を5つ紹介します。
Todoリストを作成して予定を管理する
予定やタスクをリスト化し、一日の計画を立てることで、時間管理がしやすくなります。これにより、効率的な時間の使い方ができます。
『マンガでわかる 東大勉強法』では、「付箋勉強法」というタスク管理法を紹介しています。やり方は以下のとおりです。
- やるべきことを付箋で細分化して列挙する
- ToDo/Doing/Doneの3つに分けたリストを作成する
- やるべきことを書いた付箋を「ToDo」の枠にいれて、消化していく
- 現在進行系でやっているものは「Doing」、終わったものは「Done」の枠に移動させ、進捗を管理する
- 優先順位やタスクの種類を可視化したい場合は、付箋の色ごとに意味づけする(赤は最重要、青は仕事関連、など)
(『マンガでわかる東大勉強法』p127より出典、このページでは1週間勉強の計画について話しています。)
これも参考にしながら、予定を管理してみてください。
自分のことを客観的な目線から評価する
自分に厳しくすることで、自己管理能力を向上させることができます。自分の弱点を認め、改善する意識を持つことが重要です。
生活リズムを一定にして睡眠時間を確保する
規則正しい生活は、体調管理や時間管理に役立ちます。毎日同じ時間に起床・就寝し、適切な休憩を取ることが大切です。
達成可能な小さな目標を立てて成功体験を積み重ねる
達成可能で、継続的な目標を立てることで、モチベーションを維持しやすくなります。小さな成功体験を積み重ねることで、自己管理能力が向上します。
『東大超速集中力』でも、目標を明確化するためのテクニックを紹介しています。大まかなやり方は以下のとおりです。
- 数字を使って目標を設定する(例:この本を週に30ページ読み進める)
- 指標を1つに絞る(例:会議資料を作成する際に、レイアウトや簡潔さ、提出スピードなど様々な要素の中から、今回追い求める指標を1つだけ選ぶ)
- なぜそれに取り組むのか、納得できる理由を見つける
特に重要なのが3つ目です。人間、納得感が得られなければ努力は継続できません。「なぜそれをやるのか」「それをやると自分にとって何が良いのか」と考えて、自分のモチベーションを管理しましょう。
仕事や勉強の目的・目標を常に考える
自分の行動や状況を記録することで、自己評価がしやすくなります。振り返りを行い、改善点を見つけることが、自己管理能力の向上につながります。
自己管理能力が低いことによるリスク
ここまでは、自己管理能力が高いとどんなことが良いか、高めるためにはどうすればいいかについてお伝えしてきました。最後には、自己管理能力が低いことによるリスクを3つお伝えします。
これを理解しておくことで、「自己管理ができるようになろう」という意識が一層高まるはずです。また、自分がこのようなリスクを抱えてしまっていないか、改めて確認してみてください。
周りの人から信用してもらえなくなりやすい
自己管理能力が低い人は、周囲からの信用を失いやすくなります。仕事や人間関係において信頼されることが難しくなり、チャンスを逃すことが増えてしまいます。
本来持っている能力を活かしきれない
自己管理能力が低いと、本来持っている能力を十分に発揮できません。時間やエネルギーの無駄遣いが増え、パフォーマンスが低下します。
仕事などから長期的に離脱しかねない
自己管理能力が低い人は、健康管理ができないことが多く、病気になりやすくなります。特に、生活習慣病などのリスクが高まり、長期的な健康問題につながることがあります。
体調を崩してしまうリスクは軽視され、ついつい忘れられがちです。しかし、一度大きな病気などにかかってしまえば、将来の予定が狂うのみならず、今進めていた仕事や作業も滞ってしまい、周囲の人に心配や迷惑をかけることになります。気をつけましょう。
まとめ:自己管理能力を高めて学習を効率的に進めよう
自己管理能力を高めることで、学習や仕事を効率的に進めることができます。健康管理、時間管理、感情管理、モチベーション管理、お金管理などの自己管理能力を向上させる方法を取り入れ、自分自身をコントロールしましょう。これにより、より充実した人生を送ることができ、周囲からの信用や出世のチャンスも増えるでしょう。自己管理能力の向上は、継続的な努力が必要ですが、その努力が報われることを信じて、日々の自己改善に励みましょう。
公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!
カルペ・ディエムでは、学校様・保護者様のお悩みに対応した講演・講座・ワークショップをご提案&実施しております。
生徒の皆さんの大学選び&学部選びのワークショップ、モチベーションアップを目的とした講演、探究学習授業、長期休暇の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しています。
講師は現役東大生!偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・経済格差など、さまざまな逆境を乗り越えた現講師たちが、生徒に寄り添って対応します。
ご相談から受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。