※本稿は、高井宏章(著)『新聞のススメ 1日15分で作る教養の土台』(星海社新書)の一部を再編集したものです。
「読まなくて良い」新聞ほど、便利なメディアはない
さて、「新聞を読もう」という本の冒頭からハシゴを外すようですが、新聞の最大のメリットは「読まなくてもいいこと」です。読むのではなく「眺める」でOK。紙の新聞の価値は、紙面のレイアウトと見出しにあります。ざっと眺めて日々、めくるだけでいい。時間があれば気になる記事だけ拾い読みする。
ほとんど読みもしない紙の束に1ヶ月5000円も6000円も払うなんて、もったいない。そう思うかもしれません。
とんでもない。紙の新聞は、安いです。費用対効果、いわゆるコスパ(この言葉、あまり好きではないです)がとても良い。タイパ(もっと苦手な言葉)もとても良い。
「それはオジサン(今年で52歳です)の意見でしょ」と鼻で笑いたくなる気持ちはわかります。でも、それは「読んだことがないから」だと思います。実際、全く触れたことがない人にとって、新聞はどこから手をつけたら良いかわからない「活字の洪水」でしょう。
新聞の読み方や徹底活用法といった類の本には、腰を据えて新聞を読みこなす方法が書いてあります。でも、繰り返しますが、新聞は読む必要はないのです。そもそも、全部読む暇なんて、誰にもありません。勘所を押さえて、めくればいい。流し読みどころじゃなく、ただただ、めくればいい。
騙されたと思って30日間、本書と一緒に「新聞がある生活」を送ってみれば、手軽で楽しい新聞の読み方が身につくと思います。全く新聞を読んだことがない人でもトライできる「めくり方」から入ります。そして、日々新聞をめくった先に、自分なりの「読み方」が見えてくるはずです。
「新聞を読む人」になるメリット
「新聞を読む人」になるメリットが今ほど大きい時代はないとも私は思います。
情報収集には、二つの大事な要素があります。
ひとつは「誰もが知っているべきことを押さえる」。もう一つは「誰もが知っているわけではないことにアンテナを広げる」です。新聞は本来、前者を満たすメディアですが、幸か不幸か、日本ではもう、若者は新聞を読んでいません。なんと、50代まで広げても、購読している方が少数派です。
つまり、新聞を読むだけで、あなたは誰かと差がつけられます。「知るべきこと」を押さえつつ、「他の人が知らない情報」を入手できる。一石二鳥とはこのこと。
それでは、オジサンと若者のふたりの愉快な「30日間、新聞を読んでみよう」プロジェクトの顛末をお楽しみください。
新聞のススメ 1日15分で作る教養の土台
著者:高井宏章
出版:星海社新書(2024/11/26)
20代の若者が1か月「紙の新聞」を読んでみたら、どうなるのか?
SNS全盛で紙の新聞を読む人は減るばかりです。だからこそ、スマホを離れて「新聞を読むこと」のメリットは大きくなっています。とはいえ、読んだことのない人には、メディアとしての新聞の強みや読み方はピンと来ないかもしれません。そこで、元日経新聞の記者である高井宏章さんに、誰でも気軽に「1か月間で新聞を読む人」になれる教室を開いてもらいました。「まずは紙面をめくってながめるだけ」からはじめて、毎日、深く・鋭く読めるようになるまでのコツを伝授します。高井さんの楽しい新聞教室、開講です!
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