東大生の思考法を使って解き明かす!なぜゲームばかりすると目が悪くなるのか?

「ゲームばっかりしていると目が悪くなるよ!」
そう言われたこと、ありますよね。でも本当に、ゲームばかりしていると視力が下がるのでしょうか?
実はこれ「なんとなく言われていること」ではなく、ちゃんと「科学的な理由」があるんです。

目次

問いを分解してみよう!

「ゲームをすると目が悪くなる」という疑問を、次のように分けて考えてみましょう。

・「目が悪い」とはどういうことか?
・ゲーム中に「目」はどんな影響を受けている?

「目が悪い」とはどういうことか?

「目が悪い」とは、遠くのものがぼやけて見える状態のことです。

私たちの目の中には、小さな“レンズ”のような部分があります。このレンズは、遠くを見るときは薄く、近くを見るときは分厚くなって、ピントを合わせています。

でも、このレンズを動かしている「目の中の筋肉」は、近くを見続けると力が入りっぱなしの状態になります。この状態が続くと筋肉が凝り固まってしまい、遠くを見るときにうまく動かなくなるんです。すると、いざ遠くを見ようとしたときに、レンズをうまく動かせず、ピントが合いにくくなってしまいます。

これが、「目が悪くなった」と感じる理由なんです。

ゲーム中に「目」はどんな影響を受けている?

ゲームをしているとき、私たちの目はどんな動きをしているのでしょうか?「目が悪くなる」状態につながる目の動きは主に3つあります。

近くの画面にピントを合わせ続ける

目の中の筋肉がずっと緊張したままになります。長く続くと筋肉が凝り固まり、ピントを合わせる力が弱くなっていきます。

集中しすぎてまばたきが減る

まばたきが減ると目の表面が乾き、かすんで見えることがあります。乾いた状態では筋肉の疲れが取れにくくなり、疲労が溜まったままになっていきます。

ブルーライトを長時間浴びる

スマホやモニターの光であるブルーライトは刺激が強く、長時間見ると目の奥が重く感じることがあります。光の刺激が加わることで、目の疲れがさらに深くなっていきます。

これからの結果、レンズを動かす力が弱まり、遠くにピントを合わせづらくなってしまいます。これが、先ほどの「なんで目が悪くなるの?」という疑問の答えにつながる仕組みなんです。

なぜゲームばかりすると目が悪くなるのか?

・近くを長時間見続けると、目の筋肉がこり固まる
・まばたきが減ると、乾いて疲れやすくなる
・強い光の刺激で、疲労がさらに深くなる

だから、「ゲームそのもの」が悪いのではなく、休まずに続けてしまうことが、目にとっていちばんの負担なんです。

さらに問いを深ぼると…

ここまで考えると、さらにいくつかの新しい問いも浮かんできます。

・なぜ外で遊ぶと目にいいって言われるの?
・ブルーライトってどんな光なの?
・「目を休ませる」って、どうすれば一番効果的?

このように「さらに問いを立てる姿勢」こそが、東大生が大切にしている「アカデミックマインド」の第一歩です。

アカデミックマインドとは

このように、1つの問いを「分解」し、「仮説」「検証」する一連の思考法を、「アカデミックマインド」と呼んでいます。
AIなどさまざまな技術が発達する中、これからの世代に求められるのが「思考力」です。共通テストや大学入試でも「自分で考える力」が試されるようになっています。
カルぺ・ディエムでは、現役東大生と一緒に「身の回りにあふれる疑問」と「五教科の勉強」を結びつけた課題に取り組み、自ら問いを立て、仮説を作り、検証する一連の思考法「アカデミックマインド」の獲得を目指す講座「アカデミックマインド育成講座」を実施中です。

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この記事を書いた人

東京大学教育学部基礎教育学コース。群馬県渋川市という地方の高校から10年ぶりに東大合格。幼い頃から将棋をやっており、大学の部活でも大活躍中。趣味は頭が良さそうと思われるかなと思い読書と言っている。ボカロが結構好きで、特にorangestarは毎日聞いているが、声が低くてカラオケで歌えないので奮闘中。

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