医学部卒で医者にならない!?東大医学部卒業後の意外なキャリアを紹介!

医学部卒で医者にならない!?東大医学部卒業後の意外なキャリアを紹介!

自己紹介で「医学部に通っています」と言うと、次に来る質問は決まって「何科のお医者さんになりたいの?」です。皆さんも、友達に「医学部に行きたい」と言われたら「へーお医者さんになりたいんだ」と思うのではないでしょうか。「医学部に行く=将来お医者さんになる」という等式は一見正しそうですが・・・?

ちょっと待った!!医学部の実態は全然違うんです!!
医学部を卒業しても、皆さんが病気になったときにお世話になる「お医者さん」になる人ばかりではないんです。
この記事では、「医学部卒でこの仕事!?」をテーマに、アッと驚く医学部卒の多様なキャリアパスを紹介します!

目次

宇宙飛行士 古川聡さん

一人目にご紹介するのは宇宙飛行士の古川聡さんです。

東大医学部を卒業し、10年間外科医として働いたのち、宇宙飛行士に転身しました。

約半年間、国際宇宙ステーションに滞在した経験もあります。現在では、微小重力・高放射線量という地球とは全く異なる環境で人間の心身がどう振舞うのかを研究する「宇宙医学」の分野で活躍しています。

10年間「お医者さん」として働いたからといって、一生病院で働くことが決まったわけではありません。仕事場は、病院を離れ、地球をも離れ、宇宙へと広がっていく可能性さえあるのです。

衆議院議員 あべともこさん

続いてご紹介するのは衆議院議員の阿部知子さんです。

彼女も東大医学部出身で、小児科医としてキャリアをスタートさせました。20年以上医師として働き、病院長にまでのぼり詰めましたが、その後国会議員に転身しました。現在に至るまで、民主主義を守り国民の声を政治に反映させるために活動しています。

「将来何になりたいの?」と聞かれた時、「お医者さんになりたい」、「政治家になりたい」という風に、答えを一つだけ用意する人がほとんどでしょう。「最初の20年間はお医者さん、その後20年間は政治家、その後は・・・」のように答える人に私は出会ったことがありません。

でも、医学部を卒業して社会に出てからの人生はとっても長いです。就きたい職業を一個に絞る必要なんてありません。

政治家になりたいから学部は政治経済学部か法学部にしよう、と考えている人がいたら、少し立ち止まって、思い浮かぶ政治家の出身学部を調べてみましょう。

全ての政治家が「政治を学べる」と謳う学部出身でないことに気付くはずです。医師として患者さんと接してきた経験が政治に活きることもあります。医学部卒で国会議員もありなんです。

河野玄斗さん

お次は皆さんご存知(?)河野玄斗さんです。

東大医学部在学中に司法試験に合格したことでテレビをはじめとするメディアに取り上げられるようになり、一躍有名になりました。その後は自身が高校生向けに映像授業を発信するサービスの立ち上げや、教育系アプリのリリース、YouTube活動も行っています。

東大医学部を卒業し医師免許を取得した現在も医師にはならず、教育活動を続けています。

「医学部を卒業したら医師になる」という王道から外れ、自身がやりたいこと、ワクワクすることを追及し続ける生き方もあるのです。もともと医者になりたかった訳ではないと公言する河野さんが医学部に進んだのは、医者と弁護士両方の資格を持つという自分にしかできないことがしたい、また司法試験合格後の人生が想像できないからこそ惹かれる、という理由からだそうです。

医者になりたい人にしか医学部の受験資格が与えられない訳ではありません。「なんとなくワクワクするから」「面白そうだから」という理由だけで医学部に進んでもいいんです。

マイシンCEO 原聖吾さん

最後にご紹介するのは起業家の原聖吾さんです。

東大医学部を卒業し、2年間の研修医生活を送るという王道のキャリアパスを歩み始めたかと思いきや、その後内閣特別顧問の政策担当秘書になりました。ここで日本の医療政策に関わる仕事をした後、アメリカのビジネススクールに留学。帰国後は大手企業に就職して会社員として働きつつ、起業の機会をうかがいます。そしてついに、オンライン診療システムを提供するスタートアップ企業を立ち上げました。

原さんは前述の河野さんとは違い、医者として働き続ける道も視野に入れていたそうです。ただ、初期研修医時代に直面した日本の医療制度の課題解決のために職種にも場所にも縛られずに動き続けた結果、このような異例のキャリアが出来上がりました。

医学部を出たからこそ見えてきた、現代医療の課題。それを解決する手段を考えて次々と掴み取っていった結果、医療とビジネスの両方に精通する起業家になったのです。

医学部から広がる多様な道

医学部を卒業してなれる職業は「お医者さん」だけではありません。宇宙飛行士、政治家、YouTuber、起業家。今回紹介しただけでも、こんなにたくさんのキャリアを歩んでいる人たちが実際にいるのです。記事では紹介しきれなかった職業に就いている人ももちろんいるので、医学部を卒業した後のキャリアは実に多様だと言えるでしょう。

医学部を目指そうか迷っている受験生の皆さん。とりあえず目指して損はないです!医学部に受かるだけの学力があれば他の学部も受かります。また「本当に医者になりたいのかどうか、まだ自信がない」というあなたも、「医学部=医者になる」という誤った思い込みからはすでに解放されたはず。医学部に入ってからやりたいことをじっくり探していけば大丈夫です。

今医学部に通っていて、「やっぱり医者になりたくないかも・・・」と悩んでいるあなた。心配いりません。医学部を出たからといって医者にならなければならないという法律はありません。自分の思うまま、自由にやりたいことにチャレンジしてください!

自分は医学部とは関係ないよ、と思っているあなた。今度誰かに「医学部に通っているんだ」と言われた時、「何科のお医者さんになりたいの?」ではなく「将来何がやりたいの?」と聞いてあげて下さい!想像もしていなかったような面白い話が聞けるかもしれません。

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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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