金沢高校 難関大学合格プロジェクト 第7回〜英語編〜

カルぺ・ディエム講師の西岡壱誠(経済学部4年生)・永田耕作(教育学部4年生)を含む4名の東大生の講師メンバーが、2023年11月18日に金沢高等学校の高校1, 2年生を対象に「難関大合格プロジェクト」というワークショップを開催しました。

「難関大学合格プロジェクト」とは?

「行ける大学」を目指す学生がたくさんいて、「安定思考」で生きる若者が増えて、「指示待ち・周りと同じように」で行動する人が多い。
失敗したくないと考えて、自由にこの瞬間を楽しむ人が少ないと思います。
そんな中で、僕たちは「やりたいこと」に挑戦してもらえるようなお手伝いをしたいと考えています。

本プロジェクトでは、生徒たちが「行きたい大学」を見つけ、ゴールまでの道のりを一緒に描き、年間を通して継続的なサポートを実施します。

偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・情報格差など、さまざまな逆境を乗り越えた東大生講師が指導に携わります。

金沢高等学校では、1年生に対して対面とオンラインを合わせて年間10回、2年生に対して対面で年間5回の講義を行なっています。今回は久々の対面での講義ということで、我々も気合いを入れて様々なバックグラウンドを持つ4人の講師を派遣しました。

本記事では、2年生に行われたこの難関大合格プロジェクトの様子を、実際に講義やワークショップを担当した永田がレポートします!

共通テスト英語のReading, Listeningをマスターしよう!
目次

【リーディング】事実と意見を区別する!

今回の講義テーマは「英語」。特に共通テストにフォーカスして話を進めていきました。

2021年にセンター試験が共通テストに変わってから、英語はリーディングとリスニングの配点が100点ずつに変更されました。そして、かつてセンター試験で毎年出題されていたアクセントや発音の問題や、短い文章を用いた文法問題がなくなり、シンプルに長文を読んで問題に答える読解問題が中心となりました。

そんなリーディング問題で、西岡講師は絶対に押さえて欲しいポイントを簡潔に伝えます。

それはズバリ、事実と意見を区別することです。

分かりやすく日本語で考えてみましょう。例えば、こんな文章があったとします。

「京都には外国人観光客が多い。」

この文章は、事実でしょうか?それとも、意見でしょうか?考えてみてください。

このように聞かれると、「え、事実じゃないの?」と思う人も少なくないでしょう。京都は日本の中でも有数の観光地であり、実際に外国人観光客も多く訪れています。しかし、この「多い」には基準がないのです。つまり、「多い」かどうかはその発言をする人次第なのです。ですので、これは「意見」です。

例えば、実際に京都府の2022年の年間観光客数を調べてみると、約6700万人というデータが取れました。この人数に対して、「多いな」と思う人もいるでしょう。しかし、「コロナ前は8000万人くらいいたのだから、少なくなっている」と考える人もいるかもしれません。このように、「多い」や「少ない」は事実ではなく意見であり、この例の場合は「コロナ前に比べて京都府を訪れる観光客の数は少なくなっている」ことが「事実」なのです。

この「事実と意見の区別」は、共通テストの英語でも問われています。何が「fact」で何が「opinion」なのか、常に意識しながら問題を解くことを講義の前半では伝えていきました。

「事実」はどれ?ワークシート

【リスニング】後戻りするな!

後半はリスニングについての話です。センター試験が共通テストに変わり、一番難しくなったと言われている英語リスニング。ポイントは、「1回しか聴くことができない問題」が多く存在することです。

一発勝負ということは、一度でも聴き逃せばおしまいです。だからこそ、一番大事なのは「後戻りしないこと」と強く伝えました。

英語と日本語の文章の作りは真逆です。日本語であれば、「夜ご飯にチキンを食べた。」というふうに動詞の「食べる」が文章の最後に来ますが、英語であれば「I ate chicken for dinner.」のように「ate(eatの過去形)」が主語の直後に来るのです。つまり、日本語を聴くのと同じようにリスニングをしてしまっては、「あれ、これって結局何をしたんだっけ?」となってついつい直前に聞いた単語を思い出そうとしてしまうのです。

しかし、すでに流れ終わった単語に気を取られていては、あっという間に音声に置いていかれます。そのため、常に後戻りせずに1発で文章を聴き取る特訓が大事になるのです。1日の中で少しの時間でも英語を聴くことが一番の対策になる!と講師は念押ししました。

最後に

英語は積み重ねが非常に大事な科目です。次の対面講義は来年3月と少し間が空いてしまいますが、そこまでも毎日少しずつでもコツコツと英語の勉強を進め、よりレベルアップした2年生の姿が見れることを期待しています。

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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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