金沢高校 難関大学合格プロジェクト 第9回

金沢高校 難関大学合格プロジェクト 第9回

カルぺ・ディエム講師の永田耕作(教育学部4年生)をはじめとした教育事業部のメンバーが、2024年1月27日に金沢高等学校の高校1年生を対象に「難関大合格プロジェクト」というワークショップを開催しました。

「難関大学合格プロジェクト」とは?

「行ける大学」を目指す学生がたくさんいて、「安定思考」で生きる若者が増えて、「指示待ち・周りと同じように」で行動する人が多い。
失敗したくないと考えて、自由にこの瞬間を楽しむ人が少ないと思います。
そんな中で、僕たちは「やりたいこと」に挑戦してもらえるようなお手伝いをしたいと考えています。

本プロジェクトでは、生徒たちが「行きたい大学」を見つけ、ゴールまでの道のりを一緒に描き、年間を通して継続的なサポートを実施します。

偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・情報格差など、さまざまな逆境を乗り越えた東大生講師が指導に携わります。

金沢高等学校では、1年生に対して対面とオンラインを合わせて年間10回、2年生に対して対面で年間5回の講義を行なっています。今回は新しい講師のメンバーも合わせたオンライン講義ということで、スライドの接続や生徒への積極的な問いかけなど、双方向の授業を意識して行いました。

本記事では、このプロジェクトの様子を、実際に講義やワークショップを担当した永田がレポートします!

目次

頭がいい人は「想像力」が違う!

今回の講義では、30歳から東大受験を志し、社会人生活と受験勉強を両立して東大合格を達成した青戸さんがメインスピーカーとなり、「想像力」の大切さとその鍛え方についての講義を行いました。青戸さんについては、本メディアでインタビュー記事も掲載しているので、ぜひこちらも合わせてご覧ください!

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皆さんは、「想像力」と聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか?このように問いかけられて、「想像力ってどんなものだろう?」と考えることこそがまさに「想像」なのです。そして青戸さんはこの「想像力」こそが、頭が良くなるためにとても重要だと断言します。

想像力と頭の良さは、あまり関係がないと思う人も多いかもしれません。勉強というよりは、どちらかというと人間関係やコミュニケーションで必要になりそうな「想像力」ですが、実はこれを鍛えると勉強にも大きく活かすことができるのです。

本日の目標「想像力を鍛えて自分の志望校と相思相愛になろう!」

想像と妄想の違い

そもそも想像とは一体何なのか。それを説明するために、青戸さんは「妄想」と対比させてこのように伝えました。

想像:客観的な根拠から推測すること

妄想:自分の都合のいいように、勝手に解釈して考えること

このように比較すると、両者に明確な違いがあることが分かります。妄想はあくまで自分の主観であるのに対し、想像はその根拠があるのです。例えば、「自分の気になる子が自分のことをチラチラ見ている」というシーンがあった場合に、「きっと自分のことが好きに違いない!」と舞い上がってしまうのが「妄想」であり、「ずっと自分のことを見ているということは、寝癖がついているとか、顔の周りに何かついているとか、何か自分に変なところがあったかな?」と推測するのが「想像」です。もちろん、妄想が正しい場合もありますが、明確な根拠に基づいたものではありません。様々な可能性を考えた上で物事の理由を推定できるようになると、その力が勉強にも大きなパワーをもたらす、と青戸さんは伝えました。

国語想像力トレーニング

想像力トレーニング

では実際に想像力はどのような場面で生きてくるのか。それを説明するために、このようなクイズを出題しました。

問題

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。

夜の底が白くなった。(川端康成「雪国」)

この文章において、「夜の底が白くなった」とはどういうことか、説明しなさい。

この問題は「夜の底が白くなる」という文学的な表現を読み解くもので、解答としては「暗いトンネルを抜けて、夜空の色と対照的な白い雪景色が視界に入った」という意味になります。ここでは、「夜に底なんてなくない?」「白くなるっておかしいよね」などと決めつけるのではなく、「なぜこのような表現をしているんだろう?」と考えて、客観的な根拠から推測することが重要になります。これは、ひらめきやセンスで決まるものではなく、それまでの文章の内容や、その情景から十分に考えられるものなのです。想像力を鍛えることで、現代文を「なんとなく」ではなくて確固たる理由を持って解き進めることができる、と生徒に伝えました。

英文和訳想像力トレーニング

おわりに

この「想像力」は、実は英語や数学の問題でも役に立ちます。英語であれば「日本語訳の分からない単語を前後の文脈やスペルから想像する」ことができますし、数学でも「式の形から使う公式や解き方を想像する」ことが重要になります。しかしいずれの教科においても、想像には土台となる知識が必要です

日頃の勉強で培う知識と、マインドセットで身につける想像力。その両軸を用いて様々な問題に取り組んで欲しいと思っています。

いよいよ次回は最終回。3月頭に対面での講義が行われます!それでは、また次回の事業レポートでお会いしましょう。


公式サイトにて、カルぺ・ディエムが提供している具体的なサービスを紹介中!

カルペ・ディエムでは、学校や保護者のみなさまが抱える懸念やニーズに応える形で、講演・講座・ワークショップを提案し、それらを実施しております。

生徒の皆さんの大学選びや学部選びのワークショップ、モチベーション向上を目的とした講演、独自の探究学習授業、長期休暇中の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しております。

私たちの講師は東大生で 偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめ、地域格差や経済格差などの多様な逆境を乗り越えた講師たちが、生徒の皆さんに寄り添って全力でサポートいたします。

ご質問やご相談だけでも結構ですので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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