※本稿は、辻孝宗(著)『一度読んだら絶対に忘れない 国語の教科書』(SB Creative)の一部を再編集したものです。
現代文、古文、漢文は同時に学べ!
「読解力はセンスだから、勉強してもムダ」
このような意見を耳にすることがあります。
実際、学生時代にほとんど勉強していないのに、国語の成績がずっと良かったという人や、反対に一生懸命勉強したのに国語の成績がほとんど上がらなかったという人が多いようです。
しかし、私は、西大和学園で中学生や高校生に国語を20年以上教えていますが、読解力を伸ばすことに才能やセンスは関係ないと断言できます。
私の教え子の中で、読解力を伸ばすための文章の読み方を身につけることで、国語の偏差値が10や20伸びたという例は数え切れません。
学生時代、国語が苦手だったという人は、けっして才能がないのではありません。読解力を伸ばすための方法論を知らないだけなのです。
読解力を伸ばすには
読解力を伸ばすには「本をたくさん読むことが大切」とよく言われます。
もちろん、読書は大切ですが、読解力を伸ばすための方法論がわからないまま、やみくもに読書の量だけを増やしても読解力はなかなか向上しないでしょう。
では、どのように勉強すれば読解力を伸ばすことができるのかと言うと、本書で解説するメソッドの特徴は、次の3つです。
①現代文、古文、漢文を”同時”に学ぶ
②現代文、古文、漢文を横断しながら、読解→語彙→文法の順に学ぶ
③文章の7つの型を理解する
まず1つ目についてですが、現代文、古文、漢文は、同時に学ぶことで読解力が劇的に向上します。「どっか行って、現代文だけの話ではないの?」と疑問を抱いた人が多いと思いますが、古文と漢文の勉強も、実は現代文の読解力を伸ばすことに重要な役割を果たします。
2つ目は、学ぶ順番についてです。
一般的には、「文法→語彙→読解」という順番で学ぶことが多いと思いますが、しかし、読解力を伸ばすためには、じつは「読解→語彙→文法」という順番で学ぶことが理想です。読解力を漢字や古典単語、古文や漢文の文法などのいわゆる”暗記モノ”は、すべて読解と紐づけて学ぶ必要があるので、最初に文章の読み方の土台をつくることが先決になります。
そして最後は、文章の型についてです。世の中には様々な文章がありますが、そのほとんどが7つの型に集約することができます。そのため、文章の型を理解することで、内容を把握するスピードが飛躍的に向上します。
おわりに
テレビや新聞などのメディアでは、子供の読解力低下が繰り返し叫ばれているものの、肝心の読解力を伸ばす方法に対する言及が抜け落ちているように私は感じています。
読解力を伸ばしたいと考えているものの、どうすればよいか分からない社会人や、現在、国語の勉強の仕方が分からないという悩みを抱えている高校生や大学受験生に、本書が少しでもお役に立てば幸いです。
一度読んだら絶対に忘れない 国語の教科書
著者:辻 孝宗
出版:SB Creative(2023/9/28)
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