高校の探究学習、教員の9割が依然「課題を感じる」調査結果公開

高校の探究学習、教員の9割が依然「課題を感じる」調査結果公開(出所:NPOカタリバプレスリリース)
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コーディネーター配置校ほど課題感が低い

認定特定非営利活動法人カタリバは、2023年12月から2024年1月にかけて、各学校で生徒たちの探究学習をサポートしている高校教員340名を対象に、探究学習に感じている課題などについてのアンケート調査を実施しました。

アンケート調査の結果からは、探究学習を推進する校内組織の設置は8割超に及ぶものの、探究推進担当教員の9割超が依然「課題を感じている」と回答したことがわかりました。課題と感じていることのTOP3は「授業案やカリキュラムの設計」「調べ学習で終わってしまう」「校内で探究学習への理解が広がらない」で、コーディネーター配置や学校風土の醸成に取り組む学校ほど、教員の課題感が低い傾向にあります。

校内組織が設置されている学校であっても、教職員間の思いや認識に差がある等、運用についての課題感を挙げる声も多く寄せられています。自由記述の欄では「探究活動について他の校務分掌と揉めることがある」「少数の意識の高い教員がやっているだけの状態」などの意見が寄せられました。

コーディネーターを配置している学校は全体の35%ほどでしたが、配置している学校ほど教員の課題感がやや低い傾向にあり、特に、コーディネーターが配置されていない学校と比べて、強い課題感を感じている教員の割合は約17%少ないことがわかりました。一方、コーディネーターが配置されていない学校の教員は、「とても感じている」と答えた割合が51%、「まあ感じている」と答えた割合が43%で、より多くの教員が探究学習における課題を感じている可能性があります。

認定特定非営利活動法人カタリバ「PressRelease/高校の探究学習『必修化』から2年、校内組織の設置が8割にのぼるも、教員の9割が依然『課題を感じる』。全国教員向け調査」プレスリリース、2024年5月31日(最終閲覧日:2024年6月3日)

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この記事を書いた人

東京大学法学部卒。司法試験の勉強をしていたはずが、いつの間にか麻雀プロになっていた。日本プロ麻雀協会に所属。初恋の相手はイーサン・ハント。映画鑑賞、スポーツ観戦、料理が好き。

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