勉強の効果をアップさせる音楽の聴き方を徹底解説!

勉強の効果をアップさせる音楽の聴き方を徹底解説!

皆さんは勉強をするときに音楽を聴く派ですか? 聴かない派ですか?

「音楽を聴いていると気持ちが上がって勉強のやる気が出る!」という意見がある一方で、音楽があるとちゃんと勉強に集中できないという意見もあるでしょう。賛否両論ありますが、音楽の正しい聴き方ができれば、勉強の効率がぐっと上がること間違いなしです。

本記事では勉強中に音楽を聴くことのメリット・デメリットと、東大生も実際に実践していた、音楽を上手に取り入れた勉強の仕方を解説していきます。

目次

実は意外な効果も?勉強中に音楽を聴くメリット

一口に音楽と言っても、さまざまな種類の音楽があります。その種類の数だけ勉強への役立て方も存在すると言えます。

まずは、勉強中に音楽を聴くことのメリットを3つ紹介していきます。

勉強をするモチベーションが向上する

勉強中に音楽を聴く一つ目のメリットは、勉強のモチベーションアップにつながるということです。

皆さんにも、好きなアーティスト、好きな音楽ジャンルがあると思います。そういった好きな音楽を聴いていると、気持ちが徐々にたかぶってきませんか?

勉強のやり始めはなかなか気が重いと思います。そんなときに好きな音楽を聴いて気持ちを高めていけば、良い状態で勉強を始めることができるのです。

勉強中の集中力が高まる

勉強中に音楽を聴く二つ目のメリットは、集中力が高まるということです。

突然ですが、「ルーティン」という言葉を聞いたことはありますか? ルーティンとは決められた一連の動きのことを指します。「モーニングルーティン」というタイトルのついた動画が話題になっていたこともありましたね。

ルーティンは、切り替えスイッチのようなものです。勉強をする前のルーティンを決めておけば、それを行うことでスイッチを入れたように勉強を始めることができます。例えば、ある東大生は「机の上で手を組んで、深呼吸を3回する」というルーティンを勉強前に行っていたそうです。

これは一例で、ルーティンの内容はどのようなものでも大丈夫です。例えば、勉強をする前に聴く音楽を設定したとしたら、それも立派なルーティンになります。音楽を聴くことで気分が上がりやすいというような人は、音楽をルーティンにすると効果が出やすいかもしれません。

ルーティン化するまでは継続力が問われまずが、一度手に入れると強い武器になります。

集中力を削ぐ雑音を遮断できる

勉強中に音楽を聴く二つ目のメリットは、集中力を削ぐ雑音を遮断できるということです。

話し声や雑音がある空間で勉強をしていると、どうしても集中できない時があると思います。周りの会話が気になって集中できないなんてことはよくあるでしょう。

そんなとき、音楽を聞いて雑音を遮断してしまえば、集中できない原因を取り除くことができます。イヤホンで聴いている場合は自分だけの世界に入り込みやすいですから、集中力も高めることができるでしょう。

実は危ない点も!勉強中に音楽を聴くデメリット

ここまで、音楽を聴くメリットを解説してきました。いろんな側面で勉強の役に立つ音楽ですが、使い方によっては勉強の邪魔をしてしまうものになりかねません。

ここからは、勉強中に音楽を聴くデメリットを解説していきます。

音楽に聞き入ってしまう

勉強中に音楽を聴く一つ目のデメリットは、音楽に聞き入ってしまうということです。

皆さんの好きな曲、好きなジャンルの音楽の中には、歌詞がついている音楽も多いでしょう。好きな曲であればなおさら、その歌詞についつい気を取られてしまいやすいです。

あるいは、歌詞でなくても、音階が頭に浮かんでしまうという人もいるでしょう。

歌詞や音階をなぞっているということは、集中力が削がれてしまうことになります。それでは、勉強の効率は下がってしまいます。

聴覚優位の効果がなくなってしまう

勉強中に音楽を聴く二つ目のデメリットは、聴覚記憶の効果がなくなってしまうということです。

皆さんは「認知特性」という言葉を聞いたことはありますか? これは、視覚や聴覚などから入ってきた情報を、脳の中で処理する能力のことです。そしてこの能力は、入ってくる情報の種類によって、処理のレベルに個人差があります。

例えば、視覚情報を処理するのが得意な人は視覚優位、聴覚情報を処理するのが得意な人は聴覚優位といいます。

この認知特性は、勉強にも役立てることができます。例えば、同じ英単語を暗記するときにも、視覚優位の人は見て覚える方が効率が良く、聴覚優位の人は聞いて覚える方が効率が良いのです。

ここで、聴覚優位の人が勉強中に音楽を聴いていたらどうでしょうか? せっかくの聴覚情報の処理が、音楽という勉強とは関係ないことで行われてしまうのです。

自分の認知特性を理解した上で、その特性を無駄にしないようにしましょう。

認知特性のテストはインターネットなどで無料で試すことができます。一度試してみてはいかがでしょうか?

静かな環境で集中できなくなってしまう

勉強中に音楽を聴く三つ目のデメリットは、静かな環境で集中できなくなってしまうということです。

デメリットの中でもこれが一番重大な要因と言えます。というのも、音楽がある環境で勉強をすることが当たり前になってしまうと、それがなくなったときに集中できなくなってしまうからです。

皆さんは今何のために勉強をしていますか? 将来のため、自分のためのような答えもあると思いますが、一つには志望校に合格するために勉強をしていると思います。そのための試験本番には、音楽を聴くことはできませんし、何ならとても静かな空間で試験問題を解いていかなければなりません。

音楽があることが当たり前になってしまっては、試験本番で集中力を保つことができず結果も出ないため、元も子もないのです。

音楽をうまく利用する!音楽を聴くと良い場面と選曲とは?

勉強シーンごとに、そのときに聴くと良い適切な音楽があります。モチベーションを上げたい勉強前にはテンションが上がる音楽を、外の音を遮りたいだけの時にはカフェミュージックのようなバックミュージックをという形で、シーンごとに音楽を使い分けられると良いでしょう。

ここからは、勉強中に音楽を聴くと良い勉強の場面と、それぞれに適切な音楽の選曲について解説していきます。

【OK場面①】話し声などの雑音が気になるとき

一つ目の場面は、話し声で勉強に集中できない時や、近くで工事をやっていてうるさいと感じる時です。勉強中に音楽を聴くメリットの三つ目でもお話しした通り、外の音を遮断して集中力を保つことができます。

これは外の音を遮ることが目的なので、聞き入ってしまわないような音楽を選ぶことが重要です。

カフェミュージックのような王道の背景音楽や、水や風の音などを模した環境音楽などがおすすめです。

おすすめカフェミュージック

おすすめ環境音楽

【OK場面②】勉強のやる気が出ないとき

二つ目の場面は、勉強のやる気が出ない時です。勉強のやり始めは体力を消耗しますし、やらなきゃと思っていてもなかなか行動に移せないという時もあるでしょう。

そんな時に好きな音楽を聴くことで、気分を上げることができます。その上がった気分のまま、勉強に少しだけ手をつけてみましょう。そして、だんだん勉強の方に集中してきたと思ったら音楽を止めて本格的に勉強を始めるというのがおすすめです。

選曲は、皆さんが好きな曲、気分が上がる曲を選ぶようにしましょう。

【OK場面③】暗記など、あまり頭を使わない勉強をするとき

三つ目の場面は、暗記など、あまり頭を使わない勉強をする時です。

単純作業をするときに音楽を流すと、その効率がアップするということが言われています。そしてこの効果は、勉強にも応用することができます。

例えば、英単語や古文単語を暗記するときなどに音楽を流すようにすると良いでしょう。暗記の時には複雑な思考をしないので、音楽を聴いても邪魔にならないのです。

この場合にも背景音楽や環境音楽を選ぶことがおすすめですが、そこまで気にならずに暗記ができるというのであれば、歌詞付きの音楽を選んでも良いでしょう。

音楽が邪魔になってしまう!音楽を聞いてはいけない場面とは?

勉強をしている時に音楽を聴くと良い場面があるように、音楽を聴いてはいけない場面も存在します。ここをしっかりと押さえることで、音楽とうまく付き合っていくことができるのです。

ここからは、勉強中に音楽を聴いてはいけない勉強の場面について解説していきます。

【NG場面①】模試問題や入試の過去問を解くとき

一つ目の場面は、模試問題や入試の過去問を解く時です。

模試や入試の過去問を解く際は、できる限り本番と同じ環境で、緊張感を持ってやると効果的です。時間配分だけではなく、静かな環境を整えることで本番と同じ緊張感が生まれます。

練習の段階で音楽を聴きながら解いていると、本番になった時に力を発揮することはできません。模試問題や入試の過去問を解く時には音楽は止めて、本番だと思って集中して取り組むようにしましょう。

【NG場面②】読解問題を解くとき

二つ目の場面は、読解問題を解く時です。

英語や国語の長文読解、理科や社会の文章題などは、解いていく過程で複雑な思考が求められます。エネルギーを使う問題だからこそ、音楽が邪魔になってしまいやすいのです。

特に歌詞のある曲を流すのはNG。読解している文章と、音楽の歌詞とが頭の中で混ざってしまい、文章を読む時に目が滑ってしまいます。

読解問題に限らず、「この問題は頭を使いそうだ」と感じた時には音楽は流さないようにしましょう。

勉強中に音楽を聴くときの注意点

ここからは、勉強中に音楽を聴くときの注意点を二つほどお伝えしていきます。

音楽は依存しない程度に聴く

注意点の一つ目は、依存しない程度に聴くということです。

勉強中に音楽を聴くデメリットや聴いてはいけない場面の項目でもお伝えしている通り、勉強の一つのゴールは試験です。そして、試験会場は静かな場所です。その試験で力を発揮するためには、音楽がある中で勉強することが当たり前になってしまっては意味がないのです。

音楽は、依存しない程度に聴くよう心掛けましょう。

勉強中に聴く音楽のプレイリストを作っておく

注意点の二つ目は、勉強中に聴く音楽のプレイリストを作っておくことです。

これは、聴く曲が決まっていないと、選曲に時間が取られてその分勉強の時間が短くなってしまうからです。「勉強のやる気が出ない時に聴くプレイリスト」「暗記作業のときに聴くプレイリスト」というように、シーンごとにプレイリストをあらかじめ作っておくようにしましょう。

このようにプレイリストを作ることで、ルーティンにすることも可能です。

 東大生はどうしていたの?

実際、先輩受験生たちはどんなふうに音楽と付き合ってきたのでしょうか?

受験生活を乗り越えた東大生の声を紹介します!

勉強をしていて辛い時や、気分が落ち込んでしまった帰り道に、好きな音楽を聴いて励まされていました。勉強中はインプットの勉強をする時にだけ音楽を聴いていて、アウトプットの勉強の時には聞かないようにしていました。

いつの間にか勉強ではなく音楽に集中してしまい、気が散ってしまうタイプでした。なので、勉強中は聞かないようにしていましたね。ただ、息抜きで休憩時間などに音楽を聴くことはありました。

基本的にはあまり聴いていませんでした。ただ、たまに聴く時には、クラシックや昔の曲などの自分があまり知らない曲を選んで、音楽に集中しないようにしていました。フランスや中東などの自分の知らない言語の歌詞がついている曲も、歌詞が入ってこないので背景音楽として重宝していました。

数学や物理化学など、計算をするだけの勉強の時には、勉強を楽しむことができなかったので音楽を聴きながらやっていました。他にも、勉強し始めの最初だけ、気分を上げるために音楽を聴いて、集中してきたなと思ったら音楽を止めて本腰を入れて勉強するようにしていました。あとは、外の音よりも音楽の方が集中できると思っていたので、電車の中で勉強する時にも聴いていましたね。

音楽を使わずに勉強の効率を高める方法

ここまで、勉強をするときの音楽との付き合い方について解説してきました。どんなに効果があると言っても、デメリットはつきもの。ということで、音楽を使わずに勉強の効率を高める方法を4つほど紹介していきます。

場所で勉強のON/OFFを切り替える

二つ目は、場所で勉強のON/OFFのスイッチを切り替えるということです。

ある東大生は、勉強は必ず学校でして、家では全く勉強をしなかったと言います。そうすることで、学校は勉強をする場所、家は休む場所という意識が根付き、場所を移動するだけでスイッチが切り替わるようになるのです。

なかなかスイッチが入りにくいという人は、勉強をする場所と休む場所を分けてみるのもいいかもしれません。

勉強する内容を決めておく

三つ目は、勉強する内容を決めておくということです。

勉強のやり始めは、何と言っても体力が必要です。それなのに、「何から勉強しようかな」というところから考えなければならないとしたら、もっと始めるのが億劫になってしまいますよね。

だからこそ、1週間に一回、もしくは前日などに、勉強内容を決めておくようにしましょう。そうすれば、やることは決まっていて、あとはそのテキストを開くだけの状態まで持っていくことができます。つまり、最低限の労力で勉強を始めることができるのです。

好きな科目の勉強を最後にとっておく

四つ目は、好きな科目の勉強を最後にとっておくということです。

一日の勉強スケジュールを目の前にしたとき、最後に嫌いな科目の勉強が待っていたらどう思うでしょうか? 一日散々勉強した挙句、最後に嫌いな科目を勉強しなければならないのですから、気持ちは沈んでしまいますよね。

そこで、1日の勉強スケジュールの最後に好きな科目の勉強を持ってくるようにしましょう。最後に楽しみができることで、その過程でも頑張りやすくなるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

音楽と言ってもさまざまな種類があり、それぞれに良いところ、悪いところがあります。勉強シーンによって、音楽を使い分けることが重要になってくるのです。

自分の勉強効率を上げてくれる音楽との付き合い方を見つけてくださいね。

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この記事を書いた人

東京大学では教育学を専攻。学業の傍ら、中高生向けのイベント企画や本の企画・編集に従事してきた経験から、人に新しい「出会い」を提供することに興味がある。ジブリとロードバイクが趣味。

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