成功体験から学ぶ! 受験期に必要な親のサポート

成功体験から学ぶ!受験期に必要な親のサポート

お子様の受験期に、親としてどのようにサポートすべきか悩んだ経験はありませんか。子どものやる気を奪う「過干渉」と、力を引き出す「適切なサポート」を分ける境界線は、一体どこにあるのでしょうか。

今回は、現役大学生が、実際に受験期に親にしてもらって嬉しかったことや、プレッシャーに感じていたことなどをご紹介します。

本記事が、お子様との最適な距離感を見つける一助となれば幸いです。

目次

受験生の親の基本

基本的なサポート

基本的には、お子様が勉強に集中しやすい状態であれば、十分なサポートができているといえます。

たとえば、学習環境が挙げられます。お子様がご自宅で勉強している時は、静かで快適な環境をつくることや、勉強の妨げにならないよう、決まった時間に食事を提供したり、本人のタイミングに合わせたりすることで勉強に集中しやすくなります。受験期は生活リズムが悪くなりがちなので、規則正しい生活のサポートも大切です。

また、お子様の不安やストレスを軽減するために、定期的なコミュニケーションを心がけることも大切です。ただ、「勉強しているか」「模試の成績はどうだったか」などの声かけは、かえってプレッシャーに感じてしまうかもしれません。特に焦りを感じている時期の受験生は、こうした直接的な質問に反発したくなるものです。適切なタイミングで、「今日もお疲れ様」などの励ますような声かけが、お子様の力につながります。

メンタルのサポート

お子様が抱えるプレッシャーを理解し、共感することが、精神的安定につながります。

「頑張っているね」「あなたの努力を誇りに思うよ」などのポジティブな言葉が、お子様のモチベーションを高めます。

また、お子様がストレスを感じているときには、心の支えとなるような存在であることが重要です。「受験勉強から少し離れてリフレッシュしようか」など、場合によっては休憩する時間を提案することも効果的です。

ごはんの力

受験生にとって、疲れた時に美味しいごはんが用意されていることは、大きな力となります。筆者は受験期、毎日夜遅くまで塾で勉強していたのですが、必ず「今日のごはんは何?」とLINEをし、夜ごはんを楽しみにして帰宅していました。もし余裕があれば、時々ごはんリクエストを採用していただけると励みとなること間違いありません。

過度な期待がもたらすストレス

親の期待を感じることが、子どもにとっては重荷になってしまうこともあります。「〇〇大学に行くべき」と決められてしまうと、お子様の選択肢を狭める原因となります。お子様の意思をできるだけ尊重することが大切です。

しかしながら、「家の近くの大学に通ってほしい」「国立大学を目指してほしい」などのさまざまな事情はあると思います。その場合は、お子様とよく話し合い、受験校の方向性を決める時間を設けてほしいと思います。子どもと親の目線を合わせて、一緒に目標に向かって頑張る雰囲気を維持しましょう。

声かけの具体的なタイミング

子供に対する声掛けは、タイミングや内容が重要です。お子様の目標が決まったら、その選択を信じて見守ってください。親にとって、成績や志望校など心配なことは多いと思いますが、子どもにとっても、信頼されているほうが嬉しいものです。自力で前に進み始めているお子様には、かえって声をかけずに見守ると良いでしょう。

反対に、お子様が緊張やストレスを感じているときは、声をかけてあげてください。たとえば、模試前や受験直前はとても緊張します。どうしても緊張してしまう時に、「あなたは頑張ってきたから大丈夫」といった言葉は、非常に支えとなります。また、努力を重ねた結果が実を結んだときには、心から褒めてあげることが、お子様の自信を高めます。

子どもの個性を理解したサポート

受験期において、親が重要視すべきなのは、お子様一人ひとりの個性やニーズに応じたサポートの提供です。受験生はそれぞれ異なる個性や学習スタイルを持っています。例えば、ある受験生は静かな環境で集中できるかもしれませんが、別の受験生は、多少雑音がある環境の方が効率的に勉強できるかもしれません。コツコツ努力を続けるタイプの人もいれば、短期集中型の人もいるでしょう。お子様の個性を理解し、学習スタイルに合わせたサポートを提供することで、彼らの学習意欲を最大限に引き出すことができます。

親子で目標設定

目標設定は、受験期にとって重要なステップです。明確な目標を持つことで、子どもは努力の方向性を明確にできます。親としては、お子様が夢や目標を持つことを応援し、共にその実現に向けた計画を立てることが大切です。もしお子様が目標を定められずにいたら、相談に乗ったり、実際に大学を見学して回ったりしながら、一緒に目標を決められると良いでしょう。志望大学は、遅くとも高校3年生の夏頃には決まっていると良いでしょう。

目標設定後、お子様が計画で迷っていたら、一緒に情報を集めたり、学校や塾の先生に相談するよう促したりするなど、計画作りの「きっかけ」を与えてあげましょう。保護者主導で進めるとやる気が削がれてしまう場合があるので、あくまでもサポートに徹することが大切です。

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東大生が語る、親からのサポートで嬉しかったこと

実際に受験期に親に言われて嬉しかったことや、逆にプレッシャーになってしまったことを、カルぺの現役大学生に聞きました。まずは「嬉しかったこと」です。

・そもそも塾に行かせてもらったことがありがたかった

・ありきたりだけど、何も言われなかったのが良かった

・食事の用意を含め生活周りのサポートをしてくれた

・浪人生の受験直前期に、

「浪人を反対してたけど、あなたが浪人を決意して頑張る姿を見て、私(両親)も頑張ることができた」

「普段できないような経験をすることができたから感謝している」と言われたこと

・私は高校受験でも東大受験でも何も言われなかったのが逆に嬉しかった。

・「お参りして行こう!」って言われて一緒に手を合わせてから試験会場に行ったこと。

・過干渉せずに、「あなたは天才だから絶対受かるよ!」と応援

「何も言われなかったのが逆に嬉しかった」という声が多かったです。また、自信がなくなった時は、励ましの声が力になったという人も多くいました。

東大生が語る、親からのサポートで嫌だったこと

次に、かえって負担になってしまったことを聞きました。

・自分で志望校を全て決めていたが、「私学も受けてみたら?」「〇〇大学を第一志望にしたほうが合格確率高いんじゃない?」や、「共通テスト、この点数で本当に共通テスト利用方式に使えるの?」と言われたこと

・勉強内容や参考書をすべて指定されたこと

・「東京都内の大学以外には通わせられない」と言われたこと

・「早慶未満の進学は嬉しくない」と言われたこと

お子様の性格にもよりますが、特に自分で目標を定めて進んでいるお子様にとっては、親からの過度な助言が逆にプレッシャーになることがあるようです。その場合は勉強について言及するのではなく、いつも通りの会話をしてリラックスできる環境づくりを行ってみてください。

まとめ

いかがでしたか。受験生自身が試行錯誤しながら成長するように、親のサポートも最初から完璧である必要はありません。お子様と話し合いながら、最終的には、挑戦を心から応援できる状態になっていると、良い雰囲気で受験を終えられるでしょう。お子様との距離感に困った時に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

早稲田大学商学部2年生。イノベーションとデザインに興味がある。好きなことは実家の犬とひなたぼっこ。

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