カルぺ・ディエム講師の西岡壱誠講師・奥村亮太講師(教養学部2年生)が、2023年8月29日に、黒沢尻北高等学校の東京大学を目指す高校3年生を対象に、東大志望特別講座を開催しました。今回は、実際に学校にお邪魔して、東大受験にも使える様々なテクニックをお伝えしました。
「リアルドラゴン桜プロジェクト」とは?
ドラゴン桜の作者、三田紀房先生の母校「岩手県立黒沢尻北高等学校」では、
東大合格者を出すために学校内で取り組んでいる「東大励志プロジェクト」の一環として「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施しています。
カルペ・ディエムに所属する東大生、その中でも地域格差・情報格差など、さまざまな逆境を乗り越えた「リアルドラゴン桜」な人たちが中心となって、生徒たちの指導に携わります。
「ドラゴン桜」で描かれた桜木先生と生徒たちのように、講師自身の経験や学習メソッドもエピソードを交えて伝授され、将来の夢や志に挑戦できる生徒の育成を目指しています。
本記事では、授業の様子を、当日講師を勤めた奥村がレポートします!
数学に必要な力とは?
最初の授業は数学です。数学に必要な「問題文を読む」「方針を立てる」「計算する」という3つの力についてそれぞれ説明しました。
朝一番ということで、初めに100マス計算をしてもらいました。約半数は100ます計算を経験したことがあるなかやってもらいましたが、結果はなんと満点が一人も出ず。少し落ち込んでいる様子でしたが、ちゃんと計算練習を積んでいなければ、東大志望の生徒であってもなかなか満点を取ることは難しいです。数学は解法を思いつくことに注目されがちですが、受験において計算力を侮ってはいけません。
次にベクトルの問題を解いてもらいました。ベクトルの問題は、幾何やベクトルの知識がないと問題文を正しく読めないものの、方針は条件を式で表して計算するだけというものが多いです。そこで、問題文を読むための知識とベクトルでよく使われる方針について解説しました。初めは抜けている知識もあったためか、なかなか解けず苦戦している様子でした。しかし復習していくにつれて問題も解けるようになり、講師の問いかけにも自分から答えられるようになっていきました。
視野を広げて全体を俯瞰しよう!
次の授業は国語と英語です。西岡講師は共通テストの漢文の問題文を配ってこう言いました。「これから3分間でその文章を読んでください。」生徒たちは頭から順番に文章を読んでいきますが、3分間で全文精読することは不可能です。実はこの授業は、全体を俯瞰する能力を鍛えるためのものなのです。試験は限られた時間の中行われるため、受験生はどうしても焦ってしまい、細部に集中して視野が狭くなってしまいがちです。しかし、時間がないからこそ視野を広げて全体を見渡すことで、少ない時間で多くの情報を得ることができます。
今回の授業では各文章を深くは解説せず、この「3分で読む」練習を現代文・古文・漢文・英語全てで何度も行いました。すると、最初は生徒も「そんなのできるわけがない」といった雰囲気でしたが、回数を重ねるにつれて徐々に要領がつかめ、最終的には3分でも筆者の大まかな主張がつかめて、一部の問題は解けるほど文章を読み解くことができるようになりました。
これは文系の教科に限ったことではありません。数学でも同じことはいえます。
確率漸化式は受験でよく出題される分野ですが、確率と数列の複合問題で苦手としている生徒が多いです。ここで問題の全体を俯瞰してみましょう。ただ求めたい確率だけを考えているとなかなか答えは出ませんが、求めたい確率以外の部分にも着目してあげることで、様々な情報が得られて問題を解けるようになります。初めは手も足も出なかった生徒も、最後には理解して「他の問題もといてみたい!」とより意欲的に問題に取り組んでもらいました。
一度の授業で成績が格段に伸びる、ということは正直難しいです。でもこれを続ければ二次関数のグラフのように、急に成績が伸びる日が来ます。
今回の授業が東大の試験当日まで役に立ってくれればうれしいです。
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カルペ・ディエムでは、学校様・保護者様のお悩みに対応した講演・講座・ワークショップをご提案&実施しております。
生徒の皆さんの大学選び&学部選びのワークショップ、モチベーションアップを目的とした講演、探究学習授業、長期休暇の学習合宿、難関大学合格を目指した通年プロジェクトなど、さまざまなプランをご用意しています。
講師は現役東大生!偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠をはじめとして、地域格差・経済格差など、さまざまな逆境を乗り越えた現講師たちが、生徒に寄り添って対応します。
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