【縹峻介に聞く】『自分から勉強する子の家庭の習慣』の執筆背景

2023年9月25日に『自分から勉強する子の家庭の習慣』が発売されます!
本記事では、編集を担当した東大カルペ・ディエムの縹峻介に、メディア事業部が本書執筆の背景をインタビューしました!
東大生が幼少期を振り返り、「これは良かった!」と思う家庭のルールとは?

自分から勉強する子の家庭の習慣
著者:東大カルペ・ディエム
監修:西岡壱誠
すばる舎(2023/9/25)

「全然、勉強しない」
「ゲームばかりして本を読まない」
「イヤイヤ勉強していて成績が上がらない」
こうした悩みをもつ親御さんは少なくないと思います。お子さんに「勉強しなさい!」と言えば言うほど反抗的になり、勉強嫌いになっていく……。悪循環ですよね。どうしたら、子どもは自分から進んで勉強するようになるのでしょうか?

そこで、本書では現役東大生75人にアンケートを取り、その結果を元に私たち東大カルペ・ディエムなりの考察を加えて、「どうしたら子どもがやる気になるのか?」「どうしたら自分から勉強するようになるのか?」、その秘訣を探りました。

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目次

東大生が「良かった」と思う家庭の習慣

メディア事業部
はじめに、この本の内容を簡単に教えてください!


この本は、多数の東大生を対象としたアンケートの結果をまとめて、東大生の「これがよかった」「役立った」という生の声をお伝えする本です。

既存の子育て本の多くは、「子どもにこういうことをさせるとこんな能力がつく」というような、親御さんから子どもへ何かをさせることを主眼としたものでした。しかし私たちとしては、子どもに何かを「させる」という姿勢自体があまり良いものではないと考えています。そこで本書では、子ども側である東大生の視点から、「こんなふうに接してくれたから嬉しかった」「こういう環境だったから自発的に物事を進められた」という意見を多く紹介しています。

実は東大生には、中高生の頃から自分で勉強していたという人が多いんです。親から勉強に関して何か言われたり強制されたりした経験が少なく、中学生までに自律性を身につけています。そこで、彼らがその自律性をつけるために小学生自体に親御さんがどんなことをしていたのかについて聞いてみることで、子どもが自律性を育むために必要なことが見えてくるのではないかと考えています。

メディア事業部
なるほど。しかし、自発的に勉強するなんて、多くの人にとってはなかなか難しいことなのではないでしょうか。勉強に自分から取り組めるなんて、ある意味「才能」が必要なんだろうという考えの人もいそうです。これについて、東大生の多くはどうして自発的に勉強できるようになったのか、何かこの本からヒントを得ることはできますか?


そもそも、自分から何かをやるのって難しいですよね。その点では、確かに「才能」が必要だという考えもあり得るかもしれません。

しかし、私たちの行った調査からは、むしろ早い時期からの「意識付け」が重要なのではないか、と言えそうです。アンケートの結果、東大生の家庭では、幼い頃から子ども自身に自由に選択させるようにしていることが多いとわかりました。

たとえば、親御さんの側から「ピアノをやりなさい」と言われると、子どもは自分から望んで・選択してやっているわけではないので、ピアノが上達しなくても、「親から言われて仕方なくやってるだけだしな」と思ってしまいます。

一方、親御さんからは何も言わず、子どもが「自分がこれをやりたいからやらせてくれ」と言うまで待ってもらえる環境では、自分がやることを決められる分、その責任も自分にあるという意識が芽生えやすくなります。このような、子どもが自分で選択して、その選択に対する責任も負うという経験をしてきたかどうかが、自発性を養うキーなのではないかと考えています。

メディア事業部
ありがとうございます。自発的な選択をさせてもらえる環境だったというのは興味深いですね。

興味深かったアンケート結果

メディア事業部
他に、これは面白いなというアンケート結果などはありますか?


アンケートをとった東大生の半数以上、実に75人中40人が高校時代に運動部に所属していたというのは興味深かったです。部活動を最後までやり切れたからこそ、引退後に受験勉強に専念できたという声もありました。これも、親御さんの側から部活動の継続や引退を強要されず、自分の意志で部活動に取り組めたのが良かったのかもしれません。私たちが別の企画で行った調査でも、9割以上の東大生が部活動に参加していたという結果が出ています。東大生が「ガリ勉」ではなく、他の活動にも主体的に参加していたというのは意外かもしれません。

また、東大生が自分から勉強するようになったきっかけとして、「親の勉強する姿を見たこと」という意見が集まったのも印象的でした。親御さん自身が勉強を楽しんでいる様子を見た子どもは、読書や勉強という活動それ自体に好印象を抱き、自分もやってみたいと思うようになるはずです。

本書のこだわりポイントとメッセージ

メディア事業部
ありがとうございます。最後に、本書を執筆する上でこだわったポイントなどについて教えてください。


本書を書く上では、「子どもに〇〇させる」という表現をできるだけ少なくするように気を使いました。なるべく、子どもが自発的に何かをすることに期待したいと考えています。

また、私たちはあくまで学生集団なので、子どもの視点でどういうことをしてもらって嬉しかったのかに注力しました。親御さんや教育者の目線ではなく、学生や子どもの視点からの見解は、自分たちだからこそ言えることだと自負しています。

普段親御さんから子どもに直接は聞きづらい話を詰め込んだつもりなので、少しでもお役に立てていただければ幸いです。


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この記事を書いた人

教育事業や出版事業での取り組みを様々な媒体を通して発信しています。自社メディア「カルペディア」では、「人生を”ちょっと”前のめりに」をテーマに、教育・学習を取り巻く様々な疑問・関心について記事を掲載しています。

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