著者インタビュー:アフリカの歴史と今が分かる本

「アフリカの歴史」と聞くと、難解で専門的な本を思い浮かべる人も多いかもしれません。そんな中、「ガーナ留学経験×アフリカ文化愛」から生まれた一冊が、一般の読者にも親しみやすくアフリカの魅力を伝えてくれます。著者が語る、リアルな留学体験とアフリカのロマンとは?

国連加盟国の4分の1以上が並びたつ大陸、約15億人という膨大な人口、ジャズやラップなど多彩な世界的カルチャーの「ルーツ」とされる地ーーアフリカの重要度は現在、かつてないほど高まっています。しかし地理的・文化的にアフリカから遠い日本では、残念ながらアフリカの重要性が、さらには最新の動向があまり知られていません。そこで東京大学大学院でアフリカを研究する著者が、アフリカの政治・経済・文化の現在と、その背景にあるアフリカの歴史、さらにアフリカ大陸に位置する全54カ国(国連加盟国)の紹介を通してアフリカを立体的に解説します。本書がみなさんにとってアフリカを知る第一歩となれば幸いです。

目次

“難しすぎるアフリカ史”に風穴を開ける

:まずは簡単に本の内容について教えていただけますか?

法念:そうですね、現在のアフリカ地域について詳しく知りたいとなったら、アフリカの歴史を知る必要があると思うのですが、これまでに出版されて世に出ているアフリカの歴史本って普通の人から見たら詳しすぎるんですよね。自分は西アフリカにあるガーナに留学をしたことがあって、これまで大学院生として研究もしてきているので、専門家や研究者ほどではないけれど西アフリカやアフリカ全体について普通の人よりは詳しく知っています。この本は、その知識と経験を活かして、古代の王国の繁栄から、大航海時代、植民地時代と独立運動、現代の情勢とギュッとアフリカの歴史をわかりやすくまとめたものです。

なぜガーナ? 東大生の異色の選択

:ガーナに留学されていたということですが、東大生の留学先としてもかなり珍しいですよね。どういった経緯でアフリカに留学されたか教えてもらってよいですか?

法念:ほとんどの日本人にとってアフリカって一番よくわからない地域だけれど、その分、ロマンに溢れていますよね。加えて自分はもともとヒップホップやアフリカの文化が好きだったので、そういうこともあってアフリカに行きたいとずっと思っていました。そこで東大の留学プログラム(フライプログラム)という絶好の機会を活かした、という形です。

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:もともとのアフリカ好きが昂じてのガーナ留学、すごいですね!ちょっと僕には想像がつかないのでガーナ留学について、もう少し詳しく教えてください!

法念:ガーナはトラブルが多かったですね。停電とか断水とか。プログラムの一環として現地の高校に滞在したのですが、到着してすぐ寮のベッドに虫が湧いてしまい、しばらく休校になってしまったとかもありましたね。でもやっぱりアフリカは面白いですよね。ガーナの人ってリズム感がすごくあるんですよね。葬式とかでも踊る文化があって、行ってよかったな、と思いました。

:そういう独自の経験がこの本の面白さにつながっていますね。歴史のロマンに加えて、文化についての解説のおかげでアフリカのことが身近に感じられる、素晴らしい本になっていると思います。

歴史と文化が“つながる”本

:僕、地理選択で全然アフリカについて詳しくなかったんですが、この本のおかげでアフリカの歴史と文化がグッとわかった気がします。ぜひ色んな人に読んでもらいたいですね。

法念:そうですね、特に超ときめき♡宣伝部ファミリーの皆様に読んでもらいたいです。この本はひよりちゃんに捧げた本なので。

:超ときめき♡宣伝部?

法念:そう、超ときめき♡宣伝部。今、とき宣(超ときめき♡宣伝部の略称)は世界進出中で、僕も韓国にライブを観にいったりして最高だったのですが、アジアにとどまらず、ぜひアフリカにもツアーなどで来てほしいです!

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この記事を書いた人

東京大学数理科学研究科所属。靴下が嫌いなので、夏はほぼ毎日サンダルを履いている。そのため、一番好きな季節は夏。

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