東北大学、研究を国が支援する初の「国際卓越研究大学」に認定

東北大学、研究を国が支援する初の「国際卓越研究大学」に認定
目次

今年度中におよそ100億円の助成を開始

文部科学省は、世界トップレベルの研究水準を目指して国が新たに支援を行う「国際卓越研究大学」について、有識者会議による検討の結果、初の認定候補としていた東北大学が認定の水準を満たしたと発表しました。今年10月以降に正式に認定され、今年度中におよそ100億円の助成が開始される見込みです。

「国際卓越研究大学」は、国が設立した10兆円規模の基金「大学ファンド」の運用益を活用し、世界トップレベルの研究水準を目指して重点的に支援する大学です。文部科学省は今年度中に2回目の公募も行うことにしていて、最終的に数校を認定する計画です。

東北大学が策定した計画では、教授を筆頭とした「講座制」と呼ばれる体制から、教員それぞれに学生や研究員などを配置して若手や中堅の研究者がみずから挑戦できる体制への変更や、研究時間を確保するために研究を支援する職員をおよそ1100人増員すること、材料科学や災害科学など大学が強みとする研究分野の戦略的な強化など、大学全体の組織改革が盛り込まれています。

東北大学の冨永悌二総長が会見を開き、新たに追加した取り組み内容を公表したうえで、今後の決意を語りました。冨永総長は、日本の研究力について「右肩下がりで落ちるところまで落ちた。回復させるには大学が産業界と連携して新たなイノベーションを生むことが大切だ」と強い危機感を示しました。そのうえで、国際卓越研究大学の認定に向けた計画について「世界と並ぶ成長戦略を描くためのシステム改革に主眼がある。東北大学は、日本にとってラストチャンスともいえる今回の大学改革を先導し、変革の結節点となりたい」と決意を述べました。

NHK「東北大学を『国際卓越研究大学』に 初の認定へ 文科省」NEWS WEB、2024年6月14日(最終閲覧日:2024年6月17日)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

東京大学法学部卒。司法試験の勉強をしていたはずが、いつの間にか麻雀プロになっていた。日本プロ麻雀協会に所属。初恋の相手はイーサン・ハント。映画鑑賞、スポーツ観戦、料理が好き。

目次