自分の得意と苦手、本当にわかってる? 受験マトリックスで合格戦略を強化しよう!

受験生のみなさん、あなたは自分の得意と苦手を、本当に理解していますか?受験勉強は、自分の得意なことと苦手なことを正しく把握していないと、失敗します。なぜなら、限られた時間の中で、勉強する内容、時間配分、中長期的なスケジュールなどの計画を最も効率的に組むことは、今の自分との照らし合わせから始まるからです。

今回は、「自分の得意と苦手がわからない」という受験生に向けて、東大生が考えた「受験マトリックス」というツールを紹介します。フセンとスマホさえあれば誰でもできるので、正しく自分を分かっているか不安な人や、改めて得意と苦手を整理したいという方も、ぜひご覧ください。

目次

受験マトリックスの目的

マトリックス(マトリクス)とは、縦軸と横軸の要素について分類した表のこと。受験マトリックスは、漫画『ドラゴン桜2』に登場する勉強法で、漫画を支える現役東大生チームが実際に作ったものです。

受験マトリックスを使う目的は、模試を分析し、自分の「本当の」得意・苦手を知るためです。

 得意・苦手を分析するだけなら模試の成績表で十分なのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし、模試の成績表で確認できるのは客観的な数値だけ。自分がその科目を本当に得意と思っていたかどうかまでは可視化できないのです。

一方で受験マトリックスは、自分の主観と客観的なデータのズレを可視化できるように作られているので、常に自分の本当の得意・苦手を知ることができるのです。

どんな勉強法?

目的が分かったところで、いよいよ受験マトリックスを作っていきます。まず、『ドラゴン桜2』より、完成形のイメージがこちら。

このように、模試や試験の問題をジャンル別で4つに分けています。ではこの完成形をイメージしながら、実際に作ってみましょう。

①フセンに項目を書き出す

まず、試験で出題された項目をすべて書き出します。このとき問題になるのが「自分が解いた問題が、どのジャンルの問題なのかがわからない」ということ。そこで役に立つのが、模試や過去問の解答例や、予備校のデータです。共通テストを例にとって見てみましょう。

大手予備校は、共通テストのたびに「全体概観・設問別分析」という資料を作成します。こには設問のジャンルが掲載されています。

東進ハイスクール共通テスト速報2025より

こうした資料の「出題分野」を見れば、ジャンルを把握することができます。

模試や過去問の解説にも、問題のジャンルが必ず書いてあります。このジャンル分けをもとに、フセンにすべて書き出します。このとき問題番号も併せて書いておくと、後で確認の時に確認しやすいのでオススメです。

1枚の受験マトリックスに対して10〜20個のトピックを書き出しましょう。

②受験マトリックスに貼っていく

フセンの準備ができたら 、紙に受験マトリックスの枠を書き、「できた・できなかった」「得意・苦手」の二つの軸でフセンを分類して貼っていきます。「得意・苦手」が自分の主観的な感覚、「できた・できなかった」が客観的なデータになります。「正答率が7割を超えたら『できた』に分類する」のように、「できた」のボーダーラインを数字で設定するのが効率的でオススメです。

「できた・できなかった」と「得意・苦手」の判断がこんがらがってしまう人向けに、オススメの方法があります。それは、先に「得意・苦手」だけで分類すること。まずは全部のフセンを「できなかった」ゾーンに貼ると決めて、自分の主観で「得意」「苦手」を判断していきます。そのあとで、模試の成績表などを参考にフセンを「できた」「できなかった」に振り分けていきます。こうすれば、主観と客観が混線することなく分類することができます。

 完成したら、写真に撮って保存しましょう。受験マトリックスの専用フォルダを作ってもいいかもしれません。

こうして、自分の本当の「得意・苦手」が可視化できました!

受験マトリックスの活用

受験マトリックスが完成したら、これをもとに勉強を進めます。最終目標は、「得意」かつ「できた」の枠に要素を集めることですよね。ここで重要なのは、取り組む順番です。順番を間違えると、後の受験勉強に支障をきたす可能性があります。

最優先で取り組むべきは、

1「得意」で「できなかった」

2「苦手」で「できた」

3「苦手」で「できなかった」

です。最も点が取れなかった「苦手」で「できなかった」が後回しなの?と思った方がいるかもしれません。しかし、「苦手」で「できなかった」ことを克服するのは大変です。ここでつまずけば、勉強へのモチベーションが下がってしまいます。これに対して、「得意」で「できなかった」で点数を落とした理由は単純明快。「ミスをしたから」です。

ミスをそのままミスとして片付けると、本番で致命的な失点につながります。まずはこの失点をなくしましょう。ミスを見直し、取りこぼしをなくす方が、苦手を克服するよりもはるかに簡単なことのように思えませんか?分かっているところは確実に得点するのが、受験の鉄則です。先ほどの順番に従って、参考書の該当部分を読んだり、演習に取り組んだりして、全問正解に向けて徐々にレベルアップしていきましょう。

補足

先ほど分類したジャンルは、共通で使われているものです。そのため、もっと理解したいジャンルをインターネットなどで検索すれば、動画や他の学習ツールとも組み合わせることができます。教科書の単元名もジャンルと同じなので、演習の際も自分の得意と苦手を意識しながら勉強してみましょう。

おわりに

受験の第一歩は、己を知ること。結局自分のことを1番近くで見ているのは、親でも塾の先生でもなくて、自分なのです。自分と向き合うことをやめないでください。『ドラゴン桜2』の桜木先生も言っている通り、「わからないことがある」という事実はとても苦しく、逃げ出したくなります。しかし、自分の弱い部分と向き合うことが、受験で本当に得るべき経験だと私は思っています。ぜひ受験マトリックスを使って、合格への1歩を踏み出してください!


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この記事を書いた人

早稲田大学商学部2年生。イノベーションとデザインに興味がある。好きなことは実家の犬とひなたぼっこ。

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