大河ドラマ「光る君へ」で話題 〜蜻蛉日記について〜

「光る君へ」がもっと楽しくなる!紫式部と藤原道長の関係性と歴史背景

みなさんこんにちは!

教育事業部の橋本です。

大河ドラマ、面白いですよね〜!

物語も中盤へと向かってきてどんどん熱くなってきています。

そこで、普段講義で古文を教えたり、趣味で競技かるたをやっていたりする自分が、「光る君へ」の魅力に迫っていきます!

今回はドラマに登場した蜻蛉日記についてフォーカスしていきます。

前回の記事はこちら

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目次

光る君へとは

前回の記事でも紹介しましたので、ここでは簡単に触れます。

光る君へとは、2024年現在、NHKで毎週日曜20時から放送されているドラマです。この枠は、特に歴史上の人物や出来事に基づいて作成されているドラマシリーズである大河ドラマとして放送されています。

今回は、1000年以上前の平安時代の日本が舞台で『源氏物語』を著した紫式部を中心に物語が展開していきます。

蜻蛉日記とは

蜻蛉日記。

この言葉、初見で読めましたか。

私は小学生の時に初めてこの言葉に出会ったのですが、虫がたくさんいて気持ち悪いという印象しか受けませんでした(笑)。読み方なんてわかるはずもないです。

これは「かげろうにっき」と読みます。

この「蜻蛉」という漢字は「かげろう」と「とんぼ」という二つの読み方があります。

「かげろう」はとんぼによく似た昆虫で体長は2cmほどの昆虫です。

そして何よりの特徴が、成虫の寿命が数日くらいであることです。個体によっては数時間で死んでしまいます。

これは口の機能が退化してしまっていることに起因しますが、どこか儚さを感じさせますよね。

実はこの「かげろう」の儚さが「蜻蛉日記」に関係しています。

蜻蛉日記の著者は藤原道綱母で、藤原兼家の妻です。

蜻蛉日記は、藤原兼家という身分の高い男性と結婚した美しい女性が、辛い心情を記した自伝的な作品です。その辛さの背景には、一夫多妻制により夫からの愛を十分に受けられなかったことや、身分の高い夫がいるにもかかわらずその身分が保証されていなかったこと、身内の死などがあります。

宮廷の中で危うい身分の中で生きる自分の姿とかげろうのように儚く生きる一生をどこかに重ねながら描いていると感じる作品です。

比較するのもおこがましいですが、大学生という一瞬のぬるま湯の中で生きる自分のはかなさともどこか重なってきます。

蜻蛉日記と紫式部の関係

光る君への作中では、藤原道綱母は藤原寧子(ふじはらのやすこ)という名前で登場しており、財前直見さんが演じています。

紫式部を演じる吉高由里子さんと財前直見さんの美しい2人の兼ね合いはみていて、心がどきどきしてきます。

実は蜻蛉日記と紫式部も、ドラマでお二人が出会ったように全く無関係ではないのです。

宮廷の中の女性の生きづらさを描いた源氏物語の背景には、蜻蛉日記で描かれた藤原道綱母の姿も思い浮かびます。この想いをもっと世に伝えようとした紫式部の姿勢からはどこか、藤原道綱母に触発されたかのようにも感じられます。

藤原道綱母の和歌は小倉百人一首にも選ばれています。百人一首上でも出会っているんですね。

紫式部の作品とともにどの歌か探してみてください!

まとめ

いかがでしたか。

古文の作品同士の関わり合いは、現代のわたしたちではなかなかつかむことができません。しかし、大谷翔平選手とダルビッシュ有選手が試合で戦っているように、昔の偉人が出会っていたと思うと心が踊りますね!

また次回の記事まで一緒に光る君へを楽しみましょう!

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この記事を書いた人

東京大学では教育哲学専攻。小学校でのボランティアの経験から学校教育のあり方について模索している。趣味は旅行とドライブ。最近は高遠そばのねぎを普通は食べないことを知り、衝撃を受けた。

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